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【ノミネートの取り組みをご紹介④】第10回GOOD ACTIONアワード

こんにちは!GOOD ACTION note編集部です。
GOOD ACTIONアワードでは、職場環境の改善、労働時間削減、評価育成制度の創出など、全国各地のさまざまな職場づくりの取り組みを全国から募集し、表彰しています。
3月には、第10回目の表彰式を実施。その模様はnoteでご紹介しているので、ぜひご覧ください。
https://note.com/goodaction/n/nf901d6b37ec0?sub_rt=share_pw
 
「第10回 GOOD ACTIONアワード」では、7取り組みが「受賞」/17取り組みが「ノミネート」となりました。
4回に分けてノミネート企業の取り組みを紹介するこの企画も、いよいよ今回が最終回!
魅力的な取り組みをたくさん紹介していますので、ぜひこれまでの記事もご
覧ください☆



●GOOD ACTIONアワードとは

世の中でGOODな職場・環境・取り組みが、あなたにとってGOODとは限らない。働く個人が100人いれば、100通りの働き方があり、それぞれの働き方に合ったGOODな取り組みが存在します。
そんな中でも、GOOD ACTIONでは『働くあなたが主人公となり、想いを持って始めた取り組みが、少しずつ周囲の人を巻き込みイキイキと働ける職場の共創へと繋がっていく…そんな可能性を秘めた取り組み(ACTION)』に光をあて応援するプロジェクトです。


●株式会社アイム

ごきげんをデザインで。フェムテック・フェムケアがある毎日をデザインする フェムテック専門クリエイティブチーム「femoop-フェムープ-」

【概要】
同社は20~30代が中心のデザイン会社で、女性社員が約7割を占めている。なかには生理痛など女性特有の健康課題を抱える社員も多く、その様子を気づかっていた女性社員の一人が「女性が安心して働ける環境づくり」を模索。
そこで知ったのが、健康課題をテクノロジーの力で解決する「フェムテック」の存在。有志を集い、フェムテックの専門クリエイティブチーム「femoop(フェム―プ)」を発足した。社員向けに勉強会やアンケート調査など、さまざまな活動を行った結果、社内の男女間の相互理解が促され働きやすさが向上。付帯的効果として、フェムテックブランドのブランディングやデザイン依頼も入るようになり、新規ビジネス獲得にもつながった。
 
【取り組みへの思い】
体調も機嫌も都合もよくない日は、男女問わず誰にでもあるもの。「フェムープ」の活動を通じて、同じ職場で働くスタッフが、感じたり抱えたりしている悩みを、我慢したりあきらめたりすることなく、共有して、サポートし合える当たり前の環境を作っていきたいと考えている。
現在取り組んでいる生理や男性育休について以外にも、知っておいた方がいいテーマはたくさんある。そういうものにもアンテナを立て、情報を収集し、継続的に「知るための」アクションをしていきたい。そして、全社員が仕事もライフイベントも自分らしく両立できるよう、より働きやすい環境づくりを目指していきたいと考えている。
・菅野 由美香さん(制作:企画・コピーライティング)
 
【職場の声】
・会社を休むときはリーダーへ連絡するが、生理で調子が悪い時にリーダーが男性だった場合言い出しにくく、我慢したことがあった。その都度辛い思いをしていたが、femoopができ、フェムテックという言葉が社内に周知されるようになってからは、生理の場合も臆せず理由とともに休みますと伝えられるようになった。

・femoopが主催したパパ向け育休座談会では、普段聞くことのない子育てや育休に関する貴重な話を聞くことができた。座談会を通じてもっと育休を取りやすい雰囲気になってほしいし、新米パパ、そしてこれからパパになる社員の意識改革につながってほしいと願っている。

▲活動の一環として、オフィストイレに生理用品を設置する「置きナププロジェクト」を実施


●オルガノン株式会社

社員一人ひとりが女性特有の健康課題を理解し、女性や社会をもっと元気にするための「Get to Know Her(彼女について知ろう)」セッションを開催!
 
【概要】
女性の健康課題を解決する医療用医薬品を扱う同社であったが、男性社員は「女性のリアル」を完全に把握しているとは言い難かった。そこで、「女性の健康に対する社員の意識を高め、会社のビジョンやパーパスに一人ひとりがもっと共感できれば、よりよい製品・サービスを届けられるのでは」という社員の発案から、社内コミュニティ「JOIN」が中心となり生理痛体験などのセッションを開催。
同社では生理休暇の名称を「Her Day Leave」に変更し取得要件を拡大したが、生理をテーマに、男性社員、女性社員がともに理解し考えるきっかけをつくったことで、休暇取得者も増えており、社員にとって働きやすい職場づくりが進んでいる。
 
【取り組みへの思い】
女性特有の生理にともなう痛みや不調などは、仕事の現場において過小評価されている。男性は女性ならではの疾患や症状のつらさを理解しておらず、女性自身も「生理痛はあって当たり前」「職場でつらいと言うのははばかられる」などと自分をケアし切れていなかった。今回のセッションを通じて、普段会話にのぼらずタブー視されがちな生理というトピックについて職場の仲間と白昼堂々語り合えたことで、生理への理解が進んだだけでなく、男女の相互理解にもつながったと感じている。男性も女性も一人ひとりが能力を発揮して、尊重し合える環境組織を作るいい機会にもなった。
・藤井 寿さん(営業統括本部 DXエンゲージメントグループ マネージャー 兼 営業推進グループ)
・植木 陽子さん(戦略・コーポレートアフェアーズ部門 コミュニケーション・リード)
 
【職場の声】
・男性なので、セッションで生理痛体験をしたが、こんなにつらいものなのかと驚かされた。セッション後に、生理や月経随伴症状、更年期の症状といった幅広い不調で休暇を取得できる「Her Day Leave」が制度化されたことで、つらさを感じている女性がきっと休みを取得しやすくなるだろう、そして休暇明けにはより高いパフォーマンスを発揮してくれるようになるだろうと思うようになった。

・私自身は、生理痛が重くつらさを感じるタイプだが、これまでは他の人の痛みがわからなかったので、「自分が感じている痛みは実は大したことないのかもしれない」と思っていた。しかし生理痛体験を通して、自分が感じている痛みは、皆が痛がり苦しむレベルなのだと気づくことができ、以前よりも自分をいたわれるようになったと思う。なお、セッションを通して男性にも更年期があると知り、男性のそういう不調にも対応できる制度を検討する必要性を感じている。

▲研修では、筋肉に刺激を与える電極パッドを用いた生理痛の疑似体験も行った


●社会福祉法人風の森

激務が当たり前の保育業界に革命を起こす 『保育士の働き方改革』

【概要】
労働時間が長く、休みが取りづらい保育士の仕事。深刻な保育士不足が叫ばれる中、当法人ではICT(情報通信技術)導入による働き方改革で完全週休2日制、残業ゼロを実現し、国が定める保育士の配置基準の2倍以上の人員を確保している。
人員に余裕が生まれたことで情報交換やナレッジ共有の時間が増え、それまで個人の自主性に任せていた研修を、勤務時間内に実現。職員のモチベーション向上にもつながっている。
また働き方の幅を拡張。限定シフト制度、小学生の親制度は育児などライフステージの変化に寄り添い長く働き続けられる制度として、 副業制度は残業ゼロによる余力を各人の判断で自由に使うための制度として導入した。
※詳しくは過去のnote記事でも紹介しています
人員配置は基準の2倍!”激務が当たり前”の保育園で「完全週休2日」「残業ゼロ」を実現|GOOD ACTION (note.com)

【取り組みへの思い】
業務支援アプリを導入し、手間のかかっていたアナログ業務の効率化や事務仕事などの雑務削減を行うことで、生産性を大幅に向上。子どもの保育に関する話し合いや情報共有、スキルアップのための研修などをすべて勤務時間内に行えるようになった。それにより、「一人ひとりの子どもにもっと向き合いたい」という先生方の想いも叶えられ、より良い保育を実現するための「学ぶ意欲」も向上。働きやすい組織からさらにステップアップし、「働きがいのある組織」に変わることができた。
この業界では、資格を持っているのに働いていない「潜在保育士」が非常に多い。そうした方々が再び保育の現場に戻りたいと思えるようにしたい。
・野上 美希さん(社会福祉法人風の森 統括)
・野上 巌さん(事務長)

【職場の声】
・法人として働きやすい職場を整え、私たちは働きがいを感じられるようになった。従来、保育士のイメージは「子どもと遊んでいるだけ」に見えていたかもしれない。でもこの職場では、自分が保育士であることを周囲に誇りを持って言えることがうれしい。

・前の職場では、自己研鑽の時間はまったく取れなかった。残業も仕事の持ち帰りも当たり前で、学びたいと思う余裕さえなかった。今の職場では、自分のやりたいことがどんどん出てくるし、共感してくれる仲間と一緒に「明日の保育」にワクワクできる。それが楽しくてしょうがない。

▲ゆとりのある人員配置により、子どもとじっくり向き合うことができるようになった



●KOO-KI(空気株式会社)

映像制作会社KOO-KIの社内Podcast「ケイシャのしゃべり場」
 
【概要】
1997年創業の映像制作会社。国内外で活躍するベテラン映画監督や創業当時から在籍しているクリエイターの躍進で組織が大きくなる一方、世代間でのコミュニケーション齟齬や、新入社員の定着などの課題に直面していた。そんな時、新米ディレクター山内さんが協力者を募り、社内Podcastを会社に提案。 Podcastはリモート収録が可能なため、コロナ禍で飲み会などが難しい中でもコミュニケーションがはかれるのではと、社内の承認を得てスタート。
Podcastを始めると社員たちは雑談の雰囲気を楽しむ一方、外向きに発信される場なので自分の発言に責任を持ち、分かりやすく伝える工夫がみられるようになった。さらに、配信回数が増えるにつれ、社員たちのアイデアや考えを共有する機会も増え、心理的安全性が向上。現在では、社員がお互いの意外な一面を知る機会となり、世代を超えた関係性も以前に比べ深めることができた。
 
【取り組みへの思い】
一見すると普通の雑談が、誰かにとっては大きな意味を持つかもしれない。カフェで隣に座る学生の会話に耳を傾けると、意外と面白かったり、何かしらの発見があったりする。
自分ではたいして面白いことなど言っていないと思っても、会社の飲み会では「アーカイブをしておきたい」と思うほど名言が飛び交っていたり、自社の雑談を社外の人に聞いてもらうメリットはそこにあると感じている。会社の広報にもなるし、採用にも繋がる可能性を秘めていて、多くの人に「空気って会社はオモシロイ」と思ってもらいたい。
・山内香里氏さん(ディレクター)
・泥谷清美さん(広報)
・原山大輝さん(アシスタントディレクター)
 
【職場の声】
・社員の知らない一面を知るきっかけとなる。「こんなことを考えているのか」や「こんなことが好きなのか」といった発見もあり、Podcastがあって良かったと思う。社内のコミュニケーション活性化にもつながり、以前より仕事がスムーズに進む感覚がある。福岡だけでなく、大阪と東京にも拠点があるため、社員同士の理解や連携を深めるための手段としては良いと感じている。

・最初は社外の人が聞くことの影響は想像できなかったが、社外の人たちから意外とリアクションがあった。とある取引先からは「制作いただいた作品への愛を感じる」と言われた。こんな効果があるのかと驚いた。

▲運営メンバーの3人。回ごとに社内外からゲストを呼んでトークする


4回にわたってご紹介してきたノミネート取り組みはいかがだったでしょうか。気になる取り組みはありましたか?
みなさんの職場づくりのヒントとなると嬉しいです。
過去の受賞・ノミネート取り組みは公式HPでもご紹介しています。


次回の投稿もお楽しみに!

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