自由防衛軍

はじめまして。映画と音楽をこよなく愛する自由の旅人です。みなさまを、リアルとサブカルチ…

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はじめまして。映画と音楽をこよなく愛する自由の旅人です。みなさまを、リアルとサブカルチャーの狭間にある、愛と情熱渦巻くすてきな旅へとお連れ致します。

最近の記事

【日本一バカで美しい旅】国道1号踏破 #5 東へ

前回はこちらから。 鹿  鈴鹿峠を淡々と歩く。いつもみたいに、自分の進む道のすぐそばを車が猛スピードで駆け抜けていく。  時折、山を登り切ったマウンテンバイクが反対車線を飛ばしているのと鉢合わせる。  ヘルメットにスポーツウェアを何枚か着込んだ姿をした、重装備の自転車乗りが、ただちんたらと山道を登っていく、ペラペラのジャージに身を包んだ歩行者のことを、純に不思議そうな表情で見つめる。  だから、ちんけな歩行者も、羨望や反駁の念を込めたまなざしをお返ししてやる。  け

    • 【日本一バカで美しい旅】国道1号踏破 #4 人造

      前回はこちらから。 計画寝坊  目が覚めると、もうすでに、時計の針が2本とも、頂上にさしかかろうとしている。  けど、思わず寝坊したわけじゃない。  これからの行程を考えたとき、滋賀県と三重県の境にある山をこえるのに、朝一から万全な状態でのぞもう、となって、その逆算で、今日はその手前まで行こう、とはじめから決めていたからだ。だから、しっかりと休息をとって、短い距離を着実に進もうとしたわけだ。  そういうことで、今までで一番ゆったりと歩き始める。こころの余裕、ってやつだ

      • 【日本一バカで美しい旅】国道1号踏破 #3 水

        前回はこちらから。 旅は道づれ  目が覚めると一瞬、自分がどこにいるのかわからなくなる朝がある。たいていの場合、少したてば、自分がベットの上で、そっか、今までねむってたんだ、と気がつく。 今日もまた、その例にもれることなく、夢うつつな瞬間は程なくして終わりをつげた。 ただ、ひとつ、いつもとちがって、自分は、今日はベットの上にはいない。 自分はいまどこにいるんだろう?  うつらうつらとしながら、せまいボックス席の扉を押し開ける自分は、むかし、おかし

        • 【日本一バカで美しい旅】国道1号踏破 #2 箱庭

          前回はこちらから。 歩行ロボット  それからというもの。ひたすらに歩くにつれ。 大阪の中心部・大阪市を抜けると、まあ言い方はひどいけど、あまり特徴のない景色が続く。 なんていうか。普通のまち並み、というか。 けど、ふつう、ってなんだろう。何の特徴もない、ってこと? けど、ただそこにある、っていうその事実だけで、十分、特徴がある、とは言えないのかな。 ふつう、っていうのは無機質、っていうのともまたちがうんだろうか?わからないけど、きっと誰にも、どんな場所にも、ふつう

        【日本一バカで美しい旅】国道1号踏破 #5 東へ

          【日本一バカで美しい旅】国道1号踏破 #1 出発

           前回はこちらから。 いざ、出発地点へ  と、いうわけで徒歩旅行が幕を開けようとしていた。  なんて、息巻いてたけど、初日から軽く寝坊してスタートダッシュに失敗。  前の晩、つい遠足気分になっていまいち寝付けないのだけはいくつになっても変わらない。  そんなこんなで、初めからどこか締まらない感じを隠し切れない自分が嫌になってしまう、そのネガティブのスイッチを切り替えるように、電車をいくつか乗り継いで、出発地点・大阪は梅田へ。 東京 への だいいっぽを ふみだした!

          【日本一バカで美しい旅】国道1号踏破 #1 出発

          【日本一バカで美しい旅】国道1号踏破 #0 プロローグ

          ふいに  オーストラリア。そう聞いてぼくたちは何を思い浮かべるだろう? エアーズロック、オペラハウス、あるいはカンガルーやコアラ、サーフィン……などなど。  もちろん全部正しい。じゃあ、その、オーストラリアといえば、みたいなものってはたしていくつあるんだろう?  決して20や30じゃないはず。もっと多い。100とか1000とか?もっと?たぶんだけど、具体的に数えようとしたら数えきれない。無限にある、ともいえるかもしれない。    じゃあ、逆にそうゆう、オーストラリア

          【日本一バカで美しい旅】国道1号踏破 #0 プロローグ