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[知られざるじゃこの世界(3)] 実は、じゃこを守る凄腕スナイパーがいるらしい・・・

[知られざるじゃこの世界]のパート3になります。

最後は、じゃこの加工の話。

今回の3時間の木村海産の取材の中で
1番熱を持って話してくれた部分で、
いかに加工が大切で大変かを物語っている気がした。

主に3つのパートに分けてご紹介します。

1つ目が、異物を取り除くパート。

じゃこは異物が多く、その理由は極めてシンプル。
魚のサイズが小さいからおのずと網の目も小さくなり、
その結果、じゃこ以外のものもキャッチしてしまうのだ。

網の中には、小さいカニや金属片、
貝殻などがどうしても入ってしまう。
インドネシアのじゃこには船のペンキ片や、
輸送の時に使ったモミガラなどもあるようだ。

特に最近は、異物に対して消費者の目が
厳しくなってきていると言っていた。
SNSの発達で、この傾向はまだ進むんじゃないかな。

その異物対策として、「木村海産」では
風力、色彩、X線、目視、金属探知機、AIの
色んな角度から検査をしている。

なかでも面白かったのが、色彩。

CCDカメラを使って異物を見つけ、
機械でじゃこを空中に飛ばした瞬間に、
エアガンで異物を撃ち抜くという
スナイパー顔負けの技術があるそうだ。

2つ目は、腐らないようにするパート。

要は菌数が多いと腐りやすいという話らしい。

じゃこは賞味期限が短く、
釜揚げしらすにいたっては2日しかもたない。

そうなるとスーパーなどの小売店が恐れるのが廃棄問題である。
すぐ食べられなくなるものは店にとってリスクが大きい。

確かに、そうなると仕入れはしにくい。
この問題を解決するために、
取り入れているのが、加圧加熱殺菌処理とガス充填。

じゃこの菌数を減らし、
特殊なガスと窒素を充填することによって、
賞味期限を伸ばすことができる。

これによって、賞味期限を気にせずに
スーパーなどが仕入れることができるようになった。

食べるものを捨てるのは良くないという、
現代のサステナブルな考えと相性の良い技術だ。

3つ目が、産地について。

直接的な加工の話ではないけど、
そこに関わってくる話だから取り上げたい。

やっぱり、自分が口にするものは
どんなものか分かった方が安心だ。

特に、自分の子供には安心安全のものを
食べさせたい。

だから、このじゃこがどこから来たのか
追えるようにしている。

具体的には市場を通さずに直接購入する、
漁師から「どこどこの海でいつ獲れました」
といった報告書を
一緒にもらうようにしているなどの
工夫をしているそう。

こういった努力があるおかげで我々は、
安心してじゃこを食べられているんだなぁ。

今回の木村海産の取材を通じて感じたのは、
津田のじゃこのポテンシャル。

木村海産がじゃこを最大限おいしく届けるために、
異物除去や鮮度との戦いに心血を注いで取り組んでいることが
ひしひしと伝わる1日でした。

美味しいじゃこが食べられる毎日に、
大・大・大感謝です!

 

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