[知られざるじゃこの世界(2)] 香川県・津田町のじゃこは、日本屈指の色白美人だった!?
「知られざるじゃこの世界」パート2になります。
今回は「津田のじゃこについて」教えてもらいました。
まず、特徴は色が白いこと。
じゃこは捕食者に見つからないようにするため、
周りの保護色になっていく忍者のような魚。
津田は海底の土の色が白いため、
それに合わせてじゃこも白くなるらしい。
じゃこは一般的に白いものがいいとされているから、
津田のじゃこは人気があると言っていた。
津田の漁についても聞いてみた。
じゃこ漁は主に、2艘の船で行うパッチ網漁と
1艘の船で行う巻き網漁がある。
前者のやり方が主流で、津田もそうだ。
ちなみに「パッチ」というのは、
長ズボンの下着のことで、
2艘の船にかけられた網の形が
似ていることから名付けられたそう。
そういえば前回、じゃこは暑すぎても
寒すぎても獲れないって話があったけど、
冬の間は漁をするのか気になって聞いてみた。
「漁ができる期間は決まっているんです。
津田の場合だいたい5月中旬ごろが解禁日で、
期間は半年間ですね。」
なるほど、そりゃそうか。
獲れないのに海に出たってしょうがない。
水温が上がってくるとじゃこが獲れるようになるから、
桜前線とともにじゃこ漁の解禁日が
北に向かって順に開けていくらしい。
解禁日になったからといって、
じゃこが絶対取れるかというわけではないので、
試験曳きをしてから漁をスタートさせているそうだ。
そして漁期である半年間でじゃこを獲ってきて、
加工冷凍しながら1年間使う。
このときの冷凍保存法にも工夫がされている。
それが釜揚げしらす、しらす干し、ちりめんによって
冷蔵庫の温度を変えていること。
水分量の少ないじゃこは適正な温度で管理をしないと、
小さい空洞が入ったり、冷凍やけを起こしてしまい、
見た目も味も悪くなってしまう。
だから、それぞれの水分量に合わせて冷蔵庫の温度を
調節することで長期間美味しくいただけるとのこと。
これから津田のじゃこを食べるときに、
こういった特徴や背景、工程があることを知れたので
また一味ちがった「深み」が感じられそうです。
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