33　腕に抱きついて離れない地域猫

今日は暑い。いつもならパートは休み。
だって家族と過ごすための日曜日だから。

だけど子供は塾で、朝から夜まで塾で、君が塾を頑張るならママも仕事を頑張るよと言ってしまった為、私も今日はパートだった。

普段パートが無い日に働くのはしんどい。カッコつけてそんな素敵な親っぽい言葉なんか言わなきゃよかったかな。

今日の時間で一番暑いだろうと思うような１４時に仕事が終わって暑い中徒歩で帰宅する。

こんな暑い時間、いつもは居ないおとうさん猫。
なのにベランダでだらしなく寝ていた。

なんでこんな暑い日に限って日の当たるベランダにいるんだ。

ほら、はやくいらっしゃい!

と私はすぐに部屋に迎え入れて、食事と水分補給をさせた。

ナデナデをしてほしいけど、いまいちしっくりこなくて、だけどｲｲｺｲｲｺしてくれる私の手を離さないおとうさん猫

涼しくて気持ちが良いのか、嬉しかったのかすごく甘えてくる。
この時初めて爪が出てない猫パンチをいただいた。
ふかふかしたぬいぐるみが私の手を触ってくる。
こっちこっちもっとナデナデして〜と言う

え…こんな気持ちいいん

手を抜こうとすると、ダメだよと言われた

手がつらくなってきたとか、そんなのは許してくれない
ちょっと爪をたてられた

「だって大好きだから」

見つめながらこの表情。
落ちない女はいない。
そんなこと言われたらなんでも許せてしまう。

これから暑い夏の本番。
無理はせず乗り切りましょう。