タトゥー

初めはそう大したことではなかった、自傷行為ほどの意味も意義もなかった。
ただなんなくそれ以外の意味もなくタトゥーを入れた。

脇腹に014と言うタトゥーを入れたがその数字にも意味はなかった、次は胸に556と入れたが勿論その数字にも意味はなかった。
次も意味もなく肩に蛇を入れた、背中が寂しくなったので蟹を入れ右肩にはハンコ注射のタトゥーを入れた。
そうするうちに体には文字を入れれる余白がなくってきた。
だが男はまだタトゥーを入れることをやめなかった脚の裏には韻と入れ目の端には鱗の模様を入れた。

次はどこに何を入れようか考えたが体にはもうタトゥーを入れられるスペースがなかったなので、男は自分の写真をネットに上げることにした。

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