意味がないことに対して、意味を持たせようとする話🐊
国立新美術館にて開催中の、
【ワニがまわる タムラサトル】 6.15-7.18
に行ってきた。
名前の通り、カラフルなワニがひたすらクルクルまわっているというインスタレーションだ。
解説パネルにあった、
【よくわからないが、なぜかワニがまわっている】
というこの言葉と、よくわからない空間が好きな展示だった。
私自身は、この世界が存在してその中で生きる上で、理由なんて必要ないんじゃないか?と思っている。
そして、今回のワニの展示で表現された空間は、私たちが住む世界そのものなのかもしれない。
ワニもよく見ると、一つ一つ表情や見え方がなんとなく違うような気がして。
それぞれ個性を持ったワニが、それぞれのペースでクルクルまわっている。
わたしたちもワニと同じだと思う。
生まれてきたことに対して、これだ!っていう明確な理由はないし、それぞれの個性を持ってこの世界に存在している。
地球ができたのも、生命が誕生したのも、意義的な何かがあったものではないのかもしれない。
自分が知らないことなんて無限にあるし、この世界のことはよくわからない。
しかも矛盾だらけだ。
ただ私はそこに存在するのであって、そこにいるから精一杯生きている。
自分が好きなことに対して、【どうして好きなの?】って聞かれても、好きだからとしか答えられない。
今回のワニの展示でいうと、そこに存在するから回っている。
そして地球も回っている。
生きる上で考えることはもちろん必要だけど、それがずーっと続くと疲れるし、飽きてくる。
あまり深いことは考え過ぎずに、感覚的な何かを大切にしていきたいものです。
とは言ったものの、意味がないものに対して何か意味を持たせようとする。
誰が、とは言わない。
ここまで物事に意味はない的な内容で書き綴ってきたが、私自身もこういう文章を書いている時点で何か意味を持たせようと思っているのかもしれない。
これまでも、そしてこれからも。
わけのわからない空間、好きです。
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