第8回 コトラー読書会
9月10日(日)21時に開催された8回目の読書会の記録です!
当日の参加者は5名。
さとゆうさんファシリの、書記はわたくしぐっさんで担当しました。
第8章:市場セグメントとターゲットの明確化
「PART3:顧客との関係構築」の最終章は、STPのS(セグメンテーション)とT(ターゲティング)についてです。
※P(ポジショニング)は、「PART4:強いブランドの確立」の「第10章:ブランド・ポジショニングの設定」で扱うようです。よくセグメンテーション軸とポジショニング軸がごっちゃになる錯覚がありますが、この章構成だと顧客軸(セグメンテーション)なのか自社/競合軸(ポジショニング)なのかが明確でわかりやすいですね!
市場の細分化のレベルってどんなもの?
どうやって市場を分類するの?
最も魅力的な標的市場とは?
効果的に細分化するのに必要なものは?
このあたりを取り扱う章になります。どうセグメンテーションしたのか、どこを標的市場にしたのかで戦い方も変わる大事な要素になります。
今回の主な論点を3つあげておきます。
論点①:ニッチでも、高いシェアを獲得/維持できるのはなぜ??
狭く定義された顧客グループで明確なベネフィットの組み合わせを望む集団がニッチ。そんなニッチを標的市場とするマーケティング(ニッチ・マーケティング)が促進された背景としてはグローバル化が上げられます。「狭く定義」されたとて、グローバルの市場で見れば戦う市場としては大きくなりますからね。
そんなニッチな標的市場で長く・高いシェアを維持している企業が取りあげられているが、「なぜそんなにも高いシェアを獲得し、維持し続けられるのか?」といった議論が行われました。
そこには「ニッチな市場なりの、特性があるのではないか?」
狭く定義されるも、明確なニーズが存在している
市場の成長率は低くなりがち
競争も低くなりがち
先行企業が明らかに有利で、レッドオーシャン化しづらいといった特性がありそうですね!!
論点②:よく売れる経験の要素「審美」とは??
マス・マーケティングからミクロ・マーケティングを追求していくと、地域レベルでのニーズに合わせたマーケティング・プログラムになる側面があります。そんな地域マーケティングの解説の中で「経験経済」について触れられます。
パインさんとギルモアさんが2005年に出版した著書「経験経済」では、「経験経済(The Experience Economy)」の時代が到来することを謳ってます。
コトラーのマーケティング・マネジメントの中では、そんなよく売れる経験の要素として…
娯楽
教育
審美
脱日常
の4種類が上げられると述べていますが…「審美ってどういうことだろう?」って議論になりました。
ここで、コトラーのマーケティング・マネジメント(第12版)を読むコツ。
「語感に違和感が生じたら調べてみよう!」、汎用的な用語や翻訳前の単語が見つかってスッキリすることが多々あります。
そして調べると、ココの4要素は4E(Entertaiment、Educational、Esthetic、Escapist)のことで、「審美」とは「Esthetic」であり「美的」と訳されていることが多いとわかります。
4Eは、「参加度合(能動↔受動)」と「関係性・状況性(経験吸収↔経験投入)」の2軸で分類されています。審美というかEstheticというか美的というやつは、顧客は受動的な参加で経験に投入されている要素に当てはまります。
わかりやすい解説は下記参照(突然の他力本願!!)。
論点③:標的市場の設定において、倫理的な側面をどこまで考慮する??
章の後半では、いかに合理的に魅力のある標的市場を設定するかを述べています。そんな合理性に対して考慮をすべき内容として、倫理観にも触れられています。
魅力的な標的として、子供のような無防備なターゲットや、社会的に恵まれない層につけ込んで良いのか?
そんな視点です。
正解は人の数ほどありそうですね。
企業は社会的ニーズに対応していると主張するもの…
そのベネフィットを歓迎している人たちも多い…
それを営利目的のみだと非難した見方もできる…
少なくとも、合理性のみを優先した利己主義的な標的市場の設定は、長期的には淘汰されて生き延びられないのだと思います。
おわり:次回は9月24日と10月29日!
以上、第8回の内容でした!
次回は9月24日(日)開催で、わたくしぐっさんファシリの、書記は宇宙刑事えーちゃん!
って、もう昨日終わってました。ブランド・エクイティ、楽しかったです。
なので、その次もアナウンス!
10月29日(日)開催になります。
今回のSTP、完結編!ポジショニングについて!!
みんな、参加、まってるよー!!!
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