パートナーとして農業を手伝う14<お客さまが買いたいものは何?>
「今日は小松菜がいっぱい採れたから、小松菜売ろうっと」
「ルッコラ育ってきちゃったから、ルッコラ売らないと」
去年の春、zoom勉強会「かん味処 」を受講する前の私は「野菜を売ること」ばかりを考えていた。
こたろうファームは、多品種野菜を育てている。
種まきの時期をずらしたり、小さいサイズから収穫したりしているけれど、同じ野菜がたくさん採れたり、大きくなりすぎたりする。
せっかく育った野菜たち。
破棄したり、畑にすき込んだりしたくないから、出来るだけ売りたい。
そう「売りたい」気持ちが強すぎた。
お客さまのWants と Needs
去年の春に受けていたzoom講座「かん味処」ではいろんなことを学んだ。
数字で考えること。記録を取ること。
お客さまの立場で考えること。
講座の中でも出てきたワード
”Wants とNeeds” 以前note にもまとめました。
「こたろうファームはお客さまの欲しい野菜を売っているのか?」
2021年は「お客さまは何が欲しいのか」をずーっと意識した。
無人販売所には平日は地元のお客さまが多く、週末は観光客や遠方からのお客さまが多い。
地元の方々にもっと来てほしい、
と思っていた私は、よく会うお客さまが何を買っているのか、雑談してリサーチをしてみた。
基本的には無人販売所ですが、私が作業してるときは、誰か来たら必ず声をかけた。
何を買いたいのか、初めての野菜も買ってくれるのか、家族構成や好き嫌い。雑談の中からいろんなヒントをもらえる。
ありがたいことに、前職のおかげか人の顔を覚えるのは得意なほうで。あとは野菜と顔を一致させるだけ。
雑談リサーチ
*ご夫婦で週3回くらい来てくれる方は、サラダセットとローザビアンカが好き。
*娘さんが帰ってくる週末にサラダセットを買いに来るお母さん。
*プチヴェールが大好きなKさん。
*とんがりキャベツが好きなHさん。
*ミニトマトとカブの葉っぱが好きなKさん。
*里芋好きな旦那さんがいるお客さま。
*辛み大根が大好きなHさん。
*お孫さんのためにミニトマトを送るCさん。
*Tさん夫婦は桃太郎トマトが大好き。
*プチぷよが大好きな女の子。
30〜40人くらいのお客さんの顔と野菜が一致してきたかな。
来た時には「◯◯、今日ありますよー今袋詰めするねー」とか、「ごめんねー、◯◯明日ならあるわよー」と声をかける。
雑談リサーチ(笑)のおかげで、新たにわかったことがけっこうあった。
*少量や小さめが欲しい野菜がある
(高齢・2人や単身者)
*レシピがあるともらっちゃう
*ミニトマトは大袋があるといい
*珍しい野菜は食べ方がわかれば買う
*面白い形の野菜(規格外など)も面白くて買う
こたろうファームの無人販売所に来てくれるお客さまは、こたろうファームの野菜を買うためにわざわざ来てくれる。
野菜が無くては、話にならない。
人気の野菜が無いときは
「サラダセット、今週はお休みです」
「ミニトマトは木曜日に並びます!」
「とうもろこし販売は1時から!」
など、書いて貼ったり、SNSに投稿した。
こたろうさんの野菜が食べたい
ある日の夕方のお客さま。欲しかった野菜が無かったので、「近くの◯◯の産直に行ったら、たぶんまだあると思いますよ」と伝えた。
そしたら
「私ね、こたろうさんの野菜が食べたいのよ!近くだからまた来るからー暑いけどがんばってねー!」
と言って帰っていった。
同じ野菜を作っている人が沢山いる中で、こたろうファームを選んで、野菜を買って応援してくれるお客さま。
この出来事は、私の心にずっと残っている。
Kanさんのnoteを読んで、再確認した。
「こたろうファームの野菜、買ってよかった」と思ってもらえるようになりたい。
今年の目標。
「買った後の満足度のある野菜であること」
早く春にならないかな。
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