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ほぼIT未経験の人間が内定6社を獲得し、希望する会社へ入社できた話

前回の記事では、Web含む広告業界から、いかにしてIT業界へ入ったのかということと、最後にその就職先も僅か半年で辞めてしまったことを書いた。

退職理由は結論から言うと上司からのパワハラが原因だった。
仕事に支障が出るレベルでのパワハラだったので精神的に逼迫し、友人が経営する会社だったため辞めたくない気持ちもあったが、我慢の限界が来て泣く泣く退職した。
その後、たった就業期間半年というこのほぼ未経験の人間が、如何にして内定を6社とり、希望する次の会社に入社したのかの約4ヶ月の備忘録として記事へ記載する。

ハローワークを通じて職業訓練校へ応募

上記の理由で、11月中での退職を決意した。
その後、目的のために自分はどういう行動を取ればよいのだろう、ということは真剣に考えた。
その結果、追加でスキルを身に着け、より条件が良く自分の望んだキャリアパスが辿れそうな企業へ入社する目的で、職業訓練校へ入校することに決めた。

そもそも現職はコネ入社であり、何より半年しか就業期間がなければ未経験も同然で自力で再就職する自信が全くなかった。
更にいうと、スクールと違って訓練校であれば無料だし、そこの学校の卒業生の友人からの勧めもあり、12月開講の、名古屋市の都市部にある職業訓練校でのプログラミングコースへの申し込みを決めた。

選考合格、訓練校のプログラミングコースへ入校

無事、訓練校のプログラミングコースに合格した。
定員は20名らしいのだが、基本的に12~13名となるケースが多いということを説明会で聞いたため、単純計算で言うと1.6倍くらいである。
選考会の面接ではあまりうまく話せたとは言えなかったため非常に不安だったが、合格して本当に良かった。ここで落ちてしまうと、それまでの計画が全て止まってしまうので死ぬほど緊張した。

プログラミング授業の苦戦と苦悩

12月に入校し、まず簡単なIT基礎知識の勉強があり、その後徐々にプログラミングの授業が開始した。
Scratchというゲーム感覚でプログラミングができるツールでの開発とC言語には、正直非常に苦戦した。
楽しかったし、訓練校の前と後には復習と予習は完璧にやっていたが、正直それでもついていけなかったことも多く、かなり苦戦した。
楽々こなしてる周りの受講生を見て、悔しかったし、半年のスキルなんて何の意味もなかったのだとすら感じ、理解が追いつかない自分を呪った。( ;ω; )

職業訓練校に入った目的を再確認

そこで、再度自分の中で認識を確認したのだが、私が職業訓練校に入校した目的は、スキルを身に着け、より条件が良く自分の望んだキャリアパスが辿れそうな企業へ入社することであったことを思い出した。
そこで私は開き直ることにした(笑)。つまり、望んだ企業へ就職できればそれで良いのだから、仮に落第生でも大丈夫だというように、思考の逃げ場を作るようにした。
もちろん、学校の授業ですら苦戦していたら就職してからの方が大変なので基礎を理解することは100%必要である。
ただ、自分の中に精神的な逃げ場を設けておくことで、非常に楽にはなった。

自分のIT業界で言う市場価値を知るためにキャリアカウンセラーに話を聞く

とは言っても、やはり自分に市場価値があるのかどうかを知りたかったので、プロから話を聞くためにDODAのエージェントサービスに登録し、12月半ばくらいに、キャリアカウンセリングを受けることにした。
つまり、自分のスキルとIT業界における売りは何なのか客観的に意見してもらい、棚卸しをすることが目的だ。
結論として、下記が自分の売りということが分かった。

1. 制作会社でのディレクター経験が長く、ドキュメント作成が得意
2. Excel、PowerPoint、Wordが大好きで、特にExcelは関数を用いて便利な機能を付けたドキュメントを作るのが大好き
3. 営業経験が長く成績には少し自信があった
4. ディクレターとしてプロジェクトの管理経験も長く、部下の指導は好き
5. 一応、管理職の経験もある。

特に1や2、3の部分から、上流工程向きということから、割と来て欲しいと言ってくれる企業はありそうだということを言われ、ホッとした。
良い意味での、自分の良いモチベーションのガソリンになった。
自分のスキルの棚卸しができたことで、履歴書と職務経歴書を2日ほどでサクッと仕上げ、DODA経由で30社くらい応募した。

C言語のカリキュラムがようやく理解できてきて楽しくなってくる

年末、元エンジニアという優秀な2人の友人が勉強を教えてくれることになった。奥さんが仲良しの友人だったため、家に泊まらせていただき、合宿してもらった。そのおかげで、それまで一人で夜中の3時まで勉強をしても解決しなかったことがパズルのピースのように繋がるようになった。
その後もちょくちょく教えてもらう機会を設けてもらった。
この体験により、勉強への不安がかなり減り、気持ち的にも楽になる。

また、例年、年末年始は主人の岡山の実家に帰るのだが、主人にお願いして家に籠もって朝から晩まで勉強をしていた。それにより、それまでつまずいていたループや配列や条件分岐は克服できることになる。

職業訓練校での会社説明会開始

1月後半、職業訓練校に出入りしている会社さんを14社呼び、毎日4~5社に来てもらう会社説明会ウィークが始まった。
良いと思えばその場で面接を申し込んだ企業もあったし、後日連絡させてもらった企業もあった。
ただ自分はこの時点では、何となく、「どこかは受かるだろう」という安直な考えを持っていた。だが、その自信はことごとく打ち砕かれることになる。

本格的に就活開始、DODA経由で毎日落ちまくり、職業訓練校経由も一社目で落ちる

あるツイッター経由で知り合った方に、大手転職エージェントは、ビジネスモデル的に未経験の人間が受かりにくい理由を教えてもらう。
転職エージェントは、一人入社させた場合年収の約30%程度+紹介料を収益としているケースが多いそうだ。そのため、ほぼ未経験者を100万円以上エージェントに支払ってまで採用する会社なんてどれだけあるのか?というところだそうだ。
そして、毎日毎日、3~4件書類選考不採用の通知がメールで届く。その際のフォローもなし。とにかく気分も萎えるし、本当に辛かった…。

更に、職業訓練校経由で応募した1社目の会社にも一次面接で落ちてしまった。この時の落胆のしようはすごかった。
しかし、勇気を振り絞り、落選理由を先生に聞いてもらうことができた。相手企業の返答は「教育制度の豊富さ」が志望動機だったことだった。
この返答により、私は大きなヒントを得ることができ、戦略を変えるようになる。

自分が入社することで企業側にどんなメリットがあるのか伝えることを考えた

それまでは自分が成長したい一心で、教育制度がきちんとしている企業を中心に選んでいて、志望動機を面接でも履歴書でもそのように伝えていた。むしろそういう姿勢が企業にも良い印象を受けてもらえると信じていた。
しかし、企業側からすると働きたい人が欲しいが、学びに来たい人はいらないということをDODAの担当者にも言われ、確かにその通りだと思い、この志望動機を言うのはやめた。企業は学校じゃないんだから…という具合だ。

それにより、自分がどうなりたいのか、それに対して必要なスキルは何と何は持ち合わせているが、何が足りないのか、それはその希望が叶うことにより会社に何のメリットがあるのか、またそれを叶えたい先としてなぜその企業を選んだのかということを整理して考えることにした。
各企業ごとに、私を採用したくなる理由を一生懸命考えて作った。

ただ、あまりにも毎日毎日不採用通知が届くので、その内受ける会社がなくなるのでは…と思い、このタイミングでもう一社転職エージェントを依頼し、追加で14社ほど応募した。また、面談での面接対策をしてもらった。
今回の就職活動では、DODA、マイナビと2社から面接対策してもらったことがかなり大きかった。DODAからは模擬面接、マイナビからは、書面での問答対策をしてもらい、非常に頭の中が整理できたことを覚えている。
やはりプロはさすがだなぁ…と思った。

徐々に内定が出るようになる

初めて内定がもらえたのはツイッターからお声がけいただいた会社。ここはプログラマーとしての採用だった。
その次は職業訓練校経由のシステム会社で、Web制作も行っておりWebディレクターとしての採用。
その次もそのまた次も、職業訓練校経由でプログラマ、次はシステム関係のDTPのオペレーターに近い企業。そして最後に内定が出たのが、自分の入社を決めた会社であった。

その間、エージェント経由での書類選考も通りだし、面接の回数も増えて回を重ねるたびに良い練習になり、緊張もしなくなった。
始めの方でこそ、各会社ごとに問答集を書いていたりしたが、途中から準備は一切せずにその場のアドリブで喋れるようになった。
ただし、やはりエージェント経由の大企業は面接の良い練習にはなったにせよ、とにかく落ちまくった。

また、途中から逆に企業に対して「未経験の人間を採用する御社にとってのメリットは?」とか、「私みたいなバックボーンの人間がIT業界で生きていくのはどうしたら良いと思います?」とか、「中途の採用と未経験採用、新卒採用、それぞれに対してどういうスタンスで取り組まれてますか?」など、企業のリサーチを含めた質問もするようにした。
そのおかげで、アドバイスをくれるような採用担当者もたくさん出てきて、それが次の面接に生かせたりとどんどん精度が上げられたことが本当に良かった。

相手も人間である。嫌のことも言わなくちゃいけないこともたくさんあるけど、良いことも言ってあげたい気持ちもあるはずである。
この面接の数十分~一時間ちょっとの時間を無駄にしないためにも、何か有益な情報を得たい、そう思った。

その結果として、2月上旬、約一ヶ月間の全ての就職活動が終わり、下記の結果となった。


<転職エージェント経由>
応募45社中
書類選考通過 5社
1次面接通過 0社
<ツイッター経由>
内定 1社
<職業訓練校経由>
応募6社中
不採用 2社
内定 4社
<Wantedly経由>
応募4社中
不採用 2社
内定 1社

いかに転職エージェント経由というのが未経験の人間には敷居が高いかといことが良く分かった。。
またWantedlyは未経験の方に優しいという話を聞いたのだが、私の場合はほとんど会ってすらもらえなかった。考えが甘かった…。土地柄なのだろうか。結構辛かった。

そして、私の場合はだが、職業訓練校経由が異常に打率が高かった。これはひとえに職業訓練校の実績であり、且つ入社されている先輩の頑張りがあることだと思うので、その流れを裏切らないためにも頑張ろうと思う。

最終的に今の会社に決めた理由

最終的に、名古屋市の中心部にあるSESと社内開発や様々なことにチャレンジしている今の会社に決めた。
割と若めの会社のため色々なことにチャレンジしており、その反面親会社は長い歴史があり多角経営をしている全国で250人もいる企業だったので、バランスが非常に良く安心だと感じ、入社を決めた。
正直、最後の最後まで悩みに悩んだが、当然全てが満点の企業はないわけだし、入社してみないとわからない部分の方が多いわけなので、条件に優先順位を付け、自分がなりたい姿に一番はやく到達できそうな会社は…という観点から、今の会社に入社を決めた。

就職活動を通じて学んだこと----------

 1.まず面接に出向いてみる

実は入社させてもらったこの会社、職業訓練校経由で面接を受けた会社だったのだが、会社説明会の時には興味が全くそそられず、志望度も一番低かった。面接を受けたのも、完全に「何となく」であった。
だが、面接に行ってからイメージが全く変わり、一気に志望度が上がった。その後一次面接、社長面接と通過し、無事採用してもらえた流れだった。

このことから、まずは企業へ面接に行き、企業の雰囲気を味わうことがとても大切なんだなぁ…と、そうだと感じだ。
たまたま今の会社を受けなかったら就職することなどありえなかったし、別の会社に入社していただろう。
それも、その「何となく」が起きたのも、「就職は交通事故みたいなものだから、巡り合い。だから書面で企業を判断するのではなく訪問することが重要だと思うよ~」とある方に言われたことがきっかけで受けたようなものだった。気が変わって本当に良かったと思う。

 2. 自分自身の棚卸し

自分自身が何になりたくて、それにはどんなスキルが必要で、今現在自分にはどんなスキルがあるのかというように、自分自身を知る、棚卸しが非常に重要だと感じた。
私は幸い、半年就業した会社に入社する前にある程度棚卸しはしてあったため少し追加するだけで良かったが、自分という商材を企業に買ってもらうという就職活動のためには、この作業は非常に大切だと感じだ。

 3. 結果が悪くても落ち込みすぎず適度に反省する

しばらく就活を続けていれば、当然受かることもあれば落ちることもある。
強い精神力と、次!と切り替える気持ちの切り替えと、自分を責めすぎないこともとても大切だと感じた。
とにかく転職エージェントは特に、落ちまくる。毎日毎日不採用通知の嵐が届く。それにいちいち反応して落ち込んでいたら身が持たない…。
落ちたのは自分のスキルが低いことが原因であることが大半だとは思うけど、そうでないケースだってあるはずだ。例えば、仮に同じレベルの人間が二人いたとして、たまたま先に別の人を採用してしまったら、企業は自分を落とすだろう。そういった運やタイミングによることもあるはずだ。
要は、反省は必要かもしれないけど、反省すれば良いというわけではないかもしれない。

 4. 就活は体力が命!終わりのある戦いだと割り切る

会社は星の数ほどある。いつかどこか受かるだろう…と、そういった開き直りも重要だと感じた。
そして転職活動は、多くの場合長期戦である。そして面接の数は受けた会社の数とイコールではない。一次が通れば二次三次と続くわけで、ねずみ算式に増えていく。その間当然勉強も仕事もあるわけで、精神的にも体力的にもかなりキツい。とにかく時間がいくらあっても足りないくらい、やることだらけで本当に大変だったため、きちんと睡眠は取ったほうが良いと思った。
心身ともに疲弊した結果、途中「疲れたからここは見送ろうかな…」と思ったこともあった。ただそこが運良く受かる可能性もあるわけで、みすみす取り逃さないためにも体力は保持したい。

【裏話】自分が感じた転職エージェントの落とし穴

これは、実際に自分でも感じたことだし、実際に採用の場に立たされた企業側の方の数人にも聞いた話なので信憑性は高いと思うのだが…。非常に闇だと感じだことに、「転職者の希望と企業側の希望がずれることがある」ということだ。
どういうことかというと、自分の場合、飲食業界→サービス業界→ホテル業界→Web・広告業界→IT業界と言う流れで、業界を変えた回数が多い。
そのため、より、人材という商品が売れそうなポイントで転職を勧めてくる。
特に飲食業でのサービス経験と、Web業界でのディレクターやデザイナー、営業経験からの求人をすごくゴリ押しされ、しきりにその業種での求人でメールが送られてきたし、「ダメだったらこっちだったら絶対いけますよ!」と何度も言われた。
また企業側の方からも、「職歴があるだけで全く希望していないことを伏せて売り込んできて、実際に面接で会ったら本人は全く希望していなかった、というケースが少なくない」という実話も聞いた。これは大きな闇だなぁ…と感じた。

もちろん、地域や年齢、性別にタイミングにもよると思うので一概にも言えないけど、少なくとも私の場合はそうだった。

何はともあれ就職できたから結果オーライとは感じてるけど。

入社後の今後について

入社して一週間は、案件の関係があり、SQLの研修を受けた。
たまたま前職でSQLをやったことがあったため、非常にスムーズにできて楽しかった。今はプログラムがとても楽しいし、もっと技術を磨いて優秀な人間になりたいな!って思ってる。

社内の風通しも良く、皆さん明るく気さくな人ばかりで、毎日が楽しい!
また何より、別の職業訓練校経由で入社された同期が3人もいることがとても嬉しい!!
これまでの職場では中途の経験しかないこともあり、同期がいた経験がなかったので、本当に心強い。
4月からはSESなので、今後はどこかのタイミングでバラバラになる可能性が高いけど、とても嬉しい(*´ω`*)

これまで様々な方に協力していただき助けていただき、これらの方々には感謝しかない。その方々のおかげでようやくここまで来られたので、そのご恩を無駄にしないように、引き続き頑張ろうと思う。

また、途中、実は前職同様に、会社経営する友人知人、また勤めている友人からありがたいことに何社からもお誘いをいただいたりもした。それらの方々には感謝しかない。どれだけ励みになったことか…
恐らくそれらのお誘いに乗っていれば、ここまで大変な思いで就職活動をすることもなかったように思う。ただ、自分自身、これまで縁故での採用しか経験がなく、それ以外は自分でフリーになったりしたことしか無かった。
そんな自分が縁もゆかりも無い企業でちゃんと働けるのか試してみたい気持ちと、初心に帰ってもう一度企業人としてやり直してみたいという気持ちが強かった。
そしてもう一度新しい人脈から信頼される仕事ができるのか、頑張ってみようというチャレンジ精神が勝った。

これらの、私をお誘いしてくれた方々への感謝と、期待を裏切らないためにも、頑張ります!(๑´ڡ`๑)

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