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ゼロから始めるコーポレート機能構築 -組織図編-

こんにちは、先日リリースしたnoteデビュー記事が想定よりも「スキ」をいただき舞い上がっています、Asobicaのすとうです。

最近、ニンテンドースイッチで「007ゴールデンアイ」が遊べるようになりましたね。幼少期、モーションセンサー爆弾で嵌められたほろ苦い記憶を思い出しました。

さて、PRチームより、「いいぞ、noteもっと書け。」という嬉しいお言葉もいただいたので、Asobicaにジョインしてからコーポレート機能をゼロから構築していった内容を頭の中を整理しながらシリーズ方式でつらつら書いていきたいと思います。

なんとなく以下の区切りで、それぞれ頭の中で意識していたことをアウトプットしていけたらなと考えています。

  1. ゼロから始めるコーポレート機能構築 -組織図編- ←いまここ

  2. ゼロから始めるコーポレート機能構築 -ツール導入編- ←リリースしたよ(2023/12/8)

  3. ゼロから始めるコーポレート機能構築 -入社と共に振り返る実践編- ←リリースしたよ(2023/12/22)

  4. 番外編 コーポレート部の目標の作り方 ←リリースしたよ(2024/1/16)

※:2023年12月17日に全部リリースしたので、マガジンにまとめました。


ジョインしたときの現状のコーポレート組織図の把握

まず、私がジョインしたのは今から遡ること2年ほど前でした。
五反田駅から少し離れた、1フロア30坪程度の広さで、率直にいって綺麗とは言えない、けど、これから成長するスタートアップにはピッタリの愛着の持てるオフィスでした。
(ジョインした初日に、代表の今田さんから「コーポレート構築の片手間でいいので、オフィス移転プロジェクトもお願いしていいですか?」と言われた話は別記事で記載します。)
そのときの人数は正社員、インターン生、業務委託の方もあわせて全部で40~50名程度で、自分は正社員は15番目くらいのジョインだったと記憶しています。

そのような環境で、コーポレート部の正社員組織図はどんなだったかというと、以下の体制でした。(すとうを除く。)

入社時の組織図

うん、シンプル、改めて振り返ってもすごくシンプル。
インターン生からそのまま正社員として入社してくれた新卒メンバーがバックオフィスグループに在籍し、形式上、代表の今田さんが管掌していました。
そのため、業務委託の方やインターン生の力を存分に借りてコーポレート全体の業務をまわしていました。
代表がコーポレートヘッドを兼務しているところ、人事・採用・広報グループに正社員は在籍していないところとかスタートアップ味がありますね。
スタートアップの生々しい管理体制の状況は前職でもある程度みてきており、カオス耐性は身についていたので、自分の手で立ち上げできるのはやりがいがあるなーとモチベーションがあがった記憶があります。

将来的にあるべきコーポレート組織図を想定して逆算で組織図の構築をイメージ

なにから始めようかなー、と考えようとしましたが、やるべきボールはドングリのように落ちているので、とりあえず落ちてるボールは着々と拾いながら、組織図どうしていこうかなーと考えていました。
大前提、「組織は戦略に従う」という言葉があるとおり、経営戦略に従った組織設計が必須となります。
これを踏まえて、次のステップでタスクを設定、実行していくことにしました。

  1. 将来的にあるべきコーポレート組織図をイメージ(いったんIPO時の組織図をゴールのペルソナとして設定)

  2. 現状とのGAPを把握(このタイミングではGAPしかなかったけど。)

  3. いつの時点で、どのような機能があればよいかを詳細化する。(IPOから逆算して2年後にはこの組織図、1年後にはこの組織図。。。というイメージ。)

  4. あとは、3で設定したマイルストーンに向けて採用であったり、ツール導入であったり、業務や役割の細分化を実行。

当時イメージした理想の組織図

理想の組織図のペルソナは会社毎のカラーが反映されるため、そもそも正解はないものです。今回の特徴としては、人事・採用・広報グループは然るべきタイミングでコーポレート機能と切り離して、HR部とコーポレート部が並列する想定で組織図をイメージしました。
実はちょっとだけ人事部のヘッドも兼務した時期があったのですが、コーポレートとはまた違った頭の筋肉やコミュニケーションスキルが求められることを実感しました。
採用・オンボーディング・人事評価制度・人事企画制度・働きやすい環境づくり・カルチャー醸成・オフボーディング・・・等々。ここはいずれ自分よりも適任の方にジョインいただくのが全体最適になるだろうと考え、HR部とコーポレート部が並列する組織図を想定しました。

コーポレート部門の人数想定

理想の組織図がイメージできたので、次は採用人数、もしくは、コーポレート部の所属人数をある程度イメージすることにしました。
これも会社のカラーや、ビジネス領域、ツール導入の多寡により変動しますが、SaaS企業においてはざっくり以下の人数比率に収斂されるかなと感じています。

  • マーケ=10%

  • セールス=20%

  • CS=25%

  • 開発・デザイン=30%

  • コーポレート・HR=15%

上記はあくまで目安で、各社毎の事情で、各部間で5%程度ずつ入り繰りがある印象です。

上記を踏まえると、100人組織の場合、コーポレートとHRは15人、なので、コーポレートはその50%の7~8人相当が目安、ということになります。

実際の組織図の変遷

ということで、改めて組織図の変遷をみてみましょう。

入社初期~半年:立ち上げしつつ、耐える時代

入社後、人事は今田さん、コーポレートは私が管掌する形で動きました。
入社してから最優先で意識したことは、代表の今田さんからコーポレート業務の管掌を剥がしていくことです。今田さんには事業面、プロダクト面、採用面にリソースをしっかり割いてもらうことが全体最適につながると考えていたためです。
そして、私が入社して4ヶ月程度経過したところで、待望の人事グループ正社員のキム兄がジョインしてくれました。入社から現在まですごい勢いで組織を牽引してくれている頼もしい存在です。
唯一の欠点は、彼はマンチェスターシティファンであることです。私はアーセナルファンなので、週末のプレミアリーグの結果次第でお互いにピリピリする関係が続いていることくらいです。
キム兄さん、入社エントリ書いているのでよろしければご覧ください。

一方で、コーポレート部の新規増員はなかったです。正確には、コーポレート採用を前提にジョインいただいたメンバーがいたのですが、CS業務に精通し、パフォーマンスを発揮してくれたため、CS部に強奪されました。会社の全体最適を考えてCS部に配属いただきました。強豪チームに選手を強奪される感覚を少しだけ味わうことができました。

今振り返っても、この時期が一番苦しかったと思います。コーポレートをゼロから構築することに加え、重要なプロジェクトが2つ並行して走っていて、身心のストレスはかなりのものがありました。
なんとか乗り越えることができたのは、即戦力になってくれるコーポレートメンバーが2名、内定承諾をいただけていたからです。いやぁ、ほんとよかった。

入社半年経過~1年:ジョホールバルの歓喜

重要プロジェクトのタスクがパンク寸前のところで、バックオフィスグループに経理、及び総務・労務の経験豊富な即戦力メンバーが2名ジョインしてくれました。今振り返っても、このタイミングでジョインがなかったら色々まずかったと思います。
スタートアップの成長には、奇跡と運とめぐり合わせもある程度必要です、はい。
そして、人事グループにも経験値のあるメンバーがジョイン。採用にもアクセルが踏める体制が整いました。
経理機能が急速に発展し、勤怠労務管理、ワークフロー体制も強化されました。予算実績と月次決算体制が精度高くしっかりできるようになったのもこの頃です。

入社1年~1年半:盤石のバックオフィス、耐え忍ぶ人事

即戦力メンバーが圧倒的なパフォーマンスを発揮し、会社としての基盤をものすごい勢いで構築してくれた時期です。
次の狙いとしては、月次決算の属人化解消とリソース確保のために経理メンバーを1名、さらにエンプラ案件の受注が増えてきていたので、しっかり法務機能の立ち上げを任せられる法務メンバーを採用したいと考えていました。
とりあえずダイレクトリクルーティングを使って採用活動を本格的にしてみようと思い立ち、経理メンバー、法務メンバー向けにスカウトを送ることにしました。
その結果、経理メンバーは1通送ったらそのまま返信が来てカジュアル面談⇒選考⇒内定、ということでまさかのスカウトメール1通で理想的なメンバーにジョインいただけることになりました。
また、法務メンバーにおいても、2~3人の方にスカウトメールをお送りしたところ、1人の方がスカウト送付後、2分で返信してくれて、12時間後の翌午前にカジュアル面談設定⇒選考⇒内定⇒内定承諾と進み、スカウト送ってから10日間程度のリードタイムでこれまた理想的なメンバーにジョインいただけることになりました。
返信いただいた候補者が内定承諾に至るまで、2/2の実績で脅威のコンバージョン100%、圧倒的なエイムスキルを発揮していました。

一方で、人事グループは全社的な採用強化を増員なしでこなしていました。自部門の採用よりも、他部署の採用を優先するホスピタリティは素晴らしいのですが、結果として耐える時期が続いていました。キングダムでいうところの、合従軍に攻められる蕞のような状況でした。

あと、今田さんから人事管掌をシレっと引継ぎました。

入社1年半~2年:HRヘッド、ジョイン

経理・法務機能は確立できたこともあり、業務分掌の細分化を行うべく、従来のバックオフィスグループからアカウンティング・リーガルグループを独立させました。
バックオフィスグループは総務・労務・コーポレートITの機能を持ってもらいました。組織力強化のため、首尾よくメンバーも1名増員できました。スプラトゥーンができるメンバーであったため、このタイミングでスプラ部の設立を検討し始めます。(まだ未達。)
一方で、コーポレートITをしっかり立ち上げられる専任者も採用したいという思いがありました。実は、一番採用に苦戦したのがコーポレートITのポジションです。この時期はひたすらコーポレートITの採用に明け暮れていたと思います。

人事グループにも春が訪れます。人事グループをしっかりと構築しリードいただけるメンバーにもジョインいただき、また、社内の雰囲気をアゲられるメンバーにもジョインいただきました。さらに、もう1名若手メンバーのジョインも決まっており、耐え忍ぶ時期が終わりを告げます。山の民が援軍で駆けつけてくれた状況と類似しています。

入社2年~現在:整いました。

ここでの大きな動きは2点です。
①HR部門のメンバーが増えたため、当初の想定通り、HR部とコーポレート部を独立した部として組織再編を行いました。夜神月も顔負けの「計画通り」の動きができました。
HR部門の詳細は、いずれHR部長がnote書いてくれることを願って割愛します。
採用を本格化して苦節10ヶ月、ついに、ついに、待望のコーポレートIT専任メンバーがジョインしてくれました。社内のITインフラの体制構築が一気に加速しました。セキュリティ大事。

とまぁ、現状のフェーズのコーポレート機能は満点に近いレベルで充足できました。今後は未上場でありながら、然るべきタイミングでIRを立ち上げられるメンバーにジョインいただけたら嬉しいなと感じています。
今回は組織図にフォーカスした内容ですが、ここに至るまで波乱万丈な出来事はたくさんありました。このあたりのできごとは別の記事でアウトプットできればと思います。

仲間を募集しています

そんな事業も組織も急成長のAsobicaですが、一緒に船をつくっていけるメンバーを募集しています。

特にインサイドセールス、フィールドセールスメンバーを熱く募集しています。
まずはカジュアルにお話しできればと思いますので、お気軽にお声がけください。

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