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僕色百景41〜50

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#東京

第四十四景 長い間思い出さなかった話③

第四十四景 長い間思い出さなかった話③

東京での最後の半年は悠々自適だった。就職先も決まり、単位も取り終え安心した僕は、怠惰な生活を送った。近くのコンビニにバイト先を変え、彼女が仕事に行ったのを確認して起き、バイトに向かう。

夕方にはバイトが終わり、夕飯を作って帰りの遅い彼女をゲームをしながら待った。時には迎えに行った。仕事終わりに彼女と向かい合って飲むビールと食べるご飯は最高だった。あれを幸せと呼ばずに何を幸せと呼ぶのだろうか。

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