体育とスポーツの違いとは。体育をどう捉えていく?
学校では『体育』、外に出ると『スポーツ』これ、不思議ですよね。
これからの時代を生きる子どもの為に、体育をどう捉えればよいのだろうか。
さらに、昨今の『体育』から『スポーツ』への名称変更が進む中、教師として体育をどう捉えていけば良いのだろうか。
この本を読んで、朧気だった輪郭が少しはっきりとしたような気がします。
どちらも身体活動を中心に据えて、どの側面を強くみているのか。立ち位置によって呼び方、認識が変わるのだろうと考えます。スポーツと体育を対比させて見ていきます。
広まり方視点
スポーツは外来文化で、遊戯・闘争・激しい身体活動として広まる。
体育は明治初めから、健康を目的とした身体教育の概念として広まる。
ポジティブ要素視点
スポーツは自発的な運動の楽しみを基調とする人類共通の文化。また、多様な人々が共生する社会の創造に。
体育は教育から始まった経緯があり、教育が土台にあるため身体活動から何を学ぶかという思考が働く。
ネガティブ要素視点
スポーツは遊戯、闘争などの側面が強く、勝利至上主義やドーピングなど、人間の強い思いがねじれを生み出す可能性が多いにある。
体育は堅苦しい、古い、上位下達などの伝統などが重んじられる雰囲気が感じられる。
結論として、違いは
〇身体活動を文化という側面から捉えた表現→スポーツ
〇身体活動を教育という側面から捉えた表現→体育
では、学校現場で教科としての体育をどう捉えれば良いのか。
結論、スポーツと体育のポジティブ要素の良い所どりをしていくということ。
スポーツからは、自発的な楽しみ、喜びを大切にすること。また、全ての人がこの楽しさや喜びに触れられる共生という視点を大切にすること。
体育からは、日本独自の身体教育という。身体活動を通して生き方・関わり方を学ぶことを大切にする。そして、子どもの身体的な気づきや身体経験を大切にする授業観。
体育の最終目標は、子どもが生涯に渡ってスポーツライフを送ることができること。小学校体育では、スポーツならではの楽しさ喜びに触れ、たくさんの運動経験を積ませる段階と再認識。
一人でも体育・スポーツ好きが増えますように。
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