アートボード_1_3x

「何でピカソみたいな絵を描かないの?」その1 -テクノロジー編-



こんにちは。MKLマユコです。
今日はゆっくり過ごしています。

先日、双子の妹と飲んでいるときに「何でマユコはピカソのような絵を描かないの?そうした方が売れるのでは?」との話になりました。
そこで話し合ったことが、自身の制作に向きうことにもなったので、今日はピカソ(アート)についてゆる〜く書いていきたいと思います。


-------------------------------------


● なぜ、ピカソが凄いのか

ピカソがすごいのは、それまでの絵画の世界(概念)を拡張させた(創造した)ことです。

????


下記、詳しく書きますね。ゆる〜く読んでください><

ピカソの絵と言えば「キュビズム(アート手法)」「ゲルニカ(作品名)」。中学校の美術の時間ではを学んだのではないでしょうか?

「キュビズム」と対比されるのが、ピカソの20代の頃に制作していた「青の時代(シリーズ)」です。

そのため、「青の時代」の写実絵画を根拠にし、「キュビズム」の抽象絵画を評価してしまうと「ピカソは写実的な絵が描けるから、あの幾何学的で色彩的な抽象絵画が描けてすごい」との絵画テクニックの話になるのですが、それも含めもっとすごい人なんです。

その時代(20世紀初頭)、西洋文化の絵画を再構成し、現実世界を絵画(2D)に忠実に表現した最先端絵画師がピカソなんです。


-------------------------------------


● 絵画を絵画で忠実に表現するとは?

西洋絵画といえば、立体的な貴族の肖像画(15〜17世紀)や立体的な風景画、風刺画(19世紀末)が思い浮かぶ方もいると思います。

それまでの西洋絵画のピカイチの技術というと、平面の中に立体を忠実に表現するということです。立体的な絵は当時の最先端の技術です。

しかし、写真が登場したのは19世紀初頭。

これだけの少ない情報ですが、お気づきになった方はいるかもしれません。今までの写実的に(3Dで)時代を残すという絵画の役割が”写真”に置き換わってもよくなったんです。

西洋絵画が西洋絵画らしく、価値を失わずに、新たな価値を生み出したのが「キュビズム」という手法なのです。(もちろん、「シュルレアリスム」等の表現手法もそうですが、ここはキュビズムを取り上げますね)

そもそも絵画とははなんでしょう?

シンプルに捉えると平面(2D、XとY軸)です。では、平面に現実世界(3D〜)を作れないか。その課題を解決したのがピカソです。

キュビスムの絵を見てみてください。キュビスムにはXとY軸しかないんです。奥行きのZ軸がありません。どうやって、ピカソはこの絵を描いたのでしょう?イメージしてみてみましょう。

モチーフを捉える人(この場合ピカソ)がモデルの周りを歩き周り、キャンバスを360°移動させ、いろんな位置で絵を描きます。移動した場所で奥行きをつけずに(平面を)描きます。

いくつもの視点で平面(2D)が重なる、1枚の絵に多層な世界が広がり、3Dだけでなく4D(時間)の世界、現実の世界に近い絵画が見えてきます。

この当時、こんな絵の書き方のスタイルをやる人なんていませんでした。西洋絵画的に立体的に描く技術は目を固定する必要があるのです。(透視図法と言われます。)

そのキュビズムという手法を用いてピカソは人類最悪な歴史である戦争と無差別空爆を「ゲルニカ」にて描きます。
アートはその時代の政治、経済、社会、文化、テクノロジーを色濃く残しますが、ピカソはそのアンテナとセンスがピカイチです。

ピカソは絵画だけでなく表現自身を考えるアートの表現、スタイル、意味、価値を広げました。

以上が、わたしが考えるピカソの解釈です。
お楽しみ頂けていたら幸いです。(最後、現代アートの概念について触れず、早足気味でごめんなさい。)


-------------------------------------


● ゆる〜く次回に続く

note書き始めると止まらないものですね。
この続きのお話を次回に持ち越させてください。多分読んでくださった方も疲れたと思います。(図があればもっと分かりやすいですよね。今後またメンテナンス時に増やせたらと思います。)

次回は「何でピカソみたいな絵を描かないの?」その2-お金編-でお届けします〜(この話も妹としたのでおつきあいください。)
では、次回また訪れて頂けたら嬉しいです。


アート作品→https://mayukookamoto.portfoliobox.net/

●MilKLab Product(社会学カードゲーム)

●制作風景

●ペタッとキャラミン(キャラクターメモ)



この記事が参加している募集

404美術館

サポートありがとうございます。サポート頂けましたら、気持ち分、イラストor記事ネタのリクエストにお答えさせて頂きます!