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精鋭でもない

精鋭だの
優秀だからじゃない
むしろ逆で
わがままで無知で
罪深いから
「回心(えしん)」しかなかった
「回心(回れ右)」せざるを得なかった
「回心(勝手におこった)」があった


そしてそれは
何も褒められたものではなくて
もちろん自慢できることではなく
ただただ
苦しみなら知り抜くほど
苦しみならいやと言うほど
苦しみなら親友のようなものですと
それほどに
苦しみが隣り合わせであった証拠でしかない


また今もなお
取りつく島もなく
慌てふためくこともあり
器の小ささに嘆くこともあり
怒りも絶望もかかえながら
立ち去れずにいるのだから
何も変わりはしない


流れるままだ
ありもしない川の上を
ありもしない葦として
溺れながら流される

「あがり」なんて
ありもしない


大泣きだっていつかする
大笑いだっていつかする
それも流れるままだ



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