発達障害者の自助会スタッフより、暴言、恫喝、説教をされました(後半)

2日目の朝、一睡も出来なかったオレはスタッフAに次のように申し出ました。

「すみません本日体調不良のため、この宿泊施設から最寄りのI駅までで構いませんのでお送り頂けませんでしょうか?参加費、ガソリン代はお支払いしますので今回は早退をさせて頂きたく思います。もしそれが難しいということであれば、本日ウォーキング等は厳しいので、部屋で静養させて頂けると助かります。ご検討お願いいたします」


山奥だった。

I駅は車で10分程度。

山をおりたところにある無人駅。

そこまで歩くのは一睡も出来ていない、そして5月のわりには炎天下、この状況で3日分の宿泊の荷物を背負ったままI駅まで山をおりて歩くのは危険だと判断したオレはそうスタッフAに申し出たところ「ちょっとBさんに相談するから待ってて」とのこと。

その数分後、隣の部屋からスタッフBがオレの部屋に来た。

時刻は午前7時ちょっと過ぎたくらいの時間だった。

スタッフBは部屋のドアを開けてオレに向かって一括。


「おいお前逃げるのか?」

オレは返答する。

「いえ違います!体調悪くて帰宅した方が良いかなと」

スタッフBはかぶせるように言う。

「I駅まで送るのはいいけどお前それでいいのか?これ仕事じゃないんだよ!いい加減にしろよお前!!!!!」


スタッフBもそんなに眠れていなかったのであろう。


日付が変わる午前2時過ぎまでオレを説教し、7時過ぎまでとなると寝れて約4時間半。

機嫌が悪くてもおかしくない。

スタッフBは続ける。

「嫌だから帰るんだろ?」

オレ「いえ違いますよ!」

「本当のことを言えよ!嫌なんだろ?正直に言え!」

オレは返す。

「体調悪いのと、あと自分が情けなくなってしまって、なんだか悔しくて…」

スタッフBは更に激昂する。

「俺だって完璧じゃないんだよ!完璧な人間なんていないんだよ!お前今まで完璧に生きてきたのか?違うだろ!嫌になったからだろ」

オレは返す。

「信じてください!私はBさんのことが憎くて帰りたくなっている訳ではありません!感謝してるんですけど、体調が悪くなってしまってまして…なんだかすみません」

しかしスタッフBは攻撃の口を緩めない。

「んな訳あるか!感謝してたらこのタイミングで帰らないだろ普通!ちょっとこっち(スタッフABの部屋)来い!」

オレは移動する。


スタッフA、B、オレの3人の空間が再び出来上がる。スタッフBは続ける。

「お前『すみません』とか『感謝してます』とか皮かぶってその場を凌ごうとしてるんだろ?そう言っておけば収まると思って連呼してるだけだろ?」

オレ「違います!本当に体調が悪いんです!」

するとスタッフAが口を開く。

「ねっくんさ、本当のことを言おうよ。はっきりねっくんの気持ちを言ってくれないとこっちもわからないからさ。正直に今思ってること言ってごらん。聞くからさ」とのことで、オレは次のように返した。

「申し上げにくいのですが、昨夜から今にかけてのBさんのご対応には、恐怖を感じております。ただ、嫌いとかそういうことではございません。私も昨夜は話をする話題を間違えてしまい、それを撤回するのは申し訳なく感じたのは確かでした。しかし突然あのようなことを次々と言われて、私もBさんと同様に、こちらでこれからどのような行動、言動を取れば良いかわからなくなってしまっております。その旨はお伝えいたします」

するといよいよスタッフBの怒りは頂点に達した。

「お前もううちには来るな!というか発達障害者の自助会に二度と参加するな!恐怖を感じるだあ?そんなこと言ったら俺だってお前が恐怖だよ!昨夜話してたよな?飲食店の店員にお前が切れた話!お前が飲食店で『なんなんだこの店!ふざけるな!』って叫んだんだろ?店長に頭下げさせたんだろ?お前の方が周囲の人間に恐怖を与えているんだろうが!自分のことを棚にあげて人のことを『恐怖を感じる』とかよく言えたものだな!お前がさっきから『すみませんでした』と連呼してうわべだけで済まそうとしてるその態度が俺らにとっては、お前が本心は何を考えているかわからないから恐怖なんだよ!こちとらの気持ちも考えろよ!」

オレは返す。

「わかりました。恐怖を感じると申し上げましたが撤回いたします。不快な思いをさせまして申し訳ありません」

すると今度はスタッフAが話を始める。

「ねっくん聞いてね、私もね、今日はいないけどいつも参加してくれている参加者のCさんいるでしょ?私Cさんが恐怖なの。理由はね、Cさんの話し方とか、Cさんの話す内容を聞いてると私を捨てた親のことがフラッシュバックするの。でもね、そんなことCさんには関係のないことだから言えないし、Cさんも私もどちらも悪くない。『恐怖』ってさ、定義は人それぞれだよね。何を怖いと感じるか、それは自由だよね。でも相手が悪くないこともあるよね」



オレは頭が真っ白になった。

訳がわからなかった。

それを言われてどう返答して良いかわからず、やがてオレはそれまでこらえていた涙がボロボロと溢れた。

スタッフBは言う。

「ダメだな。お前にもはや何を言っても無駄だな。話の通じる相手じゃない。Aさん、送ってけ。もう知らん。」

ついにスタッフAもオレに一括。

「逃げたいなら逃げたいって言いなさい!!!!!」

オレはついに喋ることが出来なくなった。



その後一旦部屋に戻ることを許可され、5分程度で帰り支度をするように言われる。

宿泊料金合計は帰るとき(翌日)にならないとわからないため後日請求するから連絡しますとスタッフAより言われる。

そして車に乗せて頂き、山を降りる。スタッフAは言う。

「仙台まで行きやすい人里のあるところまで送ります」

「わかりました」とオレは返答。

そして土地勘の無い人里のある場所に車を停められ、「はいお疲れ様でした」と降ろされる。

オレは「ありがとうございました」と大きな声で挨拶をし、スタッフAの車から降りた後、車が見えなくなるまで頭を下げ続けた。


車が見えなくなると、再び大粒の涙が溢れた。

「一旦終わった」

という気持ちだった。

End

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