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【ホテル業界分析】#5 星野リゾート


これまでのnote連載では運営方式の違いからホテルを分析してきました。

第1回→ホテルの運営方式について
第2回→ホテル椿山荘東京(所有直営方式)
第3回→帝国ホテル(所有直営方式)
第4回→東横イン(リース方式)

第5回は運営委託方式(マネジメントコントラクト方式)でホテルを運営している星野リゾートを分析します🖊
めちゃめちゃ好きなホテルなので長くなってしまいそう。。。


概要

やっと星野リゾートを分析するときが来ましたああああああああ!❤

なんでこんなに私が興奮しているのかと申しますと、星野リゾートのブランドコンセプトや施設、おもてなしがめちゃめちゃ好きというのがあります。なので私のnoteはホテルマニアの私から見た星野リゾートを分析していきたいと思います。

星野リゾートの分析に関してはインターン先のhiroと協力しているので、概要、歴史、SWOT分析等わかりやすいものはこちらを参照ください!!

つまりはホテルマニア向け、ホテル好き向けというnoteになりますが、星野リゾートなんて知らないよ?って方でも理解できるように書きますのでよろしくお願いします。

導入編としてまずは星野リゾートの何が好きなのかお伝えします。

星野リゾート好きなところ3選

まず3選におさまりきらなかったというのが正直なところですが、おさえました。。。

1.目的に合わせたホテルブランド選びができる
2.遊びごころがある
3.一緒に行く人を楽しませることができる

ひとつひとつ詳しく見ていきます。

1.目的に合わせたホテルブランド選びができる


星野リゾートには星のや、界、リゾナーレ、OMO、BEB、その他個性的な施設、日帰り施設があります。その中でも主なブランド5つについて説明します!どのブランドにも徹底したコンセプト設計があることが強みになっています。これらたくさんのブランドがあるため、どんな目的、ゲストに合わせたものにも対応できます。ひとつずつ説明していきます!


星野リゾート 星のや

星のやは星野リゾートの中でも一番の高級ブランド。日本では、東京、富士、軽井沢、京都、沖縄、竹富島。国外ではバリや台湾のグーグァンにあります。すべて、現在(2021/5/12時点)で8施設あります。

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コンセプトは「現代を休む日」

ラグジュアリーホテルで、非日常的な体験ができるところを押しています。価格帯はこんな感じ↓

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ラグジュアリーホテルであるというコンセプト通り、高価格です(-_-;)


星野リゾート 界

界のコンセプトは「地域の魅力を再発見」。日本各地の小規模温泉旅館を、地域の魅力を活かしてデザインするところが人気なブランドです。全国に18施設あります。

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一番泊まりたいのは👆界 アンジンですかね。。。
サイトとても綺麗なので是非見てください!!


星野リゾート リゾナーレ

リゾナーレは全国に5施設あります。北海道のトマム、沖縄県小浜島、熱海、那須、山梨県の八ヶ岳にあります。

リゾナーレの特徴は豊富なアクティビティを備える西洋型リゾート。私の主観としては、星野リゾートの中では割とファミリー向けかなって思います。

なんと今年2021年の夏には自由研究のプログラムを開始するそうです。家族での旅行と宿題が同時にできるなんて最高です(笑)

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👆個人的にはリゾナーレ那須のアグリツーリズモ(農業×観光)を体験してみたいです。


星野リゾート OMO

お次のブランドはOMO。コンセプトは「旅のテンションを上げるホテル」。前述のどのブランドよりも安い価格帯です。なぜなら観光目的の人々をターゲットにしているため、学生などが利用することが多いと思います。

OMOにも種類があり、数字によってサービスの幅がわかるようになっています。東京や京都など観光地にもあるので利用しやすく、週末に気軽に滞在できるホテルになっています。

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星野リゾート BEB

BEBは日本に2カ所、軽井沢土浦にあります。コンセプトは「居酒屋以上、旅未満」。みんなでルーズに過ごすホテルなので、観光地に行ってついでの滞在場所ではなく、ホテルで友達と過ごすことを目的に行くのがBEBです。

飲食の持ち込みOK、むしろ推奨で、24時間営業のカフェがあります。また、朝食やチェックアウトは遅れてもよいというルーズさです。

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ここまで「星のや」、「界」、「リゾナーレ」、「OMO」、「BEB」を紹介してきましたが、他にもブランドにカテゴリー分けされていない星野リゾートの宿泊施設もあります。こんなにも幅広くのターゲット設定をしたそれぞれのブランドがあればどんなシチュエーションでも、星野リゾートに泊まりたいと思ってしまいます。。

他の施設やブランド以外のホテルも星野リゾート公式サイトにまとめられているので覗いてみてください👀


2.遊び心があるところ

好きなところ2点目は、遊び心のある施設。ホテルは寝るだけの場所という概念を覆して、ホテルに行くこと自体が楽しみになるような仕掛けが施されています。思いつくかぎりあげてみます。

遊び心① 星のや京都
京都の嵐山にあるホテルですが、ホテルに行く方法がなんです。嵐山の観光名所「渡月橋」のすぐ隣の船着場から星のや京都に向かう船がでています。船でしか行けない時点で非日常感を味わえますよね。15分の船旅でお宿に到着です。

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遊び心② 星野リゾート界の「ご当地部屋」
星野リゾートのひとつのブランドである「界」ではご当地部屋が用意されています。

石川県の界 加賀では加賀水引や加賀友禅などの伝統工芸品が内装に使われていたり、界 箱根では部屋に置いてある箱根寄木細工を自由に使って遊ぶことができます。

他にも界 日光では男体山を望む部屋があったり、音楽の街と呼ばれる界 松本では音楽を楽しめるお部屋があります。ご当地の名産品や景色を存分に楽しめるお宿は最高ですよね^^

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遊び心③ OMOの面白いプラン

ダジャレみたいになってしまいました。OMOは都市観光型の比較的リーズナブルなホテルブランドでしたね。

ビジネスホテルの低価格な宿泊特化型サービス×東京都内の外資系高級ホテルの観光コンシェルジュサービスのいいとこどりをしたようなホテルです。

特にOMO東京大塚のご近所を楽しむ、「下町大塚のんびり銭湯プラン」が面白くて、銭湯の入浴券やオリジナル手ぬぐい、湯上りにのんびり散歩できる湯上りmapまでついたプランです。

ホテルと言えばレストランでの食事券やスパ、グレードアップサービスなどホテル内で過ごしてもらいたいようなプランが目立ちますが、OMOは地域まるごと楽しんでください!というような地域活性化を目指すプランで感動しました!

3.一緒に行く人を楽しませることができる

1つ目の「ブランドの多様性」と2つ目の「遊び心がある施設」を合わせて3つ目の「一緒に行く人を楽しませることができる」になると思っています。

ブランドが多様にあることで、何を目当てで旅行するのか、誰と旅行するのかといったことを考えて最適なホテルを選ぶことができます。また、期待するサービスや、星野リゾートの遊び心がある仕掛け、スタッフさんのおもてなしで一緒に行く人も自分も楽しむことができると思います。

泊まりたくなりました。。。

ここまでたくさん星野リゾートの公式ページを参考にさせていただきましたが、特に「絶景とあそぶ旅時間」という下記のページが美しかったので是非pcなどの大きなスクリーンで見てみてください👀



さあ、ここまでが概要です。(笑)
少し長くなってしまいましたが、星野リゾートのブランドや魅力が伝えられていれば嬉しいです。

ここから、なぜ星野リゾートがこんなにもいろいろなブランドを展開できているのかなぜ「星野リゾート」というブランドは有名なのか、紐といていければよいなと思います。

星野リゾートSWOT分析

まずは強み、弱み、機会、興味を分析してみよう、と思いました。

星野リゾートの強み(strength)
強みはなんと言ってもそのブランド力の強さ。これはどの星野リゾートのSWOT分析にも書いてあると思います。ブランド力がここまで強くなったのはブランドごとにコンセプトが確立されていること、顧客満足度が非常に高いことが理由として挙げられます。定期的に外部調査を行い、ポジショニングを認識したり、CS調査を行っていることが顧客満足度に繋がっていると考えられます。

また、運営委託会社なので、土地や建物を所有しない代わりに運営に特化して戦略を練ることができます。運営に特化すれば、星野リゾートはゲストをどう喜ばせればよいか、他のホテルとどのように差別化すればよいかということに時間を割くことができますね。


星野リゾートの弱み(weakness)
ホテルは建物と人からなっています。魅力的な建築や、立地などのハード面と、ホテルスタッフのホスピタリティというソフト面です。そのソフト面が弱みになります。

星野リゾートはおもてなしがすごいんじゃ??

と思いますよね。その通りです。リピーターももちろん発生しますよね。しかし、リピーターがおもてなしを忘れられずに再度星野リゾートに訪れたときにお目当てのスタッフさんがいなかったらどうでしょう。

ホスピタリティと言っても、家族水入らずで過ごしたい場合、カップルが記念日に訪れた場合どのくらい話しかけて良いのでしょうか。

。。。。。

ゲストを喜ばせるホスピタリティに重きを置いている以上、ゲストには相当期待されています。

期待に応えるためには経験値があるスタッフが必要です。星野リゾートというブランドがある限り、ホスピタリティの質を下げてゲストをがっかりさせることはあってはならないと思うので、弱みは離職率になると考えました。


星野リゾートの機会(opportunities)
機会は外部に向けたチャンスです。星野リゾートは軽井沢のひとつの旅館から今日まで築き上げたブランド力があるので、信頼性があります。故に、コロナ渦でマイクロツーリズム(近場で観光しよう)が流行った時もいち早くそれを取り入れて地域と連携して業績の改善をしていました。

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地域との連携↓(PCで拡大してみてください!)

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運営会社ならではのホテルを増やしやすいという特性を生かして、それぞれのブランドを国内で増やし、日本の星野リゾートというブランド力を海外に発信していくというチャンスも考えられますね^^

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2021年は九州に界ブランドが3つ、OMOが京都や東京、沖縄に合わせて5つできるそうです。


星野リゾートの脅威(Threats)
外部要因の脅威としては、緊急事態宣言による外出自粛、消費の低迷で旅行に行かなくなることが考えられます。それ以外には、やはり外資系ホテルの進出が星野リゾートの脅威です。

しかし、外資系ホテルにもホテルの運営形態が違うものがあります。その中でも日本にいくつか進出しているAMAN RESORTSなどはホテル運営会社なので星野リゾートのライバルになるでしょう。

AMAN RESORTSについては次回のnoteで分析したいと思っていますー!

(楽しみ)


という感じでまだまだ拙いSWOT分析をしてみました。

星野リゾートのブランドが強いのは、

運営会社なので、運営(ゲストの喜ばせ方や、コンセプトを詰めるところ)だけにフォーカスできること

運営会社なので、土地や建物を所有する手間を省いてもともとある建物を見つけて、投資家さんからお金を得て運営をスタートできる。→ホテルを増やしやすく、ブランドの認知に繋がっている。


という結論に至りました。




このnoteでは星野リゾートの魅力とブランド、なぜブランド力が強いのかということに注目してお話しました。

次回は同じ運営方式で海外展開を積極的にしているAMAN RESORTSについてお話します!

4000字を超える今回の分析、ここまで読んでくださって本当にありがとうございました。長くて読みにくい、伝わっていない部分教えてくれると喜びます、、!!^^

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