「地方発、社長学のススメ‐ローカル企業の生き残り戦略‐」

演題:「地方発、社長学のススメ‐ローカル企業の生き残り戦略‐」
話者:(株)サンクゼール 久世良太社長 ※2代目社長3年目 https://www.stcousair.co.jp/
日付:2021年7月8日

------こんな人に見てほしい-----------
・食品の商品開発をしている/しようとしている企業の方
・現状の危機感を感じている地方企業の経営者
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------------------------------まとめ---------------------------------
1:今いるお客様のために今ある商品を磨き上げる
(質を高める経営/商品経営)
2:社長自ら(自社を客観的に見て)反省論を書き出し、そこからスタートする
3:社長は内部管理ではなく、外部情勢の変化に適応する力を持つ。
 -社長自身がMKTを直視し、自ら外部環境に働きかける(市場・顧客重視の経営)
 -自社のコア技術を使い、顧客を多角化し、事業の安定性を高める(多角化の経営)
 -事業構造を見直し、高収益型事業に転換する(高収益型の経営)
4:地方における再生産機能を持つ会社の存在意義を再認識する



あれになろう、これになろうと焦るより、富士のように、黙って、自分を動かないものにつくり上げろ。世間に媚びずに世間から仰がれるようになれば、自然と自分の値打ちは世の人が決めてくれる By宮本武蔵

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-------------詳細-------------------

「お客様は一人一人、商品は一品一品」
小さな単位の『毎日の積み重ね』によって商売が成り立っている
【×
 単価×人数
【〇】 一人一人の支払っていただいた金額の積み重ね
→リピーターを増やすことが大切


【商品経営】

自社の商品を愛して、自分の舌で味を確かめる
・創って→作って→売る→顧客
→顧客からのFBを重視(マーケティング志向)&タイムマネジメント(PDCAスピード)

①お客様アンケートを実施
→来店理由「店舗のディスプレイがきになったから」37%で最も多い
→売り場改善の10個の原理原則を設定 ラベル前向いてる?ダンボールおいてない?ポップアップある?
→社内SNSで共有 横の連携が生まれる

②毎日の売れ筋商品を一覧化してお客様のニーズを把握
タイムリーに顧客ニーズ把握
どのカテゴリーの商品ニーズがあるかが見えてくる

③競合店舗分析
FMTを作成
└売り場はどうか
└商品ラインナップ
└価格帯
└接客
└気になった商品のレポーティング


【現場主義】


・製造部門へ経営層の思いの伝える
・店舗の臨店
└アルバイトが忌憚なく意見をくれる
└昼飯食べながら経営層の考えを伝える
<メッセージ>
・見た目のおいしさ 
店舗でスポットライトあたってる?ラベル前向いてる?説明されてる?
・食卓でのおいしさ
理想は自分の母の味
・リピートするおいしさ
外食もいいけど味が濃いと飽きちゃう。毎日食べたいと思うか

EX)苺のジャム
・自然の甘さが売りの基幹商品
・でも消泡剤(食品の界面活性剤)が入っている
→目的が「おいしさの追及」ではなく、「クレームの原因になる泡を消すこと」になっている
→社員と一緒に食べてみる
→無くすような製造工程改善を社員と共創
→圧縮窯で苺を圧縮してから加熱することで泡が消えた。自然な甘さが表現できた
→その思いを販売の社員に伝えた。「社長を男にしてやるよ」現場に共感が生まれた
※社員も「お客さんのためになってる」ということが腹落ちすると原動力になる。お金稼ぎじゃない。
→社長のコミット力、魂が必要。それを現場に伝える。


・ECサイトオープン
生産者と消費者を直接つなぐ
販売価格の15%の成功報酬
UIUXのPDCA

アプリ開発 毎日500人 計400万人会員
→リアル店舗で加算されたポイントをECサイトでも使用可能に

購買データの取得
「店舗」「商品」で価格帯、商品、顧客属性
→ニーズに即したPR、オンラインオフラインでマーケティング


・10年ごとに顧客の多角化を行うことでリスク分散→事業の安定化

・コーポレートスローガンの再定義
愛と食卓の幸せ



■地方企業の存在意義とやるべきこと
・売上を上げることで税金を収める(地方交付税に頼らない)
・働く機会の提供
人を雇用して生産して販売する。それを再生産して

------QA回答---------
・商品個数:1500アイテム(内自社25%)
・142店舗(内直営店40%)
・通販比率7%(商品2~3%がアベレージ、だけど将来は15%くらいになるのでは)
・15%マージンは社長の意思。商売人はお客様に損をさせない。
・会員のポイントは購入価格に対して1%
・自社商品に対しては原価率を10%上げた。しかし、商品の回転率が上がった。1商品当たりのコストを考えるとお客様が逃げていってしまうと考えている。
・顧客は予算を決めた上で商品を見定めている。ここの幅は外さない



 


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