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布教と影響

興味がないものについて、ゴリゴリに押し付けられるのは嫌いですが、ちょっと興味があったり、言っている人が好きな人だったり、楽しそうだったりすると「そうなの?どれどれ?」って試したくなること、ありますよね。

以前、実家に行った時に旦那さんにタイトル画像の漫画本「ヨコハマ物語」をオススメしてみました。

ある特定の漫画やアニメにそこそこ造詣が深い旦那さんですが、少女漫画はあまり詳しくなく、見るからにキラキラと美しい少女漫画の見本のような大和和紀先生の漫画は読んだことはなかったようです(「はいからさんが通る」はアニメにもなっているのでぼんやり知っていました)

「すごく、いい話なの」(真剣)

「すごく、すご〜く、いいから、とりあえず、読んで」(眼力強め)

はい。ゴリ押しですね(ダメじゃんw)

最初「う、う〜ん」と気乗りしなかった旦那さんですが、寝る前に布団の枕元に全巻(8冊)を山積みにして渡したところ、読み始めました(私の圧が強すぎて渋々?)

旦那さんが1巻を読み終えて2巻に手を伸ばしました。

「どうだった?」

「いい!おもしろいよ」

にやり。

作戦成功じゃ。

ほくほくしながら私も何十回目かのヨコハマ物語の1巻を読み始めました。

その後、旦那さんはどんどん読み進め(結構早い)私も旦那さんが読み終わって横に積んでいたのを3巻くらいまで読んだのですが、眠くなったので「私、先に寝るね」と言うと「うん。おやすみ〜」と旦那さんは漫画本から目も離さずに言いました。

次の日の朝。

先に起きた私が見たものは、全巻読破して寝こける旦那さんでした。

・・・マジか。

眠そうに後から起きてきた旦那さんに「全巻読んだんだね」と言うと「うん。おもしろくて途中でやめられなくて最後まで読んじゃった。感動して泣いたよ」

ぶふ〜(吹いた)

私の予想以上に旦那さんは「ヨコハマ物語」にハマったようです(ヨコハマだけに・・・誰がうまいこと言えと←言ってないしw)

「私、中学生の時に友達から借りて初めて読んで感動して、そこから横浜にも憧れるようになって、今も横浜ってなんか好きなんだよね」

「そうか〜。これはすごくいい話だし、横浜に憧れる気持ちもわかるよ」

そして、数十年後。

横浜で「ヨコハマ物語展」が開催されるのです。

猫好き、レトロな建物好き、「ヨコハマ物語」好き、横浜好き、のすべてが集結した「大佛次郎記念館」に「ヨコハマ物語」布教後の旦那さんと一緒に胸躍らせて出掛けたのでした。

ちなみに大佛次郎記念館は、横浜に行くたびに中華街とセットで必ず行っています。


あ。

タイトル画像でヨコハマ物語の横にある「雪の宿」

以前に旦那さんが「甘いから」という理由で関心を持っていなかったのですが、

昨日の夜、私が「いや、そんなにスイーツみたいな甘さじゃないよ。せんべい部分は塩気が効いてるし。甘しょっぱいんだけど、そこまで甘くはないんだよ」とプレゼンした結果「・・・じゃあ、1枚だけ」と旦那さんに言わせました(やっぱゴリ押しw)

「え?1袋に2枚入っているうちの1枚?」

「・・・うん」

私が1袋をバキバキと割り、もしかしたら1枚も食べないかも、と思って、割った1枚の4分の1くらいをあげると「・・・あれ?思ってたより、全然甘くなかった」

(どうよ!)心の声。

「でしょ〜?」

「え?砂糖が上に白くいっぱい掛かってるから、もっとすごい甘いんだと思ってた」

「違うんだよ〜。なんなら、ぽたぽた焼より甘くないでしょう?」

「うん。そうだね。ぽたぽた焼の方が甘いね。・・・っていうか、雪の宿美味しいね。好きかも」

・・・キタ〜!

それ、それよ!最高の答えよ!


誰かにオススメされてもいないのにいつの間にか影響を受けてて好きになってた、っていうパターンもあるよね。

誰かにオススメされて好きになっても、自分で見つけて好きになっても、結局、それが自分の一部を作っていくんだから。


実家に置いておいた「ヨコハマ物語」をこちらに持ってきました。

今日は読んじゃおうかなぁ。

この「好き」の気持ちが他の何かと融合して「カチャン」と輪っかがつながった時に「そういうことか」と妙に納得したりします。

ふふふ。

過去と現在と未来に「好き」をつなげていくのだ。


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