4ヒーロー ～サイン入りレコードA to Z （Donuts版） 第56回 4hero

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2017年12月5日から2020年3月31日まで『ドーナツマガジン』に掲載された『サイン入りレコードA to Z』という連載コラムを加筆修正したものです。

レコード＆昭和プロレス愛好家のゴベと申します。
今回取り上げるグループは、私にとって非常に重要な存在で、彼らの作品に出会わなければ、四つ打ち以外のダンスミュージックを聴いていなかったかも知れません。

第56回 4hero

（2019年3月5日公開記事を再編）

月の半分以上、ハードコアやミクスチャーロックバンドのライブに通い、ステージダイブをくり返していた私が、ダンスミュージックに興味を持ってクラブに行くようになったのは、90年代の中ごろです。

といってもライブの方が圧倒的に好きだったので、最初のうちは近しいバンドが出演するイベントに顔を出すことが多く、そういった場所でよく耳にしたのがジャングルでした。

新しい音楽に敏感なバンドマンたちがフロアで踊っていたジャングルに魅力を感じることができなかった私は、ジャングルから派生したとされるドラムンベースにも同じような印象を持っていました。
ある曲に出会うまでは。

GOLDIE
『Inner City Life』 12"
  (FXX 267, 850 367.1)

4heroが手がけたリミックスです。
この曲をきっかけに、ゴールディーと4heroの存在が気になるようになり、ドラムンベースに対する苦手意識も払拭されました。

最初に買った4hero名義のレコードがこちら。

4hero
『EARTH PIONEERS』 12"

Dego
- 1999年9月25日 @新宿リキッドルーム

1997年に発表された2枚組の12インチEP。
アースラ・ラッカー（Ursula Rucker）のポエトリー・リーディングをフィーチャーした「Loveless」に大きな衝撃を受け、くる日もくる日も狂ったように聴き続けました。

そして、翌年リリースされた待望のフルレンスアルバムが『TWO PAGES』です。

4hero
『TWO PAGES』  4LP

Dego
- 2000年9月16日 @新宿リキッドルーム

CDは2枚組。アナログはなんと4枚組の大作。
ジャンルを超えて支持された歴史的名盤です。

さらに同年。ディーゴは自身のレーベル、2000 BLACKを設立。次々と革新的な作品を発表していきます。

Dego
『Dumped Funk』 12"

Dego
- 2000年3月19日 @新宿リキッドルーム

ブロークンビーツと呼ばれる彼らの音楽は新鮮で、2000 BLACKやMAIN SQUEEZE、LAWS OF MOTIONといったレーベルからリリースされる12インチを片っぱしから購入。
毎週、渋谷のマンハッタンレコード3号店（閉店）で新譜をチェックしてました。

新宿にあったころのリキッドルームで開催されていた2000BLACKのパーティにも毎回足を運んでます。

最も印象に残っているのは、2000年3月19日。
ディーゴのDJプレイ中、ブースにフェイス（Face）が登場。『TWO PAGES』に参加している女性ヴォーカリストです。「Escape That」や「Star Chasers」といったの名曲を熱唱。

ディーゴのプレイを満喫したあと、ロビーで知人と談笑しているところに出番を終えたフェイスが出現。
彼女が参加している4heroのレコードにサインを入れてもらいました。

4hero
『Star Chasers』 12"

Face
- 2000年3月19日 @新宿リキッドルーム

世界中で様々なイベントが開催された20～21世紀のカウントダウンも『2000 BLACK COUNT DOWN』を迷わず選択。

国内外の著名DJが集結したビッグイベントで、世紀をまたいだ瞬間の光景は今でも脳裏に焼き付いています。

終演後、IG・カルチャー（IG Culture）とディーゴにサインをお願いしました。今世紀最初に入手したサインということになります。

V.A.
『2000BLACK presents "the GooDgOOd"』  2LP

Dego
- 2001年1月1日 @恵比寿ガーデンホール

その後もディーゴのプレイを何度か聴きに行きました。
2013年には、ゴールディーと共に来日。ドラムンベースを好きになるきっかけになった2人のバック・トゥ・バックは胸アツでした。

ディーゴとマーク・マック（Marc Mac）はそれぞれコンスタントに作品を発表していますが、再び4hero名義のアルバムが制作される日は来るのでしょうか？ ずーっと待ってるんですけど。

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【追記】

『ドーナツマガジン』にこの記事が掲載された2019年以降も、4hero名義のアルバムは制作されていません。
今後、4heroとして活動することはないのかも・・・。

『TWO PAGES』、本当に好きな作品なんですよね。
昨年公開したこちらのnoteに「Loveless」を選んでいるくらいなので。

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