夢のはなし 第二夜『スライス・オブ・ライフ』
わたしはバレー部の「居るだけ」部員である。
必ず部活に在籍しなければいけない学校のルールがあったので、なんとなくバレー部に所属だけはしているが、運動神経も悪い方だし、頭で考えてすぐ体を動かすことなんてどう考えてもできない。今までもこれからもこんな感じだから上手くなるとかはきっとできないし、考えてもいない。
部員は少なく競争率などほぼないのだが、いつも大会選抜から外れて、しかし悔しがることも絶望することもなく、ぼーっと「居ること」を続けていた。それも心の奥底の、所属しているから