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ソリューションの導入はよく失敗する。しかもおなじ会社でも何度も。これはなぜだろうかを考えました。

ゴール・システム・コンサルティング、小笠原です。noteの記事を自分で書くのは初めてなので少々身構えています。今後不定期に記事を書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします。


頻発する失敗プロジェクト

さてタイトルの件ですが、私の仕事はクライアントの会社に行って様々な業務変革(ほんとにいろいろやってますが、その話はまたいずれ)のお手伝いをしているのですが、そこで仕事をする中で「前にやった基幹システムはこう失敗した」とか「今あそこでやってるプロジェクトは全然進んでいない」とかいう話を、かなりしょっちゅう聞きます。私も製造業の出身ゆえ、そういう失敗経験はもちろんありますし、正直コンサルタントになってから手掛けた業務変革がすべて大成功し、その後ずっと運用されているというわけでもないです。

日経コンピュータという雑誌には「動かないコンピュータ」という連載記事があって、見るたびにぞっとするような内容なんですが、ホラー映画を見るような気分になるため良く見ていました。時代が経ってもこの様相は変わらないようです。

さて、で本論ですが、この問題には私の答えが先にあって、まず先に「これはうまくいくぞ」という手ごたえを得てから、ゴツイものを構築するのを進めようよ、ということなんですが、その辺を話してみたいと思います。もともと製造系出身なので、まずはMRPとか生産スケジューラとかの失敗タイプを書きたいと思います。

MRPとかスケジューラとか言われても何のことかわからない人向けに申し上げていくと、MRPは工場とかで生産計画を立てるために使う道具で、結構大きなITシステムになります。起こりが1970年代になるので起源は古くて、ある程度の規模がある会社では使われています。特徴といえるのが、ソフトウェアにいろんなアルゴリズムが仕込んであって最適化計算をしてくれる、いわば「人が考える作業」を代用してくれるものという性質があります。 これの失敗例が実に多く、今までクライアントだった会社の内半分くらいは1回失敗してトラウマがあるか、何度も失敗している、という状況だと思います。

うまくいかない理由は、モデルが合わないから

うまくいかない理由は明確で「モデルが合わない」からです。もっと突っ込んだ言い方をすると、「ソフトウェアが得意とするやり方と、その工場がやりたいこと、つまりうまく運営できるやり方があっていない」ということを言っています。なんだか身も蓋もない話ですが、単純に言ってしまうと、これだからうまく使いこなせないわけです。使っているけど使いこなせないというのも含むと、大半がモデルがあってないんじゃないかと思います。モデルがあっていないというのはギターに例えるとこんな感じです。目的に合わない道具を買ってもきっと使わないですよね。

モデルの違い説明

※上記画像は右記のリンク先からの引用です。画像左画像右

うまく行かないケースを具体的な感じでいうと、「自動スケジューリングによって生産計画の工数を大幅に短縮できますよ、ただしマスター類の整備が必要なのと、負荷オーバーの際は納期調整になりますよ」というソリューションと「お客さんに納期NOとはいえないから、その都度能力を見直しなりしてぐるぐる回しながらなんとかやりくりしたい」という実務上の要求は全然合致しないのですが、こういう状態で導入を始めようとしてしまうのですね。

うまくいく手応えを得てから、ゴツイものを構築する

じゃあどうすればいいかについては上にも書いたように、先に「これはうまくいくぞ」という手ごたえを得てから、ゴツイものを構築する順番にすべきです。そのためには、自分たちが何をしたいのかを考えて、「こんな風に動いてくれたらいいな」「こんな風にデータが出たらいいな」をよく考えることが大事だと思います。地味な結論ですが。

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