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書けるときに日経日記 2021年8月10日

■全体感
カーボンニュートラルの圧力が強まっている。気温上昇が想定よりも速くなっているため、その切迫感の高まりはさらに強まるだろう。
コロナ対策ではワクチン接種が1億回を超えるなど一定の進捗を見せる。デルタ株による感染者拡大もあるため、まだまだスピードが遅いと言わざるを得ない。そのような中で、SNSなどによるワクチンの誤情報の拡散が気になる。
一体何が目的なのだろうか。おそらくは真剣に信じている人と、愉快犯的な人に分かれるのだろう。

■今日の数字
・1.5度→産業革命前と比べて気温上昇が1.5度に達する期間が2021年から2040年の間に訪れると予測。2018年時点の想定より10年ほど早くなる。

・76回目→長崎の原爆の日。76回目を迎える。原爆が投下されたのは午前11時2分。

・2128件→日本企業のM&Aが最多となる。2020一年1月から6月のM&A件数は前年同期比17 %増となる。

・11万件→ワクチンの子情報の拡散が11万件に上る。このうちの半数の5万件超がわずか29人の投稿が発端だった。

・1億回超→ついに日本のワクチン接種の回数が1億回を超えた。8月下旬に全国実家の4割で2回接種を完了する目標を掲げる。

・32.7%→ 8月5日までの段階で2回接種を終えた人の割合は32.7%。1回を接種した人の割合は45.7%。

・1.4億人→産業革命期の気温が1.5度以上上がった場合、海面上昇や台風で世界の1億4000万人が浸水などの被害を受けると予想される

・9%→ 2021年7月の中国の卸売物価指数は前年同月を9%上回った。6月の8.8%より上昇率が拡大。資源高の影響が加工業にも広がるが最終製品への転嫁が遅れている。


■所感
インターネットによる情報社会は、印象的な情報がその信憑性にかかわらず拡散しやすい世の中であると言える。過度な印象操作や後情報などにどのように社会として付き合っていくのか、個々の良識が求められるがそれ以上の仕組み的なものも必要だと感じる。
その仕組みを強化していれば、言論統制社会になってしまいかねないためバランスが大切である。


気温1.5度上昇、10年早く
IPCC報告「21~40年に」 パリ協定達成難しく

資本主義経済であり、経済的な成長が求められている社会で動いて、カーボンニュートラルの実現はなかなかに厳しい。技術的な発展によってco2の排出量が減ることが想定されるのだが、技術の進展よりも企業の活動量の増加の方が激しく、CO2の削減は容易ならぬ状況であることが示されている。
2020年は、新型コロナウィルスの影響によって企業の活動量自体が減少したためCO2の排出量が減少したが、今後はリベンジ消費やリベンジ旅行といった人間が根源的に持つ欲求と、それに応える企業の活動によってCO2の削減はままならない状況となるだろう。

地球がいずれもたなくなると言う非常に遠い未来のことを想像するのはなかなか難しい。
ただ、現実を積み上げて考えるとそのようになると専門家は言っている。専門家が、知りながら害をなしているわけではない以上、その発言は傾聴に値するしそこに協力をしていく必要もある。

SDGsやESGと言っているが、もう少しどころではなく技術進歩とco2排出を伴う活動量抑制を急がなければならないということだろう。


ワクチン誤情報拡散
29のSNS投稿→転載5万件 接種進展の阻害も

ワクチン接種について若年層の接種が思ったようには進まない。

若年層の方は重症化リスクが少なく、それに対してワクチン接種による副作用による発熱の反応の影響が大きいと言われているので仕方のないことだろう。

一方でこのようなワクチンの誤情報が拡散されることによって接種を阻害している要因もあるだろう。
特にたった29人の投稿が50,000間もの転載に発展していることが非常に由々しき事態であると考える。

人々の興味がそそられる過激な情報を、影響力があるか無いかは別としてもごく少数の人が投稿したものが信憑性の確認もなく拡散してしまうことはこのSNSの時代において特徴的な事態であると思われる。

個々人の良識や常識的な判断を持って、情報の扱い方を考えなければならないが、そのような社会の善意だけに期待していてもなかなか難しい部分がある。
ワクチンの情報についても、それが誤情報であると言うことを100%確認することができない。聞いてしまえばそれが意識の中に言霊として残ってしまう。それに惑わされるな、不安に思うなといってもいちど耳にしてしまった印象を拭い去ることが容易でない事は想像に難くない。

アメリカ大統領選にしても、ワクチン接種の情報にしても、悪意を持って情報が歪曲されればそれが社会全体に与える影響に発展しかねない怖さがある。
少数の悪意や、悪意でなくとも特徴的な考え方を持った人の投稿が社会全体を揺るがす影響を持ち得ると言うことをよくよく考えなければならない。
逆にそれらの発言を統制すれば、発言統制社会となりそれもまた理想とする社会ではないだろう。
中国のように監視しながら統制をすれば、この種の問題はある程度カバーできるのだが、統制社会と自由な発言の社会の中で揺れているというのが現状だろう。

インターネットによる情報の拡散は、資本主義にしても民主主義の判断となる情報にしても過度な拡散を推進してしまっている。
資本主義や民主主義の過度な効果の発現がインターネットによってなされてしまっている中で、その効果をいかに減殺しながら統制をしない中でも良識的な発言に社会を吐かせるかと言う新たな課題が出てきている。今後このような問題と中長期にわたって付き合っていかざるを得ないと思われる。

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