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ロック愛が再燃するライブ-Survive Said The Prophet space[s] Tour at 京都MUSE-

ロックを聴く人と、そうでない人には明確な違いがある。
そんなことを歌ったあいみょんがブレイクした2018年。

ロックは、流行っていない。
それは、事実だ。

ロックを聴く人がいなくなってしまったのか?
ちがう。

ロックは、なぜあんなにも愛されていたんだっけ?

・・・そんな意味のないことを考えて、しかも答えがでないくらい、ロックは下火になってしまった。


今だって、ロキノンオタだった高校生の私が今の私を見たら信じられないくらい、久しぶりに「ロック」という単語を思い描いた。
ROCK'N ROLLと書かれたシールを貼っていたノートが懐かしい。


そんな2018年の私が、ロック最高!という気持ちを思い出して、それを忘れたくなくて、いまここで書いています。
きっかけは、日程と場所のタイミングが良かったというだけで足を運んだバンドのライブ。行く前には全く予想できなかったほどにロック愛が再燃しました。

そのバンドの名は、 Survive Said The Prophet .

2018/12/07 京都MUSE
Survive Said The Prophet (通称・サバプロ) の新アルバム「space[s]」をひっさげたツアー、Space[s] Tour の京都公演に行ってきました。



サバプロに対する情熱なんて持ってなくて、タイミングと場所が良いというだけの理由で買ったチケット。
そんな偶然の1枚でこんなに幸せになれるなんて思いもしませんでした。


以下は、サバプロのライブを初めて見た人の感想です。事実と異なっている箇所があったらごめんなさい。


■何が良かったのか

圧倒的に、バンドが作るライブの空気が良かった。
初めて京都MUSEのチケットが完売したことに対する喜びと興奮をもって、メンバー全員が納得してステージで役割を全うしていた。



売れ行き、知名度の上昇、選択肢の広がり、メンバー間の連帯感。
それら全てにおいて、サバプロ史上過去最高にいい波に乗ってる状態なんじゃないでしょうか。
TikTokで「いい波乗ってんね」大賞がとれると期待しています。

…冗談はさておき、
続々決まるタイアップに、ツアーチケットSOLD OUTの連発。
確実に上のステージに上がっているという実感を掴み、そのチャンスを見事に自分のものにしているバンドの様子そのものでした。


■応援されるフロントマン

ボーカルYoshの顔つきと立ち振る舞いがものすごく魅力的なのも印象的でした。

要素としては

・顔つき。笑うと顔がくしゃっとなり、目尻が下がるたれ目
・本当に楽しそうに振る舞うことができる
・観客を「仲間」として迎え入れる姿勢

が挙げられます。
こういった要素をもつYoshは、いくら書き連ねても全く足りないくらい、キュートで人を巻き込む力のある人でした。

※本人は決して美形ではないし、写真やPVを見るとかっこよく写すためのカメラマン努力の跡の方が気になるくらい。このポジティブな感想は実際に本人を目にしてわかった、とても嬉しい誤算でした。


特に3つ目の「観客を「仲間」として迎え入れる姿勢」に長けているフロントマンは稀有で、衝撃を受けました。

必要なのは一部のカリスマじゃない。みんなの力で遠くに行く。

そんな夢を描くことができる彼がフロントマンなら、サバプロというバンドは熱狂的なファンを世界中に作り、活躍のフィールドをがんがん広げていけるのではないかと思いました。
ここについてはなぜそう思ったのか、という補足説明を少し。

彼の魅力が存分に発揮されたのが、MCでした。

MC-1
京都MUSEが初めてSOLD OUTしたことへの喜びを語ったあとに彼が話したのは、
・嬉しいことに海外からのお客さんがいること
・その人たちを、その場にいる大多数の日本人と等しくファンとして受け入れて欲しい
というメッセージでした。
そして英語で同様のスピーチをした後、from XXX(都市名)で呼びかけて歓声を起こし「全員見えているよ」と全力のエンゲージメントを捧げる。 
日本語のMCがわからない人と、英語のMC内容がわからない人によって起こる盛り上がりの差についてもかなり気を遣っている様子が伝わってきました。

MC-2(全編日本語)
主題は「ロックはとにかく最高だ」というメッセージ。
「いまロックについて語っても、誰も聞いてくれないよ」と尊敬する先輩から言われたというエピソードから始まる彼のMCの中には、数えきれないほど「ロック」という単語が出てきました。

「ロックは楽しい」

「ロックで何かを壊せなんて言っていない。
ロックは、ただ、そこにある」

おかしなこじつけは一つも出てこなくて、ひたすらにロックを中心に音楽が好きであることや、今このライブができていることへの喜びが語られました。


彼のMCを聞きながら、久しぶりに頭空っぽではじけられるライブを体感していることに気付きました。
そうだった。これが私の好きなライブだ。これが欲しくて私はライブに通い始めたんだった。
そんな原点にまでひとり立ち返ってしまう。


演出に凝るライブは、観ていても頭が空っぽにはならない。
ただ美しく聴かせられるバンドも、観客の頭を空っぽにはできない。
頭を空っぽにして楽しませることができるのは、ロックだけだ。

ロックって、最高。

そんな気持ちを会場の隅々まで浸透させ、しかも自分の仲間にしてしまう。
ロック氷河期の今、逆境に立ち向かう冒険家。
その姿は革命家のようであり、某漫画の麦わらの海賊団長のようであり、起業家のようでもある。

きっと何にでもなれる彼が選んだのが、Survive Said The Prophet というロックバンドのボーカル。

これは早く観に行くべき。
新しい年号とともに、ロックもまた新時代を歩み始めるのではないでしょうか。
めちゃめちゃ期待しています。

少なくとも私は、一晩でがっつりファンになりました。


2019年の space[s] Tourは全公演SOLD OUTらしいですが、追加公演が発表されました!

なんの利害関係なしに、ただ純粋におすすめしています。笑


また、現在BANANA FISH エンディングを飾っている新曲「RED」のリリックビデオもリリースされました。



これからの飛躍が楽しみ!

本当に楽しい夜をくれてありがとう!



その日の感動とかを最初に書いている グルテン ふり子のツイッターはこちら。

粗いけれど、その時の私の熱量がぎっしり詰まっています。

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