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【漫画】本当は優しい子猫さん12「夜中うるさいシマ」【スコティッシュフォールド|マンチカンキャラクター】

ねぇ。そう言えば昨日のアレ、何だったの?

は?何の話だ?

昨日、壁ドスドスしてたから、何かのゲームかと思ったんだけど?

は?俺がそんなことするわけねーだろ。勝手な言いがかりはよせ!

でも、リビング側の壁だったから、ついシマがやったんだと思ったんだ。だって、この家他に誰もいないでしょ。

バカ。気味悪いこと言うなって。とにかく俺はやってないから。

あぁ、お前が俺を責めるからマジ最悪な気分になった。もう知らね。俺部屋に行ってるから、もう話かけてくんな。

そんな。ごめん。シマのせいにして悪かったよ。謝るから許して。

行っちゃった。仕方がない。気を取り直してコーヒーでも飲もっと。

あれ?リビングの明かりがついてるな。

どわ!!!

・・・。

(ビックリした。誰だろう。シマのお友達かな?家にはちゃんと鍵かかってるし、不審者ではないよね。)

こんばんは。急に大声出してすみません。シマさんのお友達ですか?

・・・。

飲み物だったら僕が作りますんで、良かったらリビングでゆっくり座ってて下さい。

・・・。

(何んか不気味な人だな。シマに確認した方が良さそう。)

シマ!シマの友達が向こうで取り残されてるよ。早く部屋から出て来て、ちゃんと相手してあげなよ。

は?俺の友達?そんなの呼んでねーよ。お前夢でも見てんじゃねーのか?

良いからとにかく来て!リビングに変な人がいるの。

おいおい。もしかして泥棒か何かじゃ。

ほらあそこの机の横。

・・・。

は?誰もいねーじゃねぇか。

何言ってるの?あそこにいるじゃない。白い猫が。

ははーん。さてはお前俺をからかってんな。

俺に構って欲しい気持ちはわかるが、はっきり言って迷惑なんだよ。せっかく、ガチで不審者かと思ってお前を心配して来てやったのに、冗談とかマジないぜ。

ちゃんと見てよ。ほらあそこ!

もういいよ!今後、お前に何があっても、俺は一切駆けつけてやんねーから覚悟しとけ。じゃ。

そんな待ってよ!

・・・。

(僕にしか見えてないってことは、もしかしてあの人は幽霊?)

(まさかね。幽霊とかいるわけないし。)

(そうか。これはシマからのドッキリだ!「家に幽霊がいるドッキリ」。どうりでさっきも「昨日の壁を叩く音は俺のせいじゃない!」って言い張ったわけだ。)

(なんだ、考えてみれば案外簡単。シマも案外安いドッキリ仕掛けるな。僕がこんな単純なのに引っかかるわけないでしょ。)

いやぁ、あなたも大変ですね。シマのドッキリに付き合わされて。もう夜も遅いのに。まぁ仕事終わってからじゃないとこんなイタズラに時間取れないか。ハハハ。

おい。お前どうしたんだよ。急に笑い出して。

あぁシマ。あれ?やらないの?「ドッキリ大成功」って。

急に何言ってんだ?それにさっきからお前誰と喋ってる?

え?誰って、ほらそこのシマの友達・・・

ってあれどこにもいない。

おい。まさかさっきの「白い猫がいる」って話、お前ガチで言ってたのかよ。

じゃあ、まさか。あれは本当の・・・

幽霊!!!!

まさかあんなに上手く行くとは。楽しかったぜ。ありがとよ兄ちゃんたち!

フッ。

おしまい。