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【漫画】本当は優しい子猫さん27「牛乳のおつかい」【スコティッシュフォールド|マンチカンキャラクター】
あれ。そういえば今牛乳あったっけ?
やば!せっかくシチュー作ったのに、牛乳全然残ってないじゃん。これじゃあ最後の仕上げまでできないよ。どうしよう。
そうだ!今丁度6時過ぎだから、もうそろそろシマが帰る時間。シマに帰りにスーパーに寄って買ってきてもらおうっと。
お。トラからラインだ!なになに・・・
は?俺に今から牛乳買いに行けってか。冗談きついぜ。
あ。返事が返って来た!
(絶対無理!せっかく、やっと帰れると思って電車に飛び込んだとこなのに、これ以上働けるか。どうしても欲しいなら、お前が自分で買いに行け。)
そんな。酷ーい。
(今、シマのためにシチュー作ってたんだけど、牛乳が足りなくて困ってるの。疲れてるとこ悪いけど、そこをなんとかお願い!)
(それはお前の自己責任ってことで。準備不足だったな。晩飯当番は買い出しも重要ってこと。ま、一人で頑張れ。以上!)
なにこれ。超僕に厳しいじゃん。
まぁ、シマも疲れてるんだろうからしょうがないけどね。僕も元から買い置きしとけって話だし。
しょうがない。今からコンビニで買ってくるか。10分あれば戻って来れるしね。
フン。やっと静かになったか。くそ。トラの奴め。俺に雑用を押し付けようとしやがって。とんでもない野郎だぜ。
・・・。
あぁ、シマ!おかえり。
ただいま。
たった今、シチューができたところだよ。手洗って来なよ。今よそってあげるから。
なんだ。もう完成してたのか?
へ?どういうこと?
いや。なんでもない。
何さ。言いかけたのに、途中で言わないなんて気持ち悪い。
もしかして・・・!
その袋見せて!
うわっ!何すんだよ。
やっぱり!僕のために、わざわざ牛乳買って来てくれたんだ。
別にお前のためじゃねーよ。俺も美味いシチューが食いたかったし、何より、俺自身が無能だってお前に思われたくなかっただけ。
シマ・・・!
ありがとう。
じゃあ、早速いただくとしますか。お前の自慢のシチューとやらを。
どうぞ。お召し上がり下さいませ、ご主人様!
うげっ!何だよ。このシチュー鶏肉の皮が付いたままじゃねーか。
そう!シマにはこれを機に得意になってもらおうと思って。
くそ。こんなことなら、最初から快諾して、皮だけ外してもらうよう交渉しとけば良かった。チクショー!
おしまい。