【漫画】本当は優しい子猫さん11「出て来ないビール」【スコティッシュフォールド|マンチカンキャラクター】
今日も疲れたぜ全く!マジでこんな忙しい日はもうこりごり。
でも、家に帰ったら美味しい料理が俺を待ってる。そして何よりキンキンに冷えたビール!ビールがあれば一日の疲れも全部吹っ飛ぶってもんだぜ!
ただいま!
おかえり、お疲れ様!
なんだ今日の飯は?
シマの大好きな唐揚げだよ!
神か?ひゃっほーマジか?今日仕事頑張った甲斐があったー!!
さ、席に座ってよ。
では、ありがたく。
あれ?
どうしたの?
そうか。まだ冷やしてるのか。まだかな?本日の主役のご登場は。
へ?何のこと?
じらすなよ。ほら、冷蔵庫でスタンバイ中なんだろ?俺の大事なビール!
あぁ。はいどうぞお待たせしました!
お。もう注いでくれてるのか。気が効くな。
カーッ!!やっぱこれだよな。美味過ぎるぜ。
良かった。喜んでもらえて。
あん?なんでお前そんなに顔ひきつってんだ?
え?そんなことないよ!
それに。変だな。このビールいつもより妙にアルコール度数が低いような。まさか・・・。
ドキ!!
新しいビールに変えた?
そ、そうなんだよ!シマもいつも同じのだとさすがに飽きるかなと思って。それに、期間限定の新しいやつが売ってるの丁度見かけて。
なるほど、そうだったのか。どうりで、雰囲気違うを思ったわけだ。で、どんなパッケージだ?
え?パッケージ?
あぁ。やっぱ、どんなパッケージか気になるじゃん?新発売のビールなんだろ?なら、パッケージも相当凝ってるだろうなと思って。
パッケージは、もう洗って捨てちゃった。
おいおい。いくらお試しと言っても、まさか一本しか買わなかったわけじゃないだろ?
それは。
ムム。怪しい。お前俺になんか隠してるだろう?
まさか。僕がシマに隠すことなんて一つもないよ。
言い訳はいいから、早くビールのパッケージ持って来い!
はい。どうぞこちらです。
おい。ってこれノンアルコールビールじゃねーか。
ごめんなさい。
ごめんじゃねーよ。なんで、黙ってノンアルコールビールなんて出してんだ?
悪気があったわけじゃないんだ。
理由を聞いてんだよ。どうして俺を騙そうとしたんだ?
それは。
シマ前から、休肝日を作りたいって言ってたでしょ?けど、自分ではなかなか始める勇気がないって。だから、僕が今日このタイミングで始めてあげれば、シマも抵抗がないかなって思って。
でも、逆効果だったみたいだね。当たり前か。大切な息抜きの時間なのに、勝手に邪魔してごめんね。
今からコンビニで冷たいの買って来るよ。じゃ!
おい。待て。
何?
やっぱりお前は優しいなぁ。
ごめんな。理由も知らずに一方的に怒ったりして。前から「アルコール控えたい」って言ってたのは俺なのにな。俺の体を気遣って、ノンアルを勧めてくれてありがとう。
うん。
でも、マジびびったよ、まさか、ノンアルのビールがここまで本物に近いとは。最初全然気づかな買ったよ。
そうなんだ。実は僕、まだノンアルのビール飲んだことないんだよね。
マジかよ。じゃあお前もちょっとだけ飲んでみな。ほら。
本当だ!本物のビールみたい。
だろ?マジでそっくりだな。
いやぁ。マジ最高って感じ?てか一杯じゃ全然足りないしぃ。
は?おい。急にどうしたお前?
ほら。あんたももっと飲みなよ。ノリ悪いな。今日は朝まで絶対逃がさないんだから。さ、今夜はとことん飲み明かすわよ。ヒャッホー!!
お前なんでノンアルで酔ってんだ?てか、いつからギャルになったんだよ。おーい!!
おしまい。