夏日

美術予備校生です。 読書記録と展覧会 ✟ 適当なので読み過ごしてください

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最近の記事

湯を沸かすほどの熱い愛

湯を沸かすほどの熱い愛、友達に勧められた舞台を拝見しに行った。 文化庁のおかげで18歳以下無料。藝術に携わる人や将来的な観客の育成のためにということだった。さすが日本。まず暗めの舞台に差す照明がとてもきれいでその証明のおかげで人が着ている服もきれいに見えた。光は何よりも美しい。 人を許そう。周りの人と向き合おう。と思えた。 東京公演の千秋楽は明日。まだ大阪公演は残っている。

    • 雰囲気を売る仕事 

      世界中のteenagerがみているソーシャルメディアはTikTokやinsterglamだと思う。無数に存在している動画や情報のなかで、多くの注目を浴びるのは世界的なミームとか、なんかすごくいい感じの雰囲気の(coolな)動画とか。後者は説明が難しいけれどkpopで想像してみる。十数秒の動画で彼らは自分たちの雰囲気やコンセプト!を発信する。そしてそれは郷愁的だったり色々だがいつでも何かテーマがあり彼らのコンセプトからずれることはない。これらは時間藝術だと思うけれどあまりにも時

      • みんなの現代アート 感想

        みんなの現代アート 読了 「みんなの現代アート」と題しているがいかにアートが「みんなの」ものでないかを説明してくれている。  しかし近年ではアートへの大衆の意見も作品の価値を測る一つの指標になっていると指摘している。例えばそれは美術館での展覧会の集客力に現れるらしい。  私にはそんなところからも美術界が欧米中心に見えてしまう。所詮著者はイギリス人で、彼の指す”大衆”とはルーヴルやオランジェリー、メトロポリタン、など権威的な美術館の展覧会に簡単に足を運ぶことができる人間=欧米

        • イスラエルを罪に落とすのは自らの高慢である。

        湯を沸かすほどの熱い愛

          何故エリーズは語らなかったのか?

          そう遠くない未来、人類の生活は今と全く異なっているかもしれない。 ーそんな空想を掻き立てられるSF小説だった。 普段SF小説を読まない人でも、少し先の未来に興味があれば楽しめる。 物語の舞台は今よりも技術が発達した世界。100年後、いや20年後かもしれない。  話は「究極の恵み」を生み出した後亡くなったギャロワ博士の謎を解くため、主人公たちがバーチャルと現実を行き来しながら進んでいく。  この世界線では人々は現実世界より仮想現実をより多く生きている。私は仮想現実のことをよく知

          何故エリーズは語らなかったのか?

          キュビズム

          ゴールデンウィークは京都に旅行に行った。 そのついでに京セラ美術館のコレクションを見ようと思ったら、常設展はやっていなかったのでキュビズム展を鑑賞した。 不思議なことにキュビズム展が東京でやっていた時にはピカソもいまいちわからないと決め込んで足を運ぼうともしなかったのに、京都にきてキュビズムと向き合う運びとなった。 よかった。 行ってよかった。 同時に海外のコレクションが来た時にはせっかく都会に住んでいるのだから、是が非でも行った方がいいと反省。

          キュビズム

          ラテン語の本など

          いつかの読書記録 「教養としてのラテン語の授業」 ハンドンイル著 ダイヤモンド社 2022年 気づけば4月も終盤。カントを読み終わっていないのに司馬氏の本ばかり読んでいた。読書記録もなかなか続かない。 できない理由ばかり探しても仕方がない。(´;ω;`) 今月の頭くらいに、「世界はラテン語でできている」(ラテン語さん)という本を読んだ。ラテン語の説明のみならずラテン語にまつわる古今東西の話があり、面白かったのでラテン語関係の本を読んでいる。  人の思考の土台は言語だと

          ラテン語の本など

          「ラッセンとは何だったのか? 消費とアートを超えた先」

          「ラッセンとは何だったのか? 消費とアートを超えた先」 原田祐規 編著 フィルムアート社  ラッセンの作品を通してわかる現代アートと人々の姿勢。そして日本の傾向として(この国に限った話ではないかもしれないけれど)、芸術に求められているものが限りなく快楽に近い(と考えられている)中で、”ハイアート”の担っている役割、などがとてもわかりやすかった。  そしてこの先20年30年後の”ハイアート”、と人々の関係はどうなるのだろう。

          「ラッセンとは何だったのか? 消費とアートを超えた先」

          4月の印象派展

          昨日、東京都美術館で開催中の【印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵】へ行ってきた。 会期は明日までなので、随分と開催期間ぎりぎりの訪問になってしまった。第1回印象派展から150周年を記念した展覧会。ルノワール没後105年。私のご存命の曾祖母が生まれたときにはまだルノワールは生きていたということになり、意外と印象派も最近なのだと思う。 チケットは高校生なので無料。 ルノワールの作品は二つあった。一つ目は「アラブの女」1882年の作品。ウスター美術館蔵。 ルノワール

          4月の印象派展