みんなの現代アート 感想

みんなの現代アート 読了

「みんなの現代アート」と題しているがいかにアートが「みんなの」ものでないかを説明してくれている。
 しかし近年ではアートへの大衆の意見も作品の価値を測る一つの指標になっていると指摘している。例えばそれは美術館での展覧会の集客力に現れるらしい。
 私にはそんなところからも美術界が欧米中心に見えてしまう。所詮著者はイギリス人で、彼の指す”大衆”とはルーヴルやオランジェリー、メトロポリタン、など権威的な美術館の展覧会に簡単に足を運ぶことができる人間=欧米人となる。
 それでも日本はまだこの世の国の中で美術館や外国の作品の展覧会の機会に恵まれている方だと思う。(私自身この世で一番好きな絵画をまだこの目で直接見たことはないのだけれど!)
 ほかの国ではどうなのだろう。
 美術界が閉ざされているからこその良さと閉ざされていることによる弊害は表裏一体なのかもしれない。

そんな疑問と不満と不安が日々堂々巡りしている。

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