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パン職人の修造 101話〜 江川と修造シリーズ

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独立して江川と店を始める修造。パン職人として、経営者として、一家の主人として。頑張れ修造。
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2023年8月の記事一覧

パン職人の修造122  江川と修造シリーズ 満点星揺れて

パン職人の修造122 江川と修造シリーズ 満点星揺れて

その日の夕方、誰もいない駐車場で修造はヌンチャクの練習をしていた。

もうすぐ試合なのにあまり練習してないので焦る。

それを見て大坂が飛んで走って来た。

「修造さん、俺も昔空手やってたんです」

「そうなの?」

修造達は急に組み手を始めた。

蹴りを肘で受け止めたり、突きを鉄槌で落として防いだりしてるのを見て、パン粉と安芸川は「ケンカ?ではないですよね?楽しそうに見えます。あははって笑ってま

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パン職人の修造121 江川と修造シリーズ 満点星揺れて

パン職人の修造121 江川と修造シリーズ 満点星揺れて

東南商店街にある由梨の両親が経営している着物屋『花装(はなそう)』では、明日の浴衣イベントに参加する為に準備で大忙しだった。

東南駅からは随分離れた大きな街の南会館という所で着物屋が集まって行う『夏の大浴衣市』があるのだ。

由梨もこの日はパンロンドを休んで、浴衣を着て手伝いに行く事になっている。

父親と由梨は車に着物やら小物やら展示用のグッズを沢山乗せて前日準備に出かけた。

「あ、ここはリ

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パン職人の修造120 江川と修造シリーズ 満点星揺れて

パン職人の修造120 江川と修造シリーズ 満点星揺れて

ここは笹目駅から少し離れたリーベンアンドブロート

その工房で江川は修造の例の謎のハナウタを久しぶりに聴いた。

おそらくドイツの曲なんだろう。

グーググーグーグーと聞こえてくる。

大坂がパンを焼きながら「これなんの音かなあ」と言っている。

修造は世界大会の技術を駆使してパンスペシオ風の一升パンを作っていた。
息子の為の力作だ。

ああ〜

大地!

もう一歳だ!早いなあ。

ずっとずっと可

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