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8/21開催 トヨ通×GLOCAL 「京都のキャンパスライフに電動スクーターがあれば…を語り合うオープンセッション」実施レポート

こんにちは!
今月からインターン生として活動をスタートしたみさきです🌼
先日行われた「京都のキャンパスライフに電動スクーターがあれば…を語り合うオープンセッション」のレポートをお届けします。


1)これまでの文脈と経緯

移動をめぐる時事問題
 ー 電動キックボードが最高20km、16歳以上、免許なしに

 7月1日の改正道路交通法が施行により特定小型原動機付自転車という新たな枠組みに位置付けられ、電動キックボードが新たな枠組みに統一され交通ルールが刷新されました。類似サービスも次々と・・また、物流業界ではEC市場の急成長による宅配便の取り扱い個数の増加によりドライバーの長時間労働が常態化するという課題に対して働き方を抜本的に改革することで生まれる2024年問題」「ラストワンマイル」 など新たにクリアする点を補う電動スクーターの活用等様々な構想も。
そんな状況を鑑みつつ、今回は「京都のキャンパスライフに電動スクーターがあったら?」について話し合うセッションが実施されました。

▲7月には大学内でも上記のテーマで議論を行った

2)Check-in!

今回のセッションには、様々な興味関心を持つ大学生や大学院生7名(京都産業大学・同志社大学・立命館大学・京都先端科学大学・関西外国語大学・大阪大学大学院)、好奇心溢れる社会人6名が参加してくれました。

まずは恒例のCheck-in!
「今の気持ち」「最近ハマっていること」の2点を共有しました。
皆さんそれぞれ内容がユニークで、笑いの絶えないスタートに。

学生さん「はーい!」

▼今の気持ち
・バイクに乗って通学していたこともあるので、話せることがたくさんあると思い、ワクワクしている。
・京産の授業で話したりなかったからワークショップにきた。楽しみにしている。
・今後大学院に研究するつもりで、研究したいことと関連があるので楽しみ


▼最近ハマっていること
・ツムツム、筋トレ、
 京都の食べログランキング上位100を完全制覇(現在半分程度達成)
・ひとりで海外旅行に行き、大谷翔平の試合をたくさんみてきた。
・ワークショップで気合をいれるために、前日バンカー練習をしたのだが、逆に腰を痛めて、ある意味裏目に出てハマってしまった。

3)ブレスト① ペイン・ペインリリーバー

 今回は、Value Proposition Canvasというシートを使い、議論を進めました。

 初めに3チームに分かれ、それぞれで「観光公害」をテーマに「ペイン(障害・リスク)」について話し合いました。

【話し合いから抜粋】
・公共交通の混雑がひどい
・どのお店でも長時間並ばないと入店できない
・道端にゴミが捨てられていることが多い
・外国人観光客・日本人観光客のマナーが良くないことが多い
・人が多い

このような「ペイン」を解消するにはどうすればいいのか。次のワークでは「ペインリリーバー(ペインを解消するもの)」に話題が移っていきます!

【話し合いから抜粋】
あるテーブルでは…
 バスの決済方法を工夫することで降車待機時間を短縮できないかという意見や、観光する「時間」や「場所」を分散できないか、といった意見が出ました。


4)ブレスト② プロダクト・サービス

 豊田通商チームより改めてEVスクーターに関するレクチャーが。
 その後、チームシャッフルを行い、新たなテーブルで話し合いが始まりました!
ブレスト①で出たペイン・ペインリリーバーを深め、またプロダクトやサービスとしてEVがどのように活用できるのかなどについて話が広がっていきました。

5)共有内容のまとめ

 最後に各チームのリーダー(豊田通商の皆さん)から話し合いで出た多種多様なアイデアを全体に共有していただきました!

【共有から一部抜粋】
「入ってはいけない場所への侵入などを避けるために、観光客の動きをコントロールする導線を確保する仕組みを作る」
「観光客の集中をさけ、マイナーな場所へと人を分散させたり、他県と連携するなど新たな観光をデザインする」
「人の動きを感知するカメラを設置し、ビッグデータを用いて混雑具合をリアルタイムで把握したり、予測したりする仕組みを活用する」

6)Check-out!

あっという間にワーク終了時間に。
Check-outでは、「今の気持ち」「今日のゲイン」、そして「🌎Next Mobility(欲しい未来をリクエスト!)」の3点について共有しました。

▼Check-out
・京都の外から京都の大学に来る人の移動手段などについても、様々な意見に触れることができて、とても面白かった。
🌎移動手段に「バスしかない」というのではなく、「バスもある、EVバイクもある...」と移動手段に選択肢が広がっていくと良いなと思った。
・今回の話が、大人や同年代と話すときのきっかけになればいいなと思う。
🌎EVを将来モビリティ界のスマホと呼ばれるために、使う人にとってのメリットや楽しさを作ることができればいいなと思う。
・バイクを提供する側とバイクを乗る側の両方の視点から意見が聞けたからこそ、相互作用的にどうしたらニーズに応えられるかについて考えることができ、面白かった。
🌎冬にバイクを乗っているときに感じる寒さがとても厳しいので、保温性を保てるバイクがあったらいいなと思った。
・前回のセッションより深めることができてよかった。また、改めて京都が閉鎖的なのだと感じた。
🌎EVの可能性はある。京都ならではの使い方やEVのよさをもっと発信できれば良いと思う。

7)参加学生の感想

高津:
 EVは車からバイクへと進化し、世の中のテクノロジーがどんどん発展していることを感じられるオープンセッションでした。また、顧客へのサービス提供を考える枠組みとして、「ペインリリーバー」と「ゲインクリエイター」という2つの視点を学びました。これらは、初めて聞いた言葉でしたが、非常に考えが整理され、思考の助けになる有益なツールでした。

溝川:
私は京都で生まれ育ち、京都の良さもそうでないところも肌で感じています。特に最近は観光客の客足も戻りつつあり、「観光公害」という言葉も再び耳にするようになりました。かくいう私も、普段は市バスを利用しているのですが、混雑や遅延などが多発しており、モビリティに関してストレスフリーとは言い難い状態です。けれど、コロナ禍で客足が途絶え、観光客がいない京都の寂しさも体験したことで、京都に必要なことは「住民と観光客がお互いにストレスフリーに生活・観光できること」だと感じました。住民にとっても観光客にとっても魅力がたくさんのまち・京都。そんな京都でEVバイクやその他交通手段を取り入れられたら、「バスしかない」という状態から「バス『も』ある、EVバイクもある、他にもある」という未来が訪れると思います。今回のオープンセッションは、京都の交通がより良くなるための一歩だったと思いますし、参加者全員が「もっとこうなったらいいのに」と熱い思いを持っていたからこそ生まれた熱いトークばかりでした。

8)今後の展開 

 電動スクーターの実装には、多くの関係者の理解や賛同が必要となります。京都でサービスを展開する上で避けては通れない「観光」という点を念頭に置きつつ、学生、住民視点、観光客などなど様々な立場の利用者の暮らしからプロセスを共有しながら柔軟に発想していく場づくりや新しいムーブメントを学生と共にご一緒させていただきたいです。
 企業のチャレンジが学生と行われているということ自体のインパクトが大きく、今回の議論でのワークは途中経過としてStudents Labに掲示し周辺の学生やゲストにも共有し、実証実験実施の目途を待ちながら引き続き可能性を探りたい。
 今回参加学生に、自分はバイクに乗らないけれど、サービス提供者とバイクに乗る人両方の議論を聞きながら双方の視点を持ちながら議論ができたことが良かったという声があり、こうした議論を行う際に興味がある人だけや当事者だけでなく、「自分は乗らないけど」という人の意見も内包しながらスクーターの活用法や可能性が広く議論されること。豊田通商のスピリッツである「現地現物現実」を私たちも意識しながらこれからの実証実験や意義と手触りのあるプロセス、問いを一緒に見つめていきたいです。

9)編集者後記

みさき:
 京都でもEVキックボードの充電ステーションが近頃増えていますが、まだまだEVキックボードに乗っている人やEVキックボードそのものに対して「異質なもの」として捉える雰囲気があるように感じています。それによって、「気になるけど実際に乗るのは少し…」とEVキックボードに乗ることへの心理的なハードルがあるように思います。だからこそ、これから先、EVキックボードが京都の街での生活に溶け込み、「EVモビリティーっていいよね!」という声が増えていく中で、多くの人が使えるといいなと思いました。

豊田通商の皆様、参加いただいた学生/社会人の皆さま、濃密な時間をありがとうございました☺

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