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[解説と設問を発表]資本主義の未来と経済学の役割【英語で学ぶ未完の資本主義】第6回11/3(日)20時@オンライン

2024年9月から始まった新しい講座&ワークショップ「未完の資本主義」。第6回は資本主義の未来と経済学の役割について英語で議論。


2024年9月から始まった「未完の資本主義」に関するワークショップのお知らせです。2024年11月3日(日)夜20時@オンラインで開催するワークショップ第6回は書籍「英語で理解する未完の資本主義」内でポール・クルーグマン教授「資本主義の未来と経済学の役割」について述べている部分(P30-35)を使い、現代の資本主義の問題と経済学が果たすべき役割について英語で議論します。設問は次のセクションの内容も踏まえた形で設定しますので、書籍の購入がまだの方も、ぜひご参加ください。このワークショップの解説と設問を発表します。

資本主義の未来と経済学の役割【英語で学ぶ未完の資本主義】第6回11/3(日)20時@オンライン

今回は「未完の資本主義」でポール・クルーグマン教授が経済格差や環境問題の悪化などから、声高に叫ばれるようになったポスト資本主義待望論と現代社会において経済学に求められている役割と課題について、英語で議論します。

第二次大戦後、自由で平等な社会を求める「福祉資本主義」のもと、平和と繁栄を享受してきた先進国の経済システムが再び危機に瀕しています。1970年代の不況を、福祉予算の大幅な削減や規制緩和を軸に乗り切り、新自由主義経済の下、経済成長を続けてきた先進国ですが、経済の二極化と気候変動の激化により、再度の軌道修正を求める声が高まっています。

ポスト資本主義という用語は経営学の権威であるPeter Drucker教授が1993年に発表した著書「Post-Capitalist Society」で知られるようになり、以後、様々な研究者が使うようになりました。現代の資本主義は限界に達しており、それに代わる新たなシステムを模索する試みは、その勢いを増しています。

【第1回】 なぜ「ポスト資本主義」が待望され、価値転換を図ろうとしているのか? 人類史を変えた資本主義の正体とは

それと同時に経済学のあり方自体も、従来の経済学が当然のものとしてきた前提条件を見直す新しいアプローチが生まれてきています。その一つが「行動経済学」であり、もう一つがジェンダーの視点を取り入れたFeminomicsケア労働と資本主義に関する考察です。

「人間は気まぐれで不合理」…経済学の大前提が覆ると、ミクロ経済学・マクロ経済学の「問題点」が見えてきた

ポール・クルーグマン教授は、この著書内では「国民健康保険」などの公共インフラの整備などについて、資本主義の限界を述べています。一方、経済学の役割と限界については、未来を予測できる学問ではない、と語るにとどまっています。しかし、「未完の資本主義」内で、トーマス・セドラチェク(『善と悪の経済学』の著者は、現行の主流派の経済学の前提になっている経済思想を厳しく批判しています。

資本主義と経済学について考える、このワークショップの詳細は以下のとおりです。教材としては、書籍を利用しますが、上記の記事も参考資料とします。

日時: 2024年11月3日(日)20時~21時30分
場所: オンライン
定員: 10名程度まで
費用: 見学のみ: 500円、初回参加者:800円~

【チケット】

チケットの申し込みは以下のYahooチケットサイトから、または銀行振り込みでお願いします。

資本主義の未来と経済学の役割【英語で学ぶ未完の資本主義】第6回11/3(日)20時@オンライン

【銀行振込での申し込み】

振込用紙は以下のサイトからダウンロードお願いいたします。

このワークショップの設問は参加申し込み者、サロン会員、有料ニュースレター購読者及び後日発表するnote記事購入者にのみ送付します。過去の【英語で学ぶ大人の社会科】ワークショップと同様の設問を設定しますので、以下のマガジンの2020年4&5月の記事(設問を公開しています)を参考にしてください。

【英語で学ぶ大人の社会科】世界の知性が語る現代社会

【未完の資本主義】

2019年に出版されたインタビュー集『未完の資本主義』。その特徴は、現代社会で「知の巨人」たちと呼ばれる気鋭の識者7人に、「テクノロジー」と「経済」の観点から今後の資本主義の行く末について尋ねる内容となっています。

未完の資本主義:テクノロジーが変える経済の形と未来

今回新たに、この書籍の英語版の内容と関連記事について月2回のペースでワークショップを開催していく予定です。以下、それらの識者のラインナップです。

   ◆ポール・クルーグマン(ノーベル賞経済学者)――我々は大きな分岐点の前に立っている

 ◆トーマス・フリードマン(『フラット化する世界』著者・NYタイムズコラムニスト)――「雇用の完新世」が終わり「人新世」がはじまる

 ◆デヴィッド・グレーバー(文化人類学者・ウォール街占拠運動の理論的指導者)――職業の半分がなくなり、「どうでもいい仕事」が急増する

 ◆トーマス・セドラチェク(『善と悪の経済学』著者・チェコ共和国経済学者)――成長を追い求める経済学が世界を破壊する

 ◆タイラー・コーエン(ジョージメイソン大学教授・経済学者)――テクノロジーは働く人の格差をますます広げていく

 ◆ルトガー・ブレグマン(ジャーナリスト・歴史家)――ベーシックインカムと1日3時間労働が社会を救う

 ◆V・M=ショーンベルガ―(オックスフォード大学教授・ビッグデータの第一人者)――「データ資本主義」が激変させる未来

英語版の書籍はこちらです。今後、参加を希望される方は、以下の書籍を購入してください。特にグローバル経済について学びたい方に、うってつけのワークショップです。

英語で理解する未完の資本主義

「インタビューの英語書き起こし」「日本語訳」「用語解説」「7人のインタビュー音声」をまとめた、「英語を学びながら、英語で学べる」1冊です。英語を使って勉学・仕事をしたり、最先端の知に関心のある人におすすめの内容です。

【解説】

1993年に刊行されたドラッカー教授「ポスト資本主義社会」は、現在、世界各国で取り組まれている「新しい資本主義」構築に先駆けた提言として知られています。その内容は、1980年代のグローバリズムが席巻する時代まで、資本主義の枠組みとして機能してきた製造業中心の工業化社会から知識社会への移行を分析したものとなっており、その後の資本主義のあり方に影響を与えた研究です。

ドラッカーの「ポスト資本主義社会」について
https://libir.josai.ac.jp/il/user_contents/02/G0000284repository/pdf/JOS-KJ00000589029.pdf

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