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ポール&ジョーパジャマパーティーとfoufou鎌倉小旅行

11月4日(木)

昨晩日付が変わる頃に入稿し、それから風呂に入って寝たので寝不足でだるい。6時間睡眠ではがんばれない。
今日午後の仕事の準備を昼前に慌ててやる。何も回っていない。そういうときに限って印刷機が不調で、いらいらする。

午後になって偏頭痛がひどい。寝不足のせいか、疲労か、今日まだコーヒーを飲んでいないからか、どんどんひどくなる。階段の上り下りがつらい。
というわけで、仕事は全く回っていないのに全てを投げ出して夕方退勤。神楽坂の上島珈琲でブレンドを飲むと頭痛がほぼ治まった。やっぱりカフェイン中毒なの? 入稿前にためてしまっていた日記をポメラで書く。
T氏と合流し、店を出た。裏路地を入ると、坂や階段が多くて、ダンジョンみたいでおもしろい。古い家屋や隠れ家っぽい店がいろいろある。T氏が予約してくれたのはYAKITORI葵という店。「行ったことないおしゃれな店で、メニューを見てわくわくしたい」「でも久々に焼き鳥も食べたい」というわがままな私の要望を両方叶えてくれる店だった。お任せの串5本コースを頼んだら、最初に出てきたささみがふっくらふわふわで感動した。

サイドメニューは洋風のものが多い。テリーヌが、見た目もきれいでおいしかった。頭痛が大丈夫になったので調子に乗って赤ワインをがばがば飲んだ。

焼き鳥5本を食べ終え、ボトルワインも飲み切ったので退店。そのまま裏路地のまた別の店に吸い込まれて二次会。この二軒目では、日本酒を飲んで野菜を食べたらしい。らしい、というのは、店のなんとなくの雰囲気は覚えているものの、そこでの記憶がほとんどないから。帰宅途中の記憶も一切なし。
気づいたら髪が濡れたまま、裸でベッドの中にいた。頭が寒くて目が覚めたのだった。時刻は深夜二時。帰宅してかろうじて風呂には入って、出てすぐ力つきたようだ。冷えて風邪をひきそうなので風呂を追い炊きして再度あたたまり、髪をちゃんと乾かしてから寝た。


11月5日(金)

ちゃんと起床。昨日の酒は抜けていたので一安心。記憶を失ったのは飲み過ぎたせいというより、やっぱり疲労と寝不足のせいだったみたい。

午前中、無限にコーヒーが出てくる部屋に行ったら、部屋の主が甘納豆をくれた。甘納豆は好きだけれど、手が汚れるから仕事中のおやつには不適だ。でも一気に全部食べて手を洗ってから仕事に戻ることにしたので無問題。

ここ二週間ほど、原稿執筆と編集作業を優先していて仕事がかなり疎かになっていたので、いろいろと大変なことになっている。11月は対外仕事が多いので、ここからはまじめに働く、つもり。ちょっと残業して退勤。ちょっとの残業でもぐったりする体になってしまった。

帰宅して日記の続きを書く。noteで写真をアップするのがうまくいかず、時間がかかったり文章が消えたりしていらいら。
早めに就寝。


11月6日(土)

昨日「ここからはまじめに働く」と思ったばかりだけれど、13時過ぎに仕事をむりやり切り上げて永田町へ向かった。

紀尾井町ガーデンテラスでメイコと待ち合わせ、成城石井で酒とおやつと生ハムの買い出し。お泊まりって、この買い出しの時間がわくわくするよね、と言い合う。

向かうはホテルニューオータニ・ガーデンタワー。今日はメイコと、ニューオータニとポール&ジョーがコラボしたデラックスルームでお泊まり女子会なのだ。新刊入稿祝い!

病院の待合室のようなソファが並んだスペースで待ってから、チェックイン。エレベーターで、ガーデンタワー29階に案内される。その後、エレベーターに乗る度、「部屋何階だっけ」「年齢と一緒だよ!(真っ赤な嘘)」という茶番劇をやることになる。

ポール&ジョーコラボとはいっても、部屋は部分的にポルジョっぽく飾り付けてあるくらいなのかと思っていたら、あちこちのアクセントクロスがポルジョテキスタイルの壁紙になっていた。

さらに、洗面所やらスタンドミラーやらクッションやら額に入った写真やら、そこかしこに猫がいた。

気合の入りようがすごい。部屋に案内してくれたお姉さんいわく、このコラボレーションのためにカーテンも付け替えたらしい。さらに、トイレの壁紙までポルジョ柄のものになっていた。このトイレに住みたい…!

ソファの前のコーヒーテーブルには、宿泊者向けのおみやげがずらりと並んでいた。

ポルジョのリップとアイシャドウとスキンケアセットとコスメポーチ。そして猫柄パジャマと猫柄スリッパ(この二つは追加料金だったけれど、迷うことなく追い課金した)。ポルジョのコスメは買ったことがないのだけれど、パッケージのかわいさにテンションが上がる。部屋がかわいい! おみやげもかわいい! かわいいは正義!

テンションが上がったメイコが、靴を脱ぎ捨ててスリッパも履かず部屋の中をぴょんぴょん飛び回っていてびっくりした。友人のみなさん、ぴょんぴょん飛び回るメイコを見たことあります? 私は初めて見た。私もメイコにならって靴を脱ぎ、あちこちの写真を撮り、部屋の中を騒ぎながら走り回った。そして飛んだ。なんといっても部屋が広いのだ。飛んだり跳ねたり走ったりたくもなる。デラックスルームすごい。洗面台が二つあるのも感動した。洗顔とかメイクとか同時にできる!
そしてカーテンの向こうには東京タワーが見える。東京カレンダーの表紙のやつだ!(東京生まれなのに東京イメージが貧困)

加湿器を持ってきてくれたスタッフの女性が、私とメイコが靴を脱ぎ捨てているのを見て自分もパンプスを脱いでいた。接客業の鑑かよ。気を使わせてすみませんでした。
その後スリッパを開封し着用したので、素足タイムはそこで終わった。


ひとしきりお部屋のかわいさを堪能した後、ホテル内のパティスリー・SATSUKIにお茶会用のケーキを買いに行くことに。私が選んだのはスーパーモンブラン、メイコはエクストラスーパーメロンショート。スーパーとかエクストラとか小学生男子が考えた技の名前みたいなネーミングだし、実際に「俺の考えた最強のケーキ」って感じの大きさと強気なお値段だった。ホテルのパティスリーすごい。酒のつまみによさそうな堅い生地のピザも買った。
部屋に戻ってお湯を沸かし、ルームサービスでお皿とフォークを持ってきてもらい、買ってきた紅茶を用意していざお茶会開始。

スーパーモンブラン、すごいのは名前とボリュームだけではなかった。栗そのものといったかんじのマロンペーストが濃厚でおいしい!そして食べ進めると、中には栗の甘露煮に抹茶にあんこにわらび餅的なサムシング、そして一番下はタルト生地! 持ったときの重量感も納得だ。これは、ケーキというかほぼ和パフェなのでは。途中で、成城石井で買ったしょっぱいおやつを挟みつつ、一時間以上かけて完食しました。とてもおいしくて満たされたけど、今シーズンもう栗は食べなくていい。

↑メイコのケーキを物欲しげに見つめるポルジョ猫。

14時にチェックインしたのに、気付けば日が沈み書けていた。東京タワーがライトアップされていて、「さっきより近く見えるね」と言い合う。

いやでも写真で見るとそうでもないな? 目の錯覚?
腹ごなしに、庭園をお散歩しに行くことに。紅葉には少し早かったけれど、ライトアップされて幻想的な雰囲気。ススキが闇にぼうっと浮かび上がってきれいだった。

庭園からはホテルの中の宴会場の様子が窓越しに見えた。ちょうど結婚式をやっていたので、やいのやいの言う。結婚なう! おめでとうなう!

部屋に戻ってもまだスーパーなケーキでおなかがいっぱい。メイコがホテルのバーに行きたいと言っていたけれどとてもそんな気になれず、もうポルジョのパジャマに着替えて部屋飲みを開始することに。成城石井のスパークリングで乾杯!

これがポルジョパジャマだ!(顔を隠していてもわかる膨張色)
コスメやパジャマやスリッパはどれも二色ずつ用意されていたので、お互い欲しい色がかぶったら血で血を洗う争奪戦を行うつもりだったのだが、平和に分け終わったのでよかった。争奪戦(ゲーム対決)のためにメイコが持参したニンテンドースイッチは、YouTube動画をテレビの大画面で観るために使われることに。

ロッキーおすすめの、「酒飲み独身ぴや子の宿泊記」という、都内ビジホに泊まって飲み食いするアラサーOLのYouTube動画をひたすら観た。食べっぷり飲みっぷりがいいし、おいしく食べて飲んで風呂に入ってごろごろして一人の時間を満喫している様子が伝わってきてとてもいい。実況が声でなく字幕なので騒がしくないのもすごくいい。ドーミーインに泊まる回があり、私もドーミーインは好きなので動画にかぶせてメイコにドーミーの魅力をあれこれ語るなどした。

それにしても、私たちはどうしてニューオータニに泊まってるのに、ビジホ宿泊動画を見てドーミーインについて語ってるんだ?

ぴや子さん、食レポ的なコメントはほとんどしていなくても食事のおいしそうなかんじや楽しそうなかんじはちゃんと伝わってきたし、こちらもそのホテルに行ってみたい!という気持ちになった。でも、四国旅行でうず潮の紹介をしている動画はわりと雑というか、あんまり観光地とか自然現象には興味ないんだなあという感じだった。動画でも制作者の、対象への熱量の有無がこうやってダイレクトに伝わるのだから、私たちが書いてる文章だってきっとそうだよね、と急にまじめに執筆の話になる。その後、交互にお風呂に入って、「現実を生きるリカちゃん」の動画を見て共感するなどした。でもリカちゃんは、どんなにズボラでも顔がかわいい!

散歩から帰って夕方6時頃には飲み始めたはずなのに、楽しすぎて日付が変わるまであっという間だった。お酒もちょうどよくなくなったので寝ることにした。

↑これが、可愛いポルジョ部屋で行われた宴の実態だ!


11月7日(日)

かわいいポルジョ部屋の広いベッドで、かわいいパジャマを着て眠りについたのに、しっかりぱっちり出勤日と同じ時間に目覚めて軽く絶望した。洗面台が二つあるのでメイコと並んで歯磨き。
窓の外を見て、「東京タワー、ちょっと痩せた?」「後ずさりしちゃったのかな」と言い合う。

朝食付きのプランで、SATSUKIのモーニングセットと、ビュッフェ会場どちらも選べたけれど、昨晩ビジホのビュッフェでもりもり食べるぴや子さんに触発されたので、もちろんビュッフェ会場に向かった。フレッシュジュースで「KP(乾杯)」と言い合う。久々のビュッフェで、私もぴや子さんに負けじと山盛り取ってきた。

完食し、おかわりを取りに行って二セット目↓ホテルのカレーはおいしい!

さらにおかわりして三セット目↓喫茶店モーニング風。グラノーラ大好き。でも皿の細長いのはパンではなくていなり寿司です。

いなり寿司を食べ終えた瞬間におなかの苦しさを感じてトイレに。なんか産まれそう。いやー本当によく食べた!

腹ごなしに朝の庭園をお散歩し、部屋に戻ってベッドにダイブする。11時半くらいまでごろごろしていた。何もかもがすてきだったポルジョ部屋に別れを告げてチェックアウト。ばいばいホテルニューオータニ。次はバーにも行くからね! ケーキは小ぶりの選んでビュッフェも食べすぎないようにするね!

スタバで二次会。費用の精算をして、ボーナスで買いたい美容家電を検討したりしてから解散。
帰宅して、雁須磨子『あした死ぬには』①〜③を読んだ。入稿したら読もうと思って楽しみにしていたのだ。面白いしそれ以上に色々他人事ではない。続きが楽しみ。続きが楽しみなコンテンツがたくさんあるのは本当にいいこと。生きる希望。


11月8日(月)

前日の晩に作った野菜と豚肉の鍋を温めなおして食べる。夢のポルジョ部屋から帰宅していきなり現実。
foufouのヘリンボーンワンピースに、コート代わりのアトリエワンピースを羽織って出かける。今日は友人の伏見ふしぎちゃんと、鎌倉でfoufou会(foufouの服を着て集まる会)。乗り換えをミスして遅刻する。申し訳ない。ふしぎちゃんはfoufouのドレスの#17を着ていた。クラシックですてきすぎる。よく似合っていた。

まずは、目星をつけていた駅近くの朝食屋コバカバへ。二人とも鯖の文化干し定食を頼む。鯖はたっぷり脂がのっていてふっくらジューシーでおいしい。白味噌のお味噌汁はさつまいもが入って優しい味。副菜のひじきがたっぷりでそれもうれしかった。

そこから30分ほど歩いて報国寺に向かう。道すがら、修学旅行(遠足?)の高校生男女のグループと何度も出会う。青春。もしかしたら海外修学旅行とかに行く予定だったのかもしれないけれど、なんとか思い出作れて良かったね、という気持ち。女子たちが部活のかけ声みたいな歓声を上げながら道をだーっと走っていくのを、男子たちが真顔で追いかけていくのがおもしろかった。それも青春、多分……。
報国寺のすぐそばまで来て、ナビで表示されていた道の一本手前でふらっと曲がってみたら、すてきなたたずまいの器と雑貨の店を発見。私はこういう偶然に、すぐ運命を感じてしまう人。色鮮やかなターコイズブルーで濃淡が独特なシリーズものの器がとても気になる。背の高い花をさっと生けられるような花瓶がほしかったのを思い出して、そのブルーのシリーズの花瓶を連れて帰ることにした。いい出会いがあってうれしい。

ふしぎちゃんも私も報国寺は初来訪だった。竹林の庭が有名なお寺で、foufouのお洋服は絶対に竹林のグリーンに映える、と思ってやって来た。まずはお参りをして、お抹茶付きの入園券を購入し、竹林の庭に入っていく。竹林の手前の、白い砂が広がる日本庭園から静かに美しかった。

あの洞窟はなんだろうねーと話していた場所は、足利氏のお墓だということがあとからわかった。

そして竹林に足を踏み入れる。いいお天気だったので日の光が竹の隙間できらきらしている。マイナスイオン的なやつが絶対出てる。

竹はまっすぐに伸びているイメージだったけれど、じっくり一本一本を見てみるとそうではなかった。曲がり方も、太さも色も、竹によって違う。根本の方は節と節の間が短くて、上に行くと長くなる。ああ、生きているものは漠然と大きくなるのではなく、その根本からぐんぐんと伸びていくんだと思う。強風の影響で養生がなされていたけれど、それもまたそれぞれの竹がお互いを支え合っている感じでいい。
foufouのTHE DRESS#17をまとって竹林で上を見上げるふしぎちゃんが美しすぎた。ガイドブックの写真ですか……?

茶屋に到着し、竹林を眺めながらお抹茶をいただいた。下から見上げるのと、横から眺めるのでまた印象が違う。控えめに水が流れる音、風で木々が揺れる音を聞きながら、竹の葉が竹の表面に影絵を作って、それが風で動くのを見ていた。時間が経つのを忘れてしまった。竹の形の砂糖菓子も、竹を煮詰めたような色合いのお抹茶もおいしかった。


ひとしきり竹を眺めてからふしぎちゃんと文体の話などをする。
ギャル二人とお兄さん一人の三人連れと、お互いに写真を撮り合ってから、報国寺を後にした。心がざわついているときとか、また訪れたいお寺だった。

ちょうど来たバスに乗って鶴ヶ丘八幡宮へ。foufouの裾を持ち上げながら長い階段を上がってお参り。

参拝後、鎌倉紅屋でクルミッ子をおみやげに買った。今回、実はここの二階のカフェスペースで食べられるクルミッ子パフェが食べたくて鎌倉小旅行を提案したのだけれど、今はカフェの営業停止中ということで本当に残念。次こそは!

小町通りは、何も食べなくても歩いているだけでお祭りみたいに賑やかで楽しい。駅近くのイワタコーヒーに入る。ここで有名なホットケーキが食べたくて、そのために集合して早々にブランチを食べておいたのでした。ホットケーキはきれいな丸と厚み、側面の美しさにうっとり。外はカリカリ中はふわふわのとても美味しいホットケーキでした。コーヒーともよく合う。

近所の花屋で白い花を買って、鎌倉から連れて帰ってきた花瓶に生けた。落ち着いた渋めの色合いの焼き物たちの中ではかなり目立っていたこのブルー、私の白い部屋にはしっくり馴染んでいる。

夕飯は軽くすませる。昨日の鍋に豆苗を足して食べた。

[お知らせ]
11/23(火祝)に東京流通センターで開催される文学フリマ東京に出店します。ブースは【ナー17】早乙女ぐりこ です。


また、文フリ不参加の方向けに新刊『巡尾理子の一人称問題』の通販予約ページを公開しました。

https://booth.pm/ja/items/3414346

画像でいくつかの作品の冒頭部分が試し読みできます。予約分は文フリでの販売価格でご注文いただけます(文フリ後は手数料分値上げの予定)。ぜひご検討ください!

この記事が参加している募集

文学フリマ

日記を読んでくださってありがとうございます。サポートは文学フリマ東京で頒布する同人誌の製作(+お酒とサウナ)に使わせていただきます。