シェア
青井
2023年9月25日 10:59
小さな森へ行く。湖の水が少ないが、夏に感じた危機感のようなものはもう感じなかった。虫が多い。きのこと蜻蛉はまだ例年よりも少ない。歩いていくと色々な種類の蝶がふと思い出したように姿を見せる。そこかしこに「どこか別の国の、遠い場所の」景色が重なっている。ここであって、同時にここではない場所の気配をまとい、妖精に手を引かれるようにして立てば、わたしは「ここ」からいなくなってしまうだろう、というような
2023年9月9日 06:51
あるとき、平和、という感覚とチューニングを合わせたようになってから、野原に、空に、真昼に、深くそれを感じるようになった。こどものころの記憶が自然とよみがえってきて、それはやわらかく、光に満ちていて、“見守られている、大切にされている”という感覚と共にもたらされる。母が作ってくれた苺ジャムのサンドイッチ、土曜日のお昼のオムライスが特別だった。すべてから守られて、歩く父の背で眠っていた。ともだ