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本物か、偽物か。

新型コロナウィルスで世界は一変しました。
諸外国に比べて日本の被害は相対的に少ないですが、その影響の余波はまだまだ大きく残りそうです。

6月から本格的に経済活動が回り出します。どれ位のスピードで需要が戻って来るのかは未知数です。ここ1.2週間の関西、東京の動きを見ていると「これは暫く無理だな」というのが僕の肌感覚です。

もう少し動きが活発になるかと思っていたのですが、予想より遥かに鈍い動きです。このペースが続くと本当に7割経済が定着してしまう恐れがあります。

Withコロナで業態や業容を変える企業も出てくるでしょう。
ほとんどの企業で「新しい世界」に適合するための変化が必要だと思います。

総合型と専門型で企業を分類することがあります。
トレンドは時代によって違いますが、どちらの型を選択しようと企業の隆盛は自社次第です。専門型は良くて、総合型は古いなんて言葉も聞きますが規模の問題だと思います。

誰もトヨタ(総合型)を古いとは評価しないはずです。
一般的に総合型はリーダー戦略なので、業界でのリーダーしかとりえない選択だと思います。

人材でも同じような議論があります。
総合職か、専門職かという論点です。

ゼネラリストか、スペシャリストか。
英語にするとそれっぽく聞こえますが呼び名に価値はありません。

日本の人材育成は基本的にゼネラリスト型でした。
新卒一括採用→終身雇用→年功序列の枠組みの中で会社が提示したキャリア(会社が考える総合的な経験)を踏みながら成長を遂げていきます。

ここ10年位はスペシャリストにフォーカスが当たっています。
働く側も会社に就職するというよりは、自らがどんな職業につきたいかを前向きに選択するようになってきていると感じます。

最近では新卒の年収が1,000万とか2,000万とかのニュースを目にするようになりました。日本の社会がこれまで続けてきた労働慣行の変化の兆しを感じます。今後テレワークが進むと「ジョブ型」の労働契約が増加していくと思います。

日本のホワイトカラーの生産性が抜本的に改善する最後のチャンスなのかもしれません。

大きく社会が変わる時、燦燦と光が当たる場所がある一方で、当然ですが暗く影が覆う場所が出てきます。「新しい世界」は全ての人に優しいわけではなく、立場や当事者意識の差によって、毒にも薬にもなるのだと思います。

果たして何が明暗をわけるのでしょうか?

総合型か専門型か。
ゼネラリストかスペシャリストか。

結局のところ、物差しは一つです。

本物か、偽物か。

本質とは常にシンプルなのかもしれません。

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