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以前に「経営の参謀」というnoteを書きました。
要約するとこんな感じです。
・経営には違和感が付き物
・違和感の正体は「矛盾」である
・マネジメントとは「相矛盾するものを違和感なく共存させる力」
・違和感(センサー)は場数で敏感になる
・経営の参謀は経営者が持つ「違和感」との一致が不可欠

詳しくはこちらから。

この時は経営者と経営参謀の間で「違和感」の感覚のシンクロが不可欠であると書いたのですが、その理由まで言語化することができませんでした。

先日、スタッフと会話していてその理由を言語化することができました。
自分としては、かなりしっくりきていて、スッキリしました。

ここ最近はコロナの影響でスタッフと会話することが少なかったのですが、人と話すと僕の中のクリエイティビティ性が高まると感じています。

短時間で違う次元の発想まで昇華することができます。
ちょっと言い過ぎですが・・・。(でも、ホントです)

経営者はなぜ経営参謀に違和感の共有を求めるのか?

何が正しいかよりも、誰が言っているかが大事だから

これが僕の出した結論です。
全くもって非論理的ですみません。

通常であれば「誰が言っているかよりも、何が語られているか」の方が大事です。なので、僕も現場マネージャーやスタッフには「正しい議論をする」ことを要求しています。

これは言い換えると「正解のある世界」での会話です。現場には様々な問題が絡み合っています。何かを前に進めようとすると、既存のやり方を変更しなければならないなど、別の問題が発生します。(既得権益との闘い)

その問題が発生するのがわかるので、ついつい組織の中では軋轢を生むルール変更は実行されないことがあります。

例えそれが市場のニーズであり、会社の利益に資するものであってもです。

ゆえに、既得権益側の力を持つ「誰か」の発言だとしても、マーケットのニーズはどうか、自社の競争優位性は守られるのかなど、正しい議論をして正解へとたどり着くことが大事です。

「誰か」ではなく、「何が」語られているかが全てです。

一方で経営判断は「正解のない世界」です。
何が正解かわかりません。戦略オプションが3つあるとして、その全てが可能性のある案であることが普通です。その中で1つの戦略を選んでいく作業です。

当然、1つを選んで終わりではありません。その1つを「選択は正解だった」を振り返ることができるように、努力を続けていくことが必要です。経営は選択(意思決定)してからがスタートなのです。

しかし、その1つの戦略を選ぶ過程では迷うものです。
自分ではある程度考えが固まっていても、不確かな部分は当然残ります。

その不確かな部分を埋め、経営者の背中を押すのは、違和感を共有した経営参謀の一言だと思っています。

「自分もこの案だと思います」
「いや、こっちの案がベターだと思います」

賛成でも反対でもいいのです。
違和感を共有した信頼できる参謀からの一言が、物事を前に進める推進力になるのです。

「何が」ではなく、「誰が」語っているかが全てです。

井深大と盛田昭夫(ソニー)
本田宗一郎と藤澤武夫(ホンダ)

名経営者の傍に名参謀ありですね。

こんにちは。最後までお読み頂きましてありがとうございます。このnoteは僕のつたない経営や、インナーブランディングを行う中でのつまづきや失敗からの学びです。少しでも何か皆様のお役に立てたら嬉しいです。サポートはより良い会社づくりのための社員に配るお菓子代に使わせていただきます!