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クリスマスビールって?歴史はヴァイキングから

世の中には「クリスマスビール」なるものが存在します。
初めてその存在を知った時、私は正直こう思いました。

「クリスマスビール」って言っても、普段売られてるのとそこまで違いはないんでしょ?
何ならちょっとラベルがクリスマス仕様になってるくらいのものなんでしょ?

…つまり、結局はビールを売るための商業的なものだと思ってたんです。

しかししかし。調べてみるとそんな甘っちょろいもんじゃありませんでした。というわけで、今日はクリスマスビールについて簡単に紹介しようと思います。

ちなみにですね、海外のビールあんまり詳しくないって人でも、飲食店やちょっと品ぞろえのよいスーパーのお酒コーナーで「シメイ」シリーズを見かけたことあるよって人は結構いるんじゃないかなと思います。

その中の1つ、「シメイ ブルー」はもともとクリスマスビールだったんです。
それが人気を博し、通年販売になって今に至るんです。だからそう考えると「実はクリスマスビール飲んだことあったワ!」って人、結構いるんじゃないでしょうか。

クリスマスビールってどんなビール?

主な特徴は3点

クリスマスビールの歴史…というとちょっととっつきにくくなっちゃうので、先にクリスマスビールの特徴を紹介しますね。

  • アルコール度数が高い

  • シナモンやクローブなどのスパイスが入っている

  • ホップを豊富に使い長期発酵・熟成している

いかにも濃そうな感じですよね。ちなみにアルコール度数で言うと6~9%程度ですがもっと高いものもあります。

冒頭で紹介したシメイブルーだと9%です。

アルコール度数的にも味わい的にも、「乾杯~!!!」といってゴクゴク飲む感じではなく、ワインみたくゆっくり楽しむタイプですね。

ワインみたいなビールというと実は他にもあって、ベルギー北部では昔、高級品だったワインの代わりとして庶民が飲んでたビールがあります。これまたいつか書きますね。

なぜこのような特徴がある?

なぜクリスマスビールに上記のような特徴があるのか、ですが。

高アルコールかつホップを多く使うのは、9月ごろに醸造されるクリスマスビールを冬まで保存するためです。ホップって苦みや香りづけのイメージが強いけど、殺菌効果があるのでビールの長期保存にも役立つんです。

スパイスに関しては、寒い冬に飲むにあたって体が温まるように豊富に使うようになったとか(これは高アルコールも関連してるでしょう)、この後紹介する歴史の中で「クリスマスビールは独自性のあるものであるほどよい」とされていたためさまざまな原料を入れるようになったとか、いくつか説は出てきました。

でも確実と言えるほど確かな情報は見つけられず、断言はできません。

クリスマスビールの歴史はヴァイキングから

実はクリスマスビールの歴史を辿ると、遥か昔、ヴァイキングの時代まで行きつきます。
というのも、かつてノルウェーのヴァイキングが冬至の時期におこなっていた「ユール」というお祭りで、北欧の神々に捧げるお酒として楽しんでいたものがクリスマスビールの起源なんです。

その後ノルウェーの宗教がキリスト教にかわるわけですが、その際に当時(934-936)のノルウェー王ハーコン1世(Haakon Ⅰ)が、各家庭に対して「ビールを作ってクリスマスを祝うパーティをしなさい」と命令を出します。

元々あったヴァイキングの慣習を使って、キリスト教を広めようとしたのです。

しかもこの命令かなり厳しいもので、ビールなしにクリスマスを過ごすと罰金が科されました。
13世紀になると同様の内容の法令ができ、背くとやはり罰金、場合によっては一文無しになって国外追放の可能性すらありました。厳しい…。

クリスマスビールの誕生には、こうした歴史があるのです。ただただ商業的なものではないんですね(今は商業的な側面もあると思いますが)。

クリスマスビールの飲み方は?

クリスマスビールは芳醇な味わいなので、キンキンに冷やすのではなく8~13度程度で飲むのがよいとされます。

たとえばアサヒスーパードライを飲むときの推奨温度は4~8度とされているので、ラガービールに慣れている人は「冷やし足りなくない…?大丈夫…?」と思うかもしれませんが、それでいいんです。

グラスは、一概には言えませんが豊かな香りが楽しめる、ワイングラスみたいな丸っこいものがよいでしょう。

クリスマスビールを画像検索するとメーカーオリジナルのグラスに入った写真が多く出ますが、聖杯型やチューリップ型が多い印象ですね。

聖杯型(https://store.shopping.yahoo.co.jp/dragee-wine/beer-15111508.html)


チューリップ型(https://store.shopping.yahoo.co.jp/dragee-wine/beer-15111506.html?nocache=1)


チューリップ型は香りのよいビール全般に合うとされていて普段使いもしやすいので、これを機に買ってみるのもいいかもしれません。

今回私が頂くのは…

はい、ここまでクリスマスビールを紹介してきましたが、実は私、シメイブルーを除くとクリスマスビール、まだ飲んだことありません。

グーデンカルロスのクリスマスビールを用意してあるので、今から飲むのがワックワクです!!
また飲んだら紹介しようと思います。では、よい週末をお過ごしください~!

追記①飲んでみました~!

追記②下の記事では私が今年飲んで印象に残ったビールを紹介しています。年末のお供を選ぶ参考にしてみてください。

追記③よければ…こちらも頑張って書きましたので読んでみてください♪



参考




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