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102)腸内細菌叢を変えて体を若返らせる(その1):短鎖脂肪酸の抗老化作用

体がみるみる若返るミトコンドリア活性化術101

ミトコンドリアを活性化して体を若返らせる医薬品やサプリメントを解説しています。

【腸内細菌叢が抗老化治療のターゲットになっている】

寿命を延ばす薬の開発が世界中で盛んに行われています。体を若返らせ、寿命を延ばす薬や食品成分や方法を発見すれば莫大な金儲けになることは確実なので、多くのベンチャー企業が研究しています。
 
たとえば、2016年に米国のアンブロシアという企業が、若い人の血液から採取した血漿を注射する若返り法を開始しました。アンブロシアというのは、ギリシア神話に出てくる神々の食べ物で、それを食べた者は不老不死となり、傷に塗ればたちまち治るといわれています。

アンブロシアは若いドナーの血漿を1リットル8000ドルで販売し、シリコンバレーの大物実業家らに人気がありました。しかし、2019年に米食品医薬品局(FDA)が、「効果は実証されておらず、副作用のリスクも高い」と警鐘を鳴らし、この治療は中止になりました。
 
抗老化治療の分野では、腸内細菌叢もターゲットになっています。腸内細菌叢の組成や生態系は加齢とともに変化します。一般に、老化が進むにつれて細菌の多様性が失われ、数種類の細菌種が優勢になり、他の種を圧倒するようになります。このような加齢にともなう腸内細菌の継時的な変化が、老化や寿命に影響することが明らかになっています。

若い個体の腸内細菌叢を高齢個体に移植すると、高齢個体の寿命が延びることが動物実験で報告されています。
 
健康な人の便に含まれている腸内細菌を病気の患者さんに投与する治療法は、糞便移植あるいは腸内細菌叢移植(Fecal Microbiota Transplantation: FMT)とも呼ばれ、クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患等に対して欧米を中心に行われています。安全性の観点から、血漿の注入より臨床応用の実現性は高い治療法と言えます。
 
どのような腸内細菌が有効かが解明されれば、糞便移植(腸内細菌叢移植)を行わなくても、有用細菌を製剤化して内服による治療が可能になるかもしれません。



【若い個体の腸内細菌叢を高齢個体に移植すると寿命が延びる】

抗老化や寿命延長の作用をもった薬を探索では、寿命の短い動物実験モデルがあると研究開発の速度を早めることができます。
 
老化メカニズムの解析やアンチエイジング因子の評価を短期間で行える新たなモデル動物として注目され始めているのがターコイズ・キリフィッシュ(turquoise killifish)という魚です。
ジンバブエとモザンビークでのみ生息しているアフリカ原産のメダカの一種で、アフリカメダカと日本語訳されることもあります。Killifishはメダカという意味です。

Turquoiseはトルコ石のことです。トルコ石は青色から緑色の色を持つ不透明な鉱物です。つまりターコイズ・ブルー(トルコ石の青)の色のメダカという意味です。全長が6cm程度で、観賞魚のような派手な色と模様をしています。(下図)


このターコイズ・キリフィッシュは老化の研究において特別な価値があります。それは、世界でもっとも短命な脊椎動物だからです。

ターコイズ・キリフィッシュは、降水量が少なく不規則な半乾燥地域の池に生息し、乾燥地帯特有の雨季・乾季の気候サイクルを生き延びるために短命化したと考えられています。

卵は乾燥した泥の中で1年間以上休眠状態で生存できます。雨季に発生する小さな池の中で孵化して1ヶ月以内に性成熟して産卵し、その後、短期間に徐々に老化して死に至ります。

雨季の期間が非常に短いため、自然寿命は数か月に制限されています。孵化後の寿命は野生では1〜5か月で、ほとんどは2か月までしか生きられません。飼育下では系統と環境に応じて3〜16か月生きることができますが、飼育下で飼育されている脊椎動物の中で最も短命です。

寿命の実験結果を早く得られるので老化や寿命の研究に最適な実験モデルとして利用されています。
 
この小さな魚にも腸内に細菌叢が存在し、その多くは人間のものとほぼ同じなので、老化や寿命と腸内細菌叢の関連の研究に使われています。以下のような報告があります。

Regulation of life span by the gut microbiota in the short-lived African turquoise killifish.(短命のアフリカン・ターコイズキリフィッシュにおける腸内微生物叢による寿命の調節)

【要旨】
腸内細菌は、生物と外部環境との間に存在し、生理機能の恒常性と病気の発生に関連している。 しかし、宿主の老化における腸内微生物叢との関係は、ほとんど解明されていない。ここでは、天然の短命脊椎動物であるアフリカに生息するターコイズ・キリフィッシュを使用して、腸内微生物叢が脊椎動物の寿命の調節に重要な役割を果たしていることを示す。
若いドナーからの腸内細菌を中年期の個体の腸に再定着させると、寿命が延び、行動の衰退が遅延した。
この介入により、宿主の加齢に伴う微生物の多様性の減少が防止され、重要な属である Exiguobacterium、Planococcus、Propionigeniumおよび Psychrobacter 増加によって特徴付けられる、若々しい腸内細菌群集が維持された。
私たちの実験結果は、脊椎動物モデルにおいて、若い個体の腸内細菌叢の移植が寿命延長につながる長期にわたる有益な全身効果を誘発できることを示している。
 
 
 
 
私たちの体に多くの微生物が生息しており、その多くは腸に存在しています。腸内微生物叢は、私たちの細胞と協力して免疫システムを発達させ、ビタミンを合成し、栄養素の吸収を助け、人間の健康において重要な役割を果たしています。

腸内細菌叢に異常が起こると、場合によっては腸内細菌が感染源となって生命を脅かす病気につながる場合もあります。
健康な人は通常、様々な種類の腸内細菌が生息していますが、健康状態が悪い人や高齢者は、腸内細菌叢の多様性が減少し、病気の原因となる微生物の割合が高くなります。
 
ターコイズ・キリフィッシュは数ヶ月の寿命ですが、加齢にともなって腸内細菌叢の組成が劇的に変化します。人間と同様に、若い個体は非常に多様な腸内細菌叢を構成していますが、年老いた魚は多様性が減少し、病気に関連する細菌が増えています。
 
前述の研究は、腸内微生物が魚の老化と寿命に影響を及ぼすことを明らかにしています。若い魚の腸にはバクテロイデス、ファーミキューテス、アクチノバクテリアが著しく豊富でしたが、高齢の魚はプロテオバクテリアが優勢でした。

中年魚の腸内に若い魚から移入した腸内細菌が定着すると、年老いた魚はより長く生き、より活発になりました。腸内細菌叢の多様性を維持することが健康状態を良い状態に維持することを示しています。つまり、腸内細菌叢の組成を制御することによって、健康を改善し、寿命を延ばすことができることを示唆しています。
 
この論文の考察では、若い魚の腸内細菌叢は、炭水化物を発酵させて酪酸などの短鎖脂肪酸を産生する細菌種が多いことを指摘しています。短鎖脂肪酸は抗炎症作用と免疫調節作用があります。またアミノ酸の生成の多い細菌や多価不飽和脂肪酸を産生する細菌も多いことが指摘されています。つまり、免疫系の健康状態を良くし、抗炎症効果をもたらすことができる代謝産物を生成し、宿主に有益な物質を合成することができ、これらの総合的効果によって抗老化と長寿に寄与していると考察しています。



【食物繊維は水溶性と不溶性に分けられる】

健康長寿者の腸内には、乳酸菌やビフィズス菌や酪酸産生菌(酪酸菌)などいわゆる善玉菌が多いことが指摘されています。食物繊維を多く摂取するとこれらの善玉菌が増えることが明らかになっています。

食物繊維は水に溶ける水溶性と、水に溶けにくい不溶性の2種類があり、それぞれに違った作用があります。

不溶性食物繊維は便の量を増やし、大腸運動を促進して、二次胆汁酸や食品中の発がん物質と腸粘膜との接触を阻止して大腸がんの発生を予防する作用があります。不溶性食物繊維にはセルロース、ヘミセルロース、リグニン、キチンなどがあります。

一方、水溶性食物繊維(ペクチン、イヌリン、アルギン酸、α-シクロデキストリンなど)は、食品中のコレステロールの吸収を抑制したり、食後の血糖値の急激な上昇を抑制する作用があります。さらに、ビフィズス菌や乳酸菌や酪酸菌などの腸内細菌によって発酵され、乳酸や短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸)が生成されます。


乳酸はエネルギー源として利用されるだけでなく、腸内pHを低下させて悪玉菌の増殖を抑制する効果があります。
 
短鎖脂肪酸は、体内に吸収されて糖新生やATP産生に利用されるだけでなく、短鎖脂肪酸の受容体であるGPR41(FFA3)やGPR43(FFA2)を介して生体の代謝を調節する作用や、遺伝子発現の調節作用(酪酸のヒストン脱アセチル化酵素阻害作用によるヒストンアセチル化)があります。空腹感を抑制する作用や抗炎症作用なども報告されています。
 
このように、食物繊維は腸内細菌で代謝されることによって、エネルギー産生や生体機能の調節や発がん抑制など重要な役割を果たしています。(下図)


図:食物繊維は「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」に大別され、それぞれ多彩な生理機能を有する。



【水溶性食物繊維が消化管内で発酵して乳酸と短鎖脂肪酸が生成する】

食物繊維はデンプンやグリコーゲンと同じ多糖類(糖が多数つながったもの)です。同じ多糖でもデンプンやグリコーゲンは消化管内で酵素によってグルコース(ブドウ糖)に分解されて体内に吸収されてエネルギー源となりますが、食物繊維は人間の消化酵素で分解されないため、エネルギー源とはなりにくいと一般には考えられています。

しかし、水溶性食物繊維(イヌリン、ペクチン、βグルカン、グルコマンナンなど)は腸内細菌による発酵によって乳酸や短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸)のような有機酸が生成され、これらはエネルギー源として体内で利用されています。
 
つまり、乳酸や酢酸やプロピオン酸は糖新生の材料になり肝臓でグルコースの生成に使われます。また、これらはTCA回路に入って分解されてATP産生に使われます。酪酸は大腸粘膜上皮細胞のエネルギー源として使われます。


図:酢酸は炭素が2個、プロピオン酸は炭素が3個、酪酸は炭素が4個の単鎖脂肪酸。乳酸は炭素数3個のカルボン酸。これらは腸内で水溶性食物繊維の発酵によって産生される。乳酸は乳酸菌による乳酸発酵で産生され、中鎖脂肪酸は酪酸菌などで発酵されて産生される。それぞれの化学物質はいろんな中間代謝産物を介してエネルギー代謝の経路に組み込まれてエネルギー源となる。酪酸はヒストン脱アセチル化酵素阻害作用があり、様々な遺伝子の発現を亢進する作用がある。

 

人間の腸内には約1000種類、100兆個以上の細菌が棲みついており、ビタミンなど様々な有用成分を生成した人間の健康に役立つ作用を持ち、さらにエネルギー産生にも寄与しています。水溶性食物繊維を多く摂取することは、腸内細菌の人間への有益な作用を高めることになります。

牛は草だけ食べて、大量のミルクと肉を作っています。ゴリラは霊長類で最も大きな体です。体重はオスが150kgを超えますが、食糧は主に木の葉や樹皮です。季節によっては果実を食べますが、乾季に食物が少なくなると植物の葉や芽や樹皮や根などを食べています。
 
牛もゴリラも、草や木の葉の食物繊維を消化管内でバクテリアが発酵して短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸など)を作っています。
 
炭水化物の発酵によって生成した酢酸やプロピオン酸や酪酸などの有機酸(短鎖脂肪酸)を吸収して、細胞内のミトコンドリアでさらに分解してエネルギーを産生しています。
 
これらの短鎖脂肪酸は肝臓でアミノ酸や脂肪の合成にも使われます。消化管内のバクテリアはアミノ酸も合成して草食動物に供給しています。

炭水化物を発酵させて有機酸を作る部位は、ウシやヤギやヒツジのような反芻動物では反芻胃で行われ、ウサギは盲腸で、ウマとゴリラは大腸です。人間は、大腸に食物繊維を発酵できる腸内細菌が多く棲んでいるので、乳酸菌やビフィズス菌や酪酸菌を増やして水溶性食物繊維を多く摂取すれば乳酸と短鎖脂肪酸を多く産生できます。



【短鎖脂肪酸は遺伝子発現や代謝を調節する作用がある】

短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸)が結合する受容体として、Free Fatty Acid Receptor 2(FFA2)とFree Fatty Acid Receptor 3(FFA3)が見つかっています。FFA2はGPR43、FFA3はGPR41としても報告されていますが、これらの受容体が脂肪組織や免疫組織、内分泌組織、消化管組織など広く分布し、短鎖脂肪酸が結合することによって生体の栄養摂取や代謝を調節していることが報告されています。

短鎖脂肪酸は結腸直腸がんの発症を予防することも観察されており、ほとんどの研究は酪酸に焦点を当てています。結腸直腸がんに対する食物繊維の保護効果は、微生物叢による酪酸の生成に依存していることが示唆されています。

酪酸は、結腸の運動性を促進し、炎症を軽減し、内臓灌注を増加させ、アポトーシスを誘導し、腫瘍細胞の進行を阻害します。この効果は、ヒストン脱アセチル化の阻害を介して媒介されるようです。



【酪酸菌は酪酸を産生して免疫力を高め、寿命を延ばす】

腸には体の免疫細胞の70%が集まっていると言われており、腸内で産生された酪酸が免疫機能を向上することが明らかになっており、酪酸を産生する酪酸菌が注目されています。善玉菌の代表の乳酸菌やビフィズス菌は酪酸を産生できません。
 
酪酸を産生することから名付けられたクロストリジウム・ブチリカム(Clostridium butyricum)は芽胞形性能を有する桿菌で、10%〜20%の人の腸内に存在しています。芽胞の形で環境中に広く存在していますが、特に動物の消化管内常在菌として知られています。
 
日本では宮入菌と呼ばれる株が有用菌株として著名であり、芽胞を製剤化して整腸剤として用いられています。
 
宮入菌は1933年に宮入近治博士によって人の糞便から分離された菌株です。医薬品としてミヤBMとして使用されていますが、サプリメントとしても使用可能になっています。
 
宮入菌(酪酸菌)は、ビフィズス菌や乳酸菌と異なり、その名の通り腸のなかで発芽、増殖し、酪酸を産生します。この酪酸は腸内のエネルギー源として利用されているほか、腸の環境を安定に維持させ、炎症などから守っています。

ミヤBMの効能・効果として「腸内菌叢の異常による諸症状の改善」となっています。酪酸菌(宮入菌)が腸内細菌叢のバランスを改善することによって、下痢、軟便、便秘、腹部膨満感などの各種腹部症状を改善します。抗生物質の服用により現れる下痢など、腸内細菌叢の異常による諸症状の改善のため医療用として使用されています。
 
多くの食品や飲料に含まれるポリフェノールは、腸内細菌に影響を及ぼし、有益な細菌の増殖を促進することが知られています。多くの研究は、茶ポリフェノールが腸内細菌叢の多様性と量を調節することによって腸内細菌叢を改善できることを示しています。緑茶に豊富で生物学的に活性なカテキンであるエピガロカテキンガレートは、短鎖脂肪酸の産生とビフィズス菌の個体数を大幅に増加させることが示されています。



【α-シクロデキストリンは酪酸産生量が最も多い】

様々な種類の食物繊維がありますが、酪酸菌によって発酵されて短鎖脂肪酸の産生量が最も多いのがα-シクロデキストリンと報告されています。α-シクロデキストリンはトウモロコシや馬鈴薯のデンプンから酵素の働きによって作られている、天然に存在する環状オリゴ糖です。ブドウ糖(グルコース)が6個環状に連なった構造です。(下図)


図:α-シクロデキストリン(Alpha-Cyclodextrin)は6個のグルコース(ブドウ糖)がα-1,4結合で結合した環状オリゴ糖。
 
 

α-シクロデキストリンは小腸の消化酵素では全く分解されず、大腸内の腸内細菌で発酵分解される特徴を持ち、食物繊維として作用します。
 
他の食物繊維はグルコース(ブドウ糖)だけでなく、フルクトース(果糖)やガラクトースが連なっていたり、連なる数も様々な分子が混在しています。一方、α-シクロデキストリンはグルコースのみから構成され、混合物ではなく単一の分子です。

α-シクロデキストリンはデンプンと同様にグルコースがα-1,4結合で結合しているので、本来であれば消化性を示すのですが、環状で安定しているため小腸の消化酵素で分解されません。
 
α-シクロデキストリンは無傷で大腸に到達し、腸内細菌によって環が切られ、鎖状になって完全に発酵分解され、短鎖脂肪酸に変換されます。他の食物繊維に比べて、酪酸菌(宮入菌)による酪酸を作る効率が最も高いというデータが報告されています。
 
α-シクロデキストリンは多数の商品がネットの通販などで販売されています。
 
以上から、プロバイオティクスとしてヨーグルト(乳酸菌とビフィズス菌)と酪酸菌製剤(ミヤBM、ミヤリサンなど)を摂取し、プレバイオティクスとしてα-シクロデキストリンを組み合わせたシンバイオティクスで腸内の乳酸と短鎖脂肪酸(特に酪酸)を増やすと、体の治癒力を高め、寿命を延ばし、がん細胞の増殖抑制にも効果が期待できます。
 
さらに、日頃から水溶性食物繊維の多い食品を食べることは腸内の乳酸と短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸)の産生を高め、腸の働きを活性化し、健康増進と抗老化とがん予防に有効です。


図:腸内の悪玉菌(腐敗菌)は腸内のタンパク質やアミノ酸を腐敗させて有害物質を作り(①)、体の治癒力を低下し、発がんを促進する(②)。オクラや海藻類に多く含まれる水溶性食物繊維(③)は、乳酸菌やビフィズス菌や酪酸菌によって発酵され、短鎖脂肪酸(⑤)や乳酸(⑥)を作る。短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸)は腸粘膜バリアの増強や大腸運動の活発化、抗炎症作用など様々な健康作用を発揮する(⑦)。乳酸は腸内pHを低下させて悪玉菌(腐敗菌)の増殖を抑制する(⑧)。ヨーグルト(⑨)は乳酸菌とビフィズス菌を供給し、医薬品のミヤBMや一般用医薬品のミヤリサンは酪酸菌を供給する(⑩)。難消化性糖質のα-シクロデキストリンは酪酸菌による酪酸産性能が極めて高い(⑪)。ヨーグルトと酪酸菌とα-シクロデキストリンと水溶性食物繊維の多い食事を組み合わせたシンバイオティクスで腸内の乳酸と短鎖脂肪酸(特に酪酸)を増やすと、体の治癒力を高め、寿命を延ばす効果が期待できる。
 

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