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54)R体アルファリポ酸は長寿遺伝子サーチュインを活性化する

体がみるみる若返るミトコンドリア活性化術54

ミトコンドリアを活性化して体を若返らせる医薬品やサプリメントを解説しています。

【約38億年前に地球上に生物が誕生した】

 生物とは生命活動を行うことができる生き物です。「外界と膜で仕切られた細胞からできている」、「DNAを持って自分の複製を作ることができる」、「外界から栄養分を取り入れてエネルギーを産生し、物質を分解したり合成する代謝を行う」といった特徴を持っています。

 地球が誕生したのは約46億年前で、その地球に最初の生命(=生物)が出現するのは8億年後の今から約38億年前です。最初の生物は、はっきりした核を持たない(核膜をもった核が無い)原核生物です。これらの生物は、海の中を漂う有機物を利用し、酸素を使わずに生息していました。

 約25億年前に光合成を行う藍藻(シアノバクテリア)が登場します。それまで地球上には酸素は存在しませんでしたが、そこに太陽光エネルギーで無機物である二酸化炭素と水からグルコース(ブドウ糖)などの有機物を作り出し、酸素を放出するという光合成を行う真正細菌のシアノバクテリアが出現しました。それまで無酸素状態だった地球大気に大量の酸素分子が放出され、嫌気性生物の多くが絶滅し、酸素を利用した呼吸をする微生物(α-プロテオバクテリア)も誕生しました。

 真核細胞の葉緑体やミトコンドリアは、ある種の細菌が原始真核細胞に取り込まれて共生するようになって形成されたものです。光合成を行うシアノバクテリアが原始真核生物と共生して葉緑体となりました。葉緑体は植物に存在する細胞内小器官です。光合成が主要な機能ですが、その他に窒素代謝、アミノ酸合成、脂質合成、色素合成など、植物細胞における代謝の中心となっています。

酸素を用いて呼吸を行うα-プロテオバクテリアが原始真核生物に共生してミトコンドリアになりました。ミトコンドリアは酸素を使って細胞に必要なエネルギーを産生する働きを担っています。
 
原始真核生物はシアノバクテリアやα-プロテオバクテリアを餌として捕食していたのですが、そのうちに寄生して細胞内小器官へと進化し、共生するようになったのです。

 ミトコンドリアや葉緑体が動物や植物の細胞に細胞内小器官として形成された後、地球上では生物が誕生と絶滅を繰り返しながら進化していきます。

約5億4000万年前には生物が爆発的に多様化し、現生生物の直接的な祖先が誕生しました(カンブリア爆発)。

約2億5千百万年前には、地球規模の激烈な環境変動により生物が大量絶滅しました(ペルム紀・三畳紀絶滅)。

約6600万年前に起きた小惑星衝突を引き金とする環境の変化によって恐竜などが大量絶滅しました(白亜紀・第三紀絶滅)。

その後、哺乳類が進化し繁栄しました。


【生物の進化の初期に飢餓に対する適応能力を獲得した】

 全ての生物において、最も優先されるのは種の保存と繁栄です。種の繁栄に有利な性質が進化の過程で淘汰を生き残ることになります。食糧が乏しくなるとすぐ死ぬような生き物は進化の過程で簡単に淘汰されます。栄養やエネルギーの不足に対して抵抗性を持つようなメカニズムを獲得したものが生き残ります。

栄養やエネルギーの不足に対して抵抗性を持つメカニズムとして、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)、サーチュイン、オートファジー、転写因子のFOXOファミリー、PGC-1α(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γコアクチベーター1α)などがあります。

これらのメカニズムは酵母や線虫など、かなり下等な生物から存在し、人間を含めて全ての高等生物に存在しています。つまり、飢餓に対する抵抗性や適応力は生物進化のかなり初期に獲得したと考えられます。飢餓を生き延びれないと種を維持できないので、酵母や線虫のレベルでこのメカニズムが存在することは当然と言えます。

 栄養やエネルギーの不足に対して抵抗性を持つようになるメカニズムは、老化を抑制し、寿命を延ばす効果と密接に関連しています。

食糧が乏しい時には、栄養飢餓に対する抵抗性を高め、代謝を抑制して寿命を延ばし、食糧が十分に入手できるようになったときに生殖活動が行えるように、食糧が乏しい条件(カロリー摂取が不足するとき)では寿命を延ばすメカニズムやストレスに対する抵抗性を高めるメカニズムが進化したと言えます。
 
食糧が少なくなったとき単に寿命を延ばすだけでなく、食糧が得られるとき生殖活動を再開することが目的であるため、若々しく保つ(老化を抑制する)ことも重要です。すなわち、断食やカロリー制限は寿命を延ばすだけでなく、体を若々しくする効果もあることになります。

実際、カロリー制限食や断食では酸化ストレスや栄養飢餓など様々なストレスに対する抵抗性が増すことが知られています。

図:食糧が乏しい時は、生殖を先延ばしするために、老化を抑制し、寿命を延長するメカニズムが進化した。


【カロリー制限で寿命が延びる】

 体が消費するエネルギーの量や食事に含まれる熱量を表す単位として「カロリー」が使われます。人間が何もせずじっとしていても、生命活動を維持するためには成人女性で1日約1200キロカロリー、成人男性で約1500キロカロリーのエネルギーが消費されており、これを基礎代謝量と言います。
 
寝ていても心臓や腎臓や肝臓や脳など生命を維持するために働いているからです。仕事や運動をするとその身体活動に応じたエネルギーがさらに必要になります。

私たちは消費するエネルギーに見合ったカロリーを食事から摂取することによって生命活動を維持することができます。食事からの摂取カロリーが消費カロリーより少なければ、体は脂肪組織や筋肉に貯蔵している脂肪やグリコーゲンやアミノ酸を分解してエネルギーを産生します。慢性的に摂取カロリーを減らすと、体は基礎代謝を低下させたりして、少ない摂取カロリーで体重や筋肉量を維持するように適応します。

食事からの摂取カロリーを減らすことを「カロリー制限」と言います。食事中のビタミンやミネラルやタンパク質などの栄養素の不足を起こさずに摂取カロリーだけを30~40%程度減らす食事です。
 
このカロリー制限は酵母から線虫、ハエ、マウス、霊長類に至る数多くの生物種において、老化を遅延して寿命を延ばし老化関連疾患の発症を遅らせる最も再現性の高い方法であることが多くの研究で証明されています。

 

【カロリー制限ではサーチュイン遺伝子が活性化する】


 食糧が不足し飢餓状態になると、生体は様々な適応応答を行うために、代謝や防御機能に関与する遺伝子の発現レベルでの変化が生じます。

 
具体的には、生体エネルギーのATPが減少するためAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)が活性化し、インスリンやIGF-1の産生減少に伴う増殖シグナル伝達の抑制、オートファジーの亢進、サーチュイン遺伝子の活性化などが起こります。

サーチュイン(sirtuin)は長寿遺伝子として、酵母からヒトまで進化的によく保存された遺伝子です。サーチュイン(サーチュインファミリー)は食物不足(飢餓状態)の時に活性化される遺伝子群で、NAD依存性脱アセチル化酵素です。哺乳類では七つのサーチュイン(SIRT1~7)が存在し、SIRT1、 6、7は核内、SIRT3、4、5はミトコンドリア、SIRT2は細胞質に局在します(下図)。

図:哺乳類の細胞内には7つのサーチュイン(SIRT1~7)が存在し、核内(SIRT1、 6、7)、ミトコンドリア(SIRT3、4、5)、細胞質(SIRT2)に局在している(下図)。

これらのサーチュインは NAD(nicotinamide adenine dinucleotide)依存性の脱アセチル化酵素としての活性をもっています。つまり、細胞内のNAD+量が増加するとサーチュインの活性は高くなります。

サーチュインによって活性が制御されているタンパク質としてヒストン、P53、FOXO、PGC1α、LKB1などがあり、細胞周期、代謝、抗酸化システム、オートファジーなどの細胞機能に影響します。その結果、細胞老化や発がんを抑制し、寿命を延長する効果を発揮するのです。(下図)

図:サーチュインはNAD+/NADHの比率の変動を感知することによって、細胞内の栄養素の供給状況や物質代謝の状況を把握している(①)。絶食やカロリー制限などによって摂取カロリーが減少すると、NAD+が増え、サーチュイン(SIRT)が活性化する(②)。サーチュインは細胞質や核に存在するSIRT1(③)やミトコンドリアに存在するSIRT3(④)など7種類が知られている。サーチュインはタンパク質の脱アセチル化(アセチル基を除去する)によって様々な転写因子や酵素などの活性を調整する(⑤)。サーチュインによって活性が制御されているタンパク質としてヒストン、P53、FOXO、PGC1α、LKB1などがあり、細胞周期、代謝、抗酸化システム、オートファジーなどの細胞機能に影響する(⑥)。その結果、細胞老化や発がんを抑制し、寿命を延長する効果を発揮する(⑦)。


【AMP活性化プロテインキナーゼはエネルギー低下を感知して活性化される】

 AMP活性化プロテインキナーゼ(AMP activated protein kinase:AMPK)は細胞のエネルギー代謝を調節する因子として重要な役割を担っています。AMPKは低グルコースや低酸素や虚血など細胞のATP供給が枯渇させるようなストレスに応答して活性化されます。

 AMPKは人から酵母まで真核細胞に高度に保存されているセリン・スレオニンキナーゼ(セリン・スレオニンリン酸化酵素)の一種で、代謝物感知タンパク質キナーゼファミリー(metabolite-sensing protein kinase family)のメンバーとして細胞内のエネルギーのセンサーとして重要な役割を担っています。

全ての真核生物は、細胞が活動するエネルギーとしてアデノシン三リン酸(Adenosine Triphosphate :ATP)というヌクレオチドを利用しています。ATPは「生体のエネルギー通貨」と言われ、エネルギーを要する生物体の反応過程には必ず使用されています。ATPがエネルギーとして使用されるとADP(Adenosine Diphosphate:アデノシン-2-リン酸)とAMP(Adenosine Monophosphate:アデノシン-1-リン酸)が増えます。すなわち、ATP → ADP + リン酸 → AMP+2リン酸というふうに分解され、リン酸を放出する過程でエネルギーが産生されます。

AMPKはこのAMPで活性化されるタンパクリン酸化酵素で、低グルコース、低酸素、虚血、熱ショックのような細胞内 ATP 供給が枯渇する状況において、AMPの増加に反応して活性化されます。

AMPKは細胞内エネルギー(ATP)減少を感知して活性化し、異化の亢進(ATP産生の促進)と同化の抑制(ATP消費の抑制)を誘導し、ATPのレベルを回復させる効果があります。すなわち、AMPKが活性化すると、糖や脂肪や蛋白質の合成は抑制され、一方、糖や脂肪や蛋白質の分解(異化)が亢進してATPが産生されます。したがって、この効果は運動と同じ効果になり、肥満や2型糖尿病の治療にも有効です。 

AMPKは触媒作用を持つαサブユニットと、調節作用を持つβサブユットとγサブユニットから構成されるヘテロ三量体として存在します。γサブユニットにはATPが結合していますが、ATPが枯渇してAMP/ATP比が上昇すると、γサブユニットに結合していたATPがAMPに置き換わります。その結果、アロステリック効果(酵素の立体構造が変化すること)によってこの複合体は中等度(2~10倍程度)に活性化され、上流に位置する主要なAMPKキナーゼであるLKB1に対して親和性が高くなり、LKB1によってαサブユニットのスレオニン-172(Thr-172)がリン酸化されると、酵素活性は最大に活性化されます。活性化したAMPKは異化を亢進してエネルギー産生を亢進し、物質合成を抑制するように代謝をシフトします。(図)

図:AMPKはα、β、γの3つサブユニットからなり(①)、細胞内のATPが減少するとγサブユニットに結合していたATPがAMPに置換する(②)。これによってAMPKの構造変化が起こると、LKB1というリン酸化酵素の親和性が高まり、αサブユニットのスレオニン172がリン酸化されると、さらにAMPKの活性が高まる(③)。活性化したAMPKは異化を亢進してエネルギー産生を亢進し、物質合成を抑制するように代謝をシフトする(④)。運動や断食やカロリー制限はAMP/ATP比を上昇してAMPKを活性化し(⑤)、さらに、サーチュイン1を活性化する(⑥)。活性化したAMPKはサーチュイン1を活性化し(⑦)、サーチュイン1はLKB1を活性化する(⑧)。


【アルファリポ酸はサーチュイン1とAMPKを活性化する】

 アルファリポ酸がサーチュイン1とAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化することが報告されています。以下のような報告があります。

 α-Lipoic acid regulates lipid metabolism through induction of sirtuin 1 (SIRT1) and activation of AMP-activated protein kinase.(αリポ酸はsirtuin1(SIRT1)の発現誘導とAMP活性化プロテインキナーゼの活性化を介して脂肪代謝を調節する)Diabetologia 55(6): 1824-35, 2012年

この研究では、アルファリポ酸がNAD+/ NADH比を増加させてサーチュイン1(SIRT1)を活性化し、SIRT1がAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化し、脂質代謝を活性化させる効果を報告しています。

以下のような報告もあります。

Alpha-lipoic acid upregulates SIRT1-dependent PGC-1α expression and protects mouse brain against focal ischemia(アルファリポ酸はSIRT1依存性PGC-1α発現を更新し、限局性虚血からマウス脳を保護する)Neuroscience. 2014 Dec 5;281:251-7.

 この論文では、オスのCD-1マウスを用い、中大脳動脈閉塞によって脳虚血を作成しました。アルファリポ酸(50mg / kg)は虚血の30分前に腹腔内投与されました。
アルファリポ酸の投与は、中大脳動脈閉塞による神経学的欠損を有意に改善し、梗塞体積と脳浮腫を減少させました。さらに、SIRT1とPGC-1αの発現とSODの活性の増加が認められました。

つまり、アルファリポ酸はSIRT1依存性PGC-1α発現の亢進によって、脳の虚血性損傷を軽減するという報告です。

 アルファリポ酸は抗酸化作用とピルビン酸脱水素酵素の活性を高める作用によってミトコンドリ機能を高めます。さらにAMPKとサーチュイン1を活性化し、PGC-1αを活性化してミトコンドリア新生を亢進します。つまり、アルファリポ酸には複数のメカニズムでミトコンドリアを増やし、機能を活性化します。

運動やカロリー制限やメトホルミンはAMPKを活性化してサーチュインを活性化します。R体アルファリポ酸はサーチュイン1を活性化し、AMPKをさらに活性化します。その結果、抗老化作用と寿命延長効果を発揮します。(下図)

図:運動やカロリー制限やメトホルミンはAMP/ATP比を高めてAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化する(①)。LKB1はAMPKのスレオニン172(Thr-172)を活性化してAMPKを活性化する(②)。活性化したAMPKはサーチュイン1を活性化する(③)。サーチュイン1はLKB1を活性化する(④)。R体アルファリポ酸(R体αリポ酸)はサーチュイン1を活性化する(⑤)。R体アルファリポ酸は抗酸化作用とピルビン酸脱水素酵素の活性化作用があり、さらにサーチュイン1とAMPKを活性化する作用によってミトコンドリアを増やし、ミトコンドリア機能を高め、抗老化作用と寿命延長効果を発揮する。


【R体アルファリポ酸はミトコンドリアでの代謝を促進する】 

 アルファリポ酸(別名:チオクト酸)は、植物と動物(人間も含む)の体内で少量産生されていて、動物では脂肪酸とシステインから肝臓で合成されます。1950年に牛の肝臓から分離されました。かつてはビタミンB群のビタミンに分類されていましたが、体内で合成されるため、現在ではビタミンとは分類されず、ビタミン様物質と認識されています。

抗酸化作用、糖代謝を促進する作用、体内の重金属を排出する作用、糖尿病の神経障害を改善する効果などがあり、糖尿病や動脈硬化関連疾患(虚血性心疾患や脳梗塞)、多発性硬化症、認知症などの疾患の予防や改善に効果があることが報告されています。特に活性酸素などのフリーラジカルによる酸化障害が発症や病態進展に関連している疾患の治療に効果が認められています。

 日本国内では医薬品(適応は「激しい肉体疲労時にリポ酸の需要が増大したとき」など)としてのみ取り扱われていましたが、2004年6月の食薬区分改正により、一般のサプリメントに配合しても良い成分となりました。糖代謝の促進や抗酸化作用があるので、ダイエット効果や抗老化や美容を目的としたサプリメントとして人気があります。

 R体アルファリポ酸は多数の酵素の補助因子として働きます。特に、グルコース(ブドウ糖)の解糖で生成されたピルビン酸をアセチルCoAに変換するピルビン酸脱水素酵素複合体の補助因子として、ミトコンドリアでのエネルギー産生に重要な役割を果たしています。(下図)

図:1分子のグルコース(①)から2分子のピルビン酸(②)に変換される過程を解糖という(③)。解糖は細胞質で起こる。ピルビン酸はミトコンドリアに入り、ピルビン酸脱水素酵素によってアセチルCoAに変換される(④)。アセチルCoAはTCA回路で代謝され、酸化的リン酸化によってグルコース1分子当たり32〜38分子のATPが産生される(⑤)。ピルビン酸脱水素酵素の活性にはR体αリポ酸とビタミンB1が補因子として必要(⑥)。

 

 アルファリポ酸にはR体とS体という2種類の光学異性体(鏡像異性体)が存在します。光学異性体はちょうど右手と左手のように鏡写しの関係になっています。つまり、R体を鏡に写すとS体になるという関係です。

図:アルファリポ酸にはR体とS体という2種類の光学異性体が存在する。体内で生成されるアルファリポ酸はR体のみでS体は存在しない。

 
体内で生成されるアルファリポ酸はR体のみで、S体は天然には存在しません。しかし、アルファリポ酸を人工的に合成するとR体50%、S体50%の化合物が出来上がります。これをラセミ体と呼びます。ラセミ体からR体のみの単離が可能であり、R体だけのサプリメントも販売されています。
 
アルファリポ酸の場合、S体やラセミ体と比較して、R体の方が生物活性が高いという研究結果が数多く報告されています。アルファリポ酸がミトコンドリアを活性化するのは、ピルビン酸脱水素酵素の補酵素として作用するからです。ピルビン酸脱水素酵素を活性化する作用はR体のみで、逆にS体のアルファリポ酸はピルビン酸脱水素酵素の活性を阻害します(図)。抗酸化作用だけが目的であればラセミ体でも目的を達成できますが、ミトコンドリアを活性化する目的ではR体のみのアルファリポ酸を使った製品を摂取することが重要です。(下図)

図:グルコース(ブドウ糖)が細胞質内で解糖系で分解されてピルビン酸になる。ピルビン酸はミトコンドリアに入ってピルビン酸脱水素酵素によってアセチルCoAになってTCA回路で代謝される。R体アルファリポ酸はピルビン酸脱水素酵素の活性を高めるがS体アルファリポ酸は阻害する。

 
以上から、R体アルファリポ酸は、抗酸化作用やミトコンドリア機能の活性化の他に、サーチュイン1やAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化する作用も加わって、抗老化と寿命延長に極めて有効なサプリメントと言えます。

体がみるみる若返るミトコンドリア活性化術 記事まとめ


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