見出し画像

男塾法律相談100選⑩

いま何をすべきか
部下の女性にセクハラ

会社で課長職にあり、男性ばかりの職場に、女性の新入社員が入ってきました。私としては、娘と同じくらいの歳であり、かわいいし、丁寧に指導してきました。ある日、人事に呼び出され、女性からセクハラを受けたと言われて、驚きました。仕事終わりに飲みに誘った、肩を叩いたという程度で、それくらいであれば、男性の部下にもしていて、むしろ男女平等に扱うように心がけた結果です。
私は、いまどうしたらいいでしょうか。

ある日の相談より抜粋

なにをするべきでないか

ずばり、このケースでは、無用な弁解をしないこと、これにつきます。あなたは、会社で課長職という、単なる社員とは異なる権限を有するポジションにあり、しかも、男性ばかりの職場女性の新入社員が入ってきてしまえば、あなたが他の社員に比較して、融通を利かせやすい立場にあるとみられてしまいます。あなたはある意味で目立ってしまっているのです。
 そんな状況で、『娘と同じくらいの歳でありかわいいかった』『丁寧に指導してきた』『仕事終わりに飲みに誘った、肩を叩いたという程度で、それくらいであれば、男性の部下にもしていて、むしろ男女平等に扱うように心がけた結果』だと説明してしまうと、会社側は、『された側がセクハラだと感じたらセクハラです』と回答するほかなくなってしまうのです。これこそが、セクハラの怖さです。主観的に思っていることは、いったん押し殺すのが対応として適切なのです。

では何をするべきか?
だからといって、黙っていると、不安になるでしょう。多くの相談者の方が口をそろえておっしゃいます。
そこで、会社からの請求や、要求・ヒアリングに耐えうるだけの証拠を検証してみましょう。その方との個人的なラインや、やりとり、など、どんな関係性ややりとりが日常的に行われていたのかを検証してみる。相手方セクハラだと感じてしまっていたとしても、課長職であるあなたに反抗できなかったといわれてしまえばそれまでです。これを繰り返さないためにも、(事実であれば)反省している意思表明とともに、問題とされている日にどんな行為や言動があったのか、ラインなどを通じて客観的に説明できるようにしておく。これだけで、説得力が違います。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?