男塾法律相談１００選㉖

妻が精神病
いま何をすべきか

妻は、結婚前から、少し精神的に弱いところがあったのですが、交際中はそういうところも守ってあげたい、よくなってほしいという気持ちで結婚しました。しかし、結婚後もよくなるどころか、だんだん状態が悪くなってきて、最近は、暴言だけでなく、暴力も振るうようになってきました。心療内科に通うよう進めても、私は普通だと言って、病気を直そうとしません。妻の精神病を理由に、離婚できるのでしょうか。

ある日の相談より抜粋

何をすべきか
　結婚前からの精神病は、ある程度受け入れてあげることもありえるかもしれません。しかし、精神的に弱いというのには程度があります。交際中はそういうところも守ってあげたい、よくなってほしいという気持ちで結婚したのが度を越したということであれば、離婚を考えることもありえます。ただし、急激な離婚は精神病をさらに悪化させかねず、暴言暴力も伴うようになってしまうというのはある意味多くのケースで生じる事象です。離婚を考えるのであれば、婚姻関係の破綻だけではなく、強度の精神病も実は離婚原因の一つに数えられていることを指摘することはあり得ると思います。
何をすべきでないか

心療内科に通うよう進めても、私は普通だと言って、病気を直そうとしない方に対し、圧をかけることはおすすめできません。お前は精神病だからおかしい、お前の暴力的なところは直すべきだ、お前はだめだ、などの暴言を逆にこちらが述べてしまうと、その暴言だけが切り出されてしまい、妻の精神病を理由とする離婚ではなく、あなたの暴言が問題視される事態を招きかねません。
　すでに指摘したように、離婚を成立させることは十分あり得る状態にあるので、ここからの振る舞いが重要ではないでしょうか。絶対に、穏当ではない言葉などで応戦することだけは控えてください。