見出し画像

不倫と〇〇?不倫裁判①

0 不倫と・・?

 私の眼には、これが全く同じ思考様式をとっているようにみえて疑いません。〇〇とはなにか、想像力は豊かに、離婚は現実的に。さて、今日も行ってみましょう。

1 不倫と離婚?

 〇〇の中に入る文字は、離婚を思い浮かべた方がいるのではないでしょうか?不倫と離婚は、切っても切れない関係にあります。私がこのテーマについて語るとき、最も気になっているテーマの一つにある原則があります。すなわち、婚姻前もしくは婚姻破綻後の不貞行為は、不貞行為ではないものとして扱われることです。これに対する理論的な説明としては、貞操義務は、婚姻と同時に発生し、婚姻破綻後は消滅するとする見解が有力です。より有体にいうと、戸籍を入れるその前日までには全く違法行為ではない行為が婚姻後した瞬間に違法行為にいわば切り替わります。かと思えば、夫婦関係に離婚が戸籍上(形式上)成立することなく朋、夫婦はもう破綻しているんだ、と評価できるのであれば、それは不貞行為ではない、配偶者以外の他の異性と交際関係に至ることが急に適法に切り替わります(ここでは、いつの時点から破綻といえるのかの議論に関してはいったん割愛します。)。

2 不倫にもっとも身近なもの

 私は、不倫に最も身近なものの一つに、悲しいかな、筆者の愛してやまない鉄道があげられると思っています。ここで、判例百選よろしく、裁判例を紹介しておきましょう。東京地方裁判所において平成31年2月26日に判決の形式で出されたものです。この裁判例は、離婚を強いられた元妻が、元夫に対し、不貞行為を原因として慰謝料を請求したケースです。ここでの事実認定の一部に、以下の認定があります。原告は,平成26年12月31日に被告のメールを見て,被告の不貞行為を疑い,被告手帳及び被告日記帳を見て,被告とAとの不貞行為を疑い,探偵業者に被告とAとの関係の調査を依頼したり,被告の鉄道の利用履歴を取得するなどした。探偵証拠、当該人物の行動を物理的に追い回す性質のものがあれば不倫があることを立証できることはもとより、意外と盲点となるのは、鉄道の移動履歴です。たいがいが、土地勘ないはずの浮気相手の住所に頻繁に通う姿が履歴から明らかになり、不倫が発覚するケースが後を絶えません。弁護士として事件を処理する際には、依頼者に、パスモやスイカの履歴をお持ちいただくことが多いのです。

3 不倫と鉄道

 不倫をするのに、鉄道は最も身近な隣人であると述べました。この理由の一つに、私は、「接続の理論」が妥当するのではないかと、にわかに仮説を立てます。鉄道に乗るときには、一応の終点=現配偶者?を目指して、旅立ちます。終点を目指し特急電車に乗れば通過を繰り返し、最速でたどり着けましょう。途中停車駅では、他の路線が張り巡らせ、ともすると、違う目的地を目指してしまう魅惑誘惑の衝動にすら駆られてしまいます。間違えた路線に飛び乗ってしまっても、すなわち、浮気をしても、場合によっては許してもらえるかもしれません。しかし、ともするとーー1度路線を誤るとーー二度と当初目指した終着駅に到着することはありません。何度か乗り継ぎを重ね、目的地を目指しなおす必要が生じてきます。この方法を用いて目的地を目指しても、到着するのは元の路線の終着駅ではありません。同じ終点でも、異なる路線の発着番線であって、もともと目指していた路線に乗り続けたどり着いた終着駅ではありません。花瓶を落として割ってしまうと、二度と同じ状態には復元できない例に近いような遠いようなものでしょう。

4 不倫と○○

 無理やりむすびつけたような不倫と鉄道の関係。特急電車にのると、ただちに目的地にたどり着くことはできますが、途中下車することや、乗り換えをすることはできません。でも、一度のミスしてしまうと?これ以上はご想像にお任せして、今日の記事はここまでといたします。

コロナ騒動で鉄道に乗れなくてつらい 弁護士 齋藤  健博


 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?