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伊藤忠商事社長のファッション&ビジネス論

※アメブロから転記(17'5/27記)https://ameblo.jp/igay-yagi

(画像は、伊藤忠商事社長の岡藤正広氏。
ベルト、靴、時計ベルトを茶系で統一。)
〈装い小物は、最低2点に共通点を持たせるのが基本。
岡藤社長は、3点の材質+色を合わせているので上級者♪〉

~【NIKKEI STYLE】社長インタビュー~

「日本のビジネスマンは、着るものに関心を
持っているようには思えない」。
こう一喝するのは伊藤忠商事の岡藤正広社長だ。
 
繊維部門の出身で、「アルマーニ」や「トラサルディ」など
海外の著名ブランドと次々に提携、
ブランドビジネスを育て上げた経験を持ち、
ひところは自宅にスーツやジャケットが数百着あったという。

「異能の経営者」とも称される岡藤社長に、
ファッションとビジネスについて聞いた。

○日本のビジネスマンのファッションをどうご覧になりますか?
 
「これがあかん。日本のビジネスマンは。
例えば、イタリアではみんなおしゃれな服を着ている。
靴もね、黒だけではなくて、茶色やコーディネートに
合わせておしゃれなものを選んでいる。
 
街を歩く日本のビジネスマンを見ても、
着るものに関心を持っているようには思えないんだよね」

 
「その昔、『男が着るものにチャラチャラするのは……』、
ということあったでしょ。
今のビジネスマン、いまだにそう思っとるんかな。

昔のような『着るものにお金を使うことを潔しとしない』、
そんなのがまだ残っているんじゃないかな。でも、
若い人はそうじゃなくなったでしょ」

 
「なんで服装に関心持たないんやろうなあ。
余裕がないんやろか。ぼくは結構気を使っている。
今の春夏物だって20着以上買っているんだよ。

○自宅には数百着のスーツやジャケットがあると聞きました。
 
「もう、どんどん捨てていっているからね。
いまはファッションがどんどん変化しているでしょ。
全体的にシルエットがタイトになっているんじゃないかな。
だから昔のやつを着ているとダサく見えるわね。

そういうトレンドに敏感に反応しないで、昔の服を
『楽やから』といって着ていたらあかんわな」

 「もちろん、ちょっとタイトだと窮屈やけど。
でも、見ただけでわかるんだよね。
若い人が着てる細身のやつを、そこそこ年いっている人が着てたら、
『あ、おしゃれに関心あんな』って。
昔のダボッとしたのを着ているのは、『これは関心がないな』となる」

*装いのためには体も絞らんとね

「そういうことに、合わしていかないと。そのためには、
体も絞らんとね。食生活も考えたら、健康につながる。
日常生活のコントロールに頓着していないようにみえる。

どんどん、悪い方に行きかねないのでは。心身ともにね。
こうしたことは『やっぱり大事やな』という気がするな」

 
○装いで心がけていることはありますか。
 
全体を統一することかな。
やっぱり靴、靴下、ネクタイ、
シャツ、時計、メガネまで、全部あわせる。

お金も要るけど、そういう努力をしないと。
いつも新しいものを買ったときに、それにあった
トータルコーディネートをしようと心がけている」
 
 「それは服だけじゃない。やっぱり、靴から靴下から、
いろんなものをね、そんなに高級なものでなくていいけども
揃えていくということをした方が、全てがいい方にいくと思うわ」

○毎日の装いはご自分で選ばれているのですか。

「ブランドにはこだわらない。もちろん、いいブランドで
いい商品というのはあるんですよ。本当にこだわっている
ブランドなら、『安心だ』と思って買いますよね。
 
ブランドというのは、そうならないとだめだね。
たまたまいいものがあって、買ったらよかった。
それがこういうブランドやった。次に買っても裏切らない。

すると、そのブランドに対する信頼ができる。逆もあるわな。
こういうブランドやと思って買ってみたら、なんか悪かったと。
そのブランドには信頼をおけないからな」

○最新のトレンドをどうやって知るのですか。

「暇だったらよくお店に行っています。例えば、
原宿のキャットストリートに靴下のショップがあるんですよ。
うちの事業会社がやっている、北欧生まれの『ハッピーソックス』
というお店なんですけどね。

そこへ行って商品、買ってきたんですよ。
外国人のお客さんが多いから、商品のサイズもやっぱり
大きいんだよ。だから女性用のちっさいやつで、
いい柄のやつを買ってみた」

「無地であればビジネスやけど、そうじゃないから、
『これ、どういうときに履くのか』ということを考えながら買った。

このあいだの日曜、高校の同窓会が大阪であって、
上はまあ普通のジャケットやったんやけど、靴下は
そこで買ったものにした。
何かのはずみに、同級生が携帯電話を落とし、
それを拾ってぱっと見て、『岡藤、
えらいおしゃれな靴下やな』と。こういう、話になるわけだよ」

トレンドを取り込む積極性はビジネスにもつながる

「だから、試行錯誤というか、いろんなところに、
そういったものを着ていったりして、お客さんや周りの
反応を見ることで、勉強になるわけや。

そういうことを全く経験しない人と、積極的に経験をして、
情報を取る人とでは、おのずと差が出てくる。

これ、ファッションだけではなくて、他の産業界、
日本のビジネス全体につながっていることなんだよ」

○ご自身にとって、ファッションとは何でしょうか。

ファッションというのは、服だけに限定されるものじゃなくて
ライフスタイル全体でも、さらにいえば、世の中全体にとって、
大きな意味を持っていると、力説したい。

「ファッションのないものは、ないでしょ。車から何から、
あらゆるものにファッションがあるわけですよ。

それはデザインだけでなくて、『ファッション』という大きな
くくりのものなんです。
だからこそ、ファッションがいかに大事か」

「そして、ファッションは生活を豊かにしてくれます。

生活を豊かにすることで、短い人生をエンジョイできるわけです。
だから年いって、『ファッションなんて関係ないよ』といっていると、
急に年、いってしまうと思うね」

 
「ライフスタイルから、食事から、お皿の並べ方から、家具から。
ね、なんかあるでしょいろんな。外に出て、歩くときにも
ファッションがあると思うんだよ。
だから、世の中のすべてがファッション

それをどんどん勉強することによって、
豊かな生活はもちろん、ビジネスとか、様々なところでも
進化していくことができる、という気がします」
                      by  NIKKEI STYLE 
(長くなるのでビジネス部分は割愛しました。)
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私が昔、専門学校で学んでいた時に見た年表にも、
年代別に社会情勢、流行ファッション、流行色と
縦に並んでいて一目で
関連がわかるようになっていました。
 
周りの状況とファション、色は関連しているのです。
広い意味でのTPO、ですね!

〔余談〕
父方の祖父は私が小学生くらいまで「帝人」(繊維メーカー)
に勤めていました。
その関係で、最新生地を観る機会が多く
発売前の生地で母が服を作ってくれたりしていました。

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