詩）失望と魂の対峙について

日暮れに　空から
一本の羽根が落ちて来る
行き場を失い　
飛べなくなってしまった
燃える羽根は
なにかを言いたいように
落ちてくる
たった一本
ひらひらと　血を流しながら


アマゾンの熱帯雨林
不法に焼き尽くされた森　魚の密猟　違法な金採掘　
2020年には182人
2021年には227人の環境活動家が殺害された
環境活動家のチャイ・スルイはブラジルのボルソナロ大統領から「ブラジルを攻撃している」と名指しれ　SNSでは殺害予告が幾つも届いた
2022年6月4日アマゾナス州ヴァーレ・ド・ジャヴァリ地区で英国人ジャーナリストのドン・フィリップ氏とブラジル人先住民活動家ブルーノ・ペレイラ氏が失踪した
ペレイラ氏は国立先住民保護財団の幹部であった　
ペレイラ氏は2019年連邦警察と組みジャヴァリ・バレーでの違法採掘事業者のボート60隻を破壊した
だがその三週間後　ペレイラ氏は幹部職から外され権限を奪われた
ペレイラ氏は「先住民自警団」を設立　2021年11月56ページの密猟報告書を作成
ペレイラ氏には生命の補償はないという脅迫が届いていた
二人のものとみられる胃袋　ボートの血痕が発見され殺害されたことが明らかになった

2016年ダボス会議は警告した
「このままのペースでいけば2050年には海洋中のプラスチック量が重量ベースで魚の量を超える」
現実はもう警告の先を行く
インドネシアの地元の漁師は嘆く
「海底の魚を獲ろうと網を入れても獲れるのはプラスチックばかり。船を固定しようにもプラスチックに阻まれて錨が海底に刺さらず漁が出来ない」

燃え尽きかけた羽根は
どこに突き刺さる？
もう抑えられない
モノカルチャーは
誰を殺すのか？
不可能へ突進し自死するのは
欲望にまみれた
イカれた夜のエイリアンたち