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Ginger ale
2019年1月15日 00:28
欲情がすべてだった。お互いに欲情するという事実は、愛よりも恋よりも何よりも確かな”根拠”だった。一緒にいる”根拠”。すぐに会いたくなる”必然”。愛も恋も望まず、彼の欲望だけをほしいままにしていたら良かったのだろうか。実際問題、彼の性欲にとっての最優先事項はわたしだったのだ。それでもわたしは、「最優先」ではなく「独占」を望んだ。欲情の奥に「愛」を探した。Photo by Peaky Blin
2019年1月5日 02:32
新幹線ではなぜか泣いてばかりいる。車窓には、凍り付いた道路と固くなった灰色の雪、その手前に、わたしの頬と涙が映っていた。わたしには実は全然、いま、男の子なんて必要ないという事実を認められたことで、わたしは安堵していた。Photo by "the Girl on the Train"たくさんの見知らぬ人に囲まれて一人である、という環境が好きだ。持ち込んだ本に没頭し、1時間ほどで我に返って