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7インチ盤専門店雑記304「スモール・コンボ」

ジャズにおけるスモール・コンボなるものが好きです。つまりビッグ・バンドがあまり好きではないということでもあります。音数が多いのが苦手、これもすなわち少編成でどれだけの音が出せるかという方が面白いと感じてしまうんです。大編成の見事なアンサンブルもありなんでしょうけどね。個々の楽器の音がしっかり聴き取れる程度が好みです。

そんなわけで(…どんなわけで?)…個々の楽器の音が聴き取れる程度の編成で、ビッグ・バンドのリーダーがどんな演奏を聴かせるのかということに興味がありましてね…。例えばデューク・エリントンの「マネー・ジャングル」とか、カウント・ベイシーの「カンザス・シティ・セブン」とかいった盤が気になってしまう日がありましてね…。今日はそんな日なんです。ま、どちらも結構好きな盤なんです。こういう盤をお客様にはお勧めできませんが、情報として「スモール・コンボはまた違った趣きですけど…」ということを随分語った気がします。

ひねくれ者ですから…ということは抜きにして、アンサンブルの名手がそういうことを抜きにして何を語るか、なんです。バンド・リーダー的な配慮が必要ない場面で、一演奏者としてどんな音が聴かせたいのか…、普通以上に他の演奏者の音を聴く人なのか…、それとも「俺が主役だ」とばかりに前に出て、自分の音を聴かせたい人なのか…。スモール・コンボでもバランスの悪い演奏は聴いていて面白いものではないと思うんですけど、いかがでしょう。

最近、ディジー・ガレスピー参加盤を集中的に聴いてみたりしているのですが、コレ ↑ もベイシーとやってますね。1977年の演奏ということですから、最晩年ということになろうかと思いますが、さすがの円熟味、こういうのをもっと聴きたいなぁと思って探したりもするのですが、案外ないんですよね…。まあ、そうやって、探すこともまた楽しいんですけどね。


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