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7インチ盤専門店雑記592「長尺アフロ・ブルーに酔う」

繰り返し書きますが、エリカ・バドゥをフィーチャーしたロバート・グラスパーの「アフロ・ブルー」が素晴らしいんです。2012年頃からドハマりして、コロナ前までは、毎日のように聴いておりました。「アフロ・ブルーが収録された」アルバム「Black Radio」も好きですが、アルバムでは「Black Radio II」の方がもっと好きかもですね。「Black Radio II」を聴いてから可能な限りすべてのロバート・グラスパー関連音源は入手しました。そして聴き狂いました。

最近は「Black Radio Recovered The Remix EP」の方をしょっちゅうターンテーブルにのせております。これの1曲目に「Afro Blue」のfeaturing ERYKAH BADU (9TH WONDER's Blue Light Basement Remix featuring Phonte)というテイクが収録されております。

「Black Radio II」は、ノラ・ジョーンズをはじめとした豪華ゲストで聴いているところもありますが、やはり何曲かはいまだに大好きで、しょっちゅう聴いております。「Black Radio III」はまあまあですかね。結構評判はよいのですが、どうも1作目と2作目が好き過ぎていけません。

結局のところ、遡ってジョン・コルトレーンの「アフロ・ブルー」も最近はしょっちゅう聴いております。定番の「Live At Birdland」ではなくて、「Coltrane In Tokyo Vol.2」という2枚組アルバムの1枚目の表裏を1曲のみで使った長尺ヴァージョンです。39分ほどあります。1966年7月11日のサンケイホールで録音されたこのテイク、聴き終わるとアタマがクラクラします。メンツはファラオ・サンダース、アリス・コルトレーン、ジミー・ギャリソン、ラシッド・アリです。

ちなみに2枚目は「Crescent」です。日本でのみ発売されたということで、貴重な盤だとは思いますが、確か600円程度で入手したかと思います。今となっては個人的に猛烈なお宝盤です。

面白いことに、この長尺テイクに酔いしれてしまうと他が聴けなくなるのですが、エリカ・バドゥをフィーチャーしたロバート・グラスパーのテイクを聴くと、解消されます。自分の脳内でループしてしまったときの出口みたいなものです。あまりの熱量に酔うのでしょうが、他ではなかなか体験できないフリー・ジャズの醍醐味なのかもしれません。

以前はコルトレーンはアトランティックの4枚が好きで、インパルス期は畏れ多くてどうも入り込めなかったのですが、この長尺テイクにハマって以降は、何の問題もなくインパルスの諸作が聴けております。何なんですかねぇ…。

ちなみに、このかっちょええジャケットの「Concert in Japan」というものがあるようですが、お目にかかったことがありません。どうせ「In Tokyo Vol.2」と同じ内容だとは思いまが、探していたりします。

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