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7インチ盤専門店雑記569「フツーのロックを聴くイベント」

さて、無事ブラック・ミュージックのイベントが終了しました。皆さんお好きなんですねぇ。レコードの売り上げも記録的なことになりまして、有り難や、有り難や。まあ普段の発言や、やっていることからして、ウチにあれだけソウル系のレコードがあると思ってないでしょうからね…。元は70sソウル好きだったわけで、状態のいい盤がごっそりありますからねぇ…。はぁ、今日はこれから半日かけて後片付けです。タイヘンだぁ。

先般、ビリー・スクワイアの「Don't Say You Love Me」の7インチ・シングルがいい音で鳴るという記事を書いたところ、ジンジャーの一部常連さんの間で盛り上がってしまいまして、ビリー・スクワイアとかを聴くイベントをやろうということになってしまいました。なんでイベントに参加してない方がそこで盛り上がるかは深く考えないでおきましょう…。

確かに毎回毎回イベントのテーマは拘って決めておりますから、取り立てて特徴のないフツーのロックが取り残されているのではという懸念が無かったわけではありません。何気に根強いファンがいらっしゃるディープ・パープルあたりも、実はあまりかけてない気がするんですよね。メタルまでいかないハードロック、…最も好きなあたりだったりします。年刻みのイベントでは、やはり大ヒットしていたりしますから、ディープ・パープルも代表的な曲はかけていると思うんです。オーディオ・イベントのときに「紫の炎 Burn」は、溝の太さが違う盤があるということでかけたことはよく憶えておりますが、フェイドアウトが早いので皆さんコケてましたしねぇ…。

まあ、何はともあれ、ビリー・スクワイアですよね。80年代のハードロック的な音の代表でしょう。ナイト・レンジャーあたりもそうかな…。やっぱりあまりかけてないかもしれませんね。一方で70年代も妙に取りこぼしていることが気になっている曲とかがありましてね。…フォガットとかもありますね。

ただし、あまりそのことに気が行き過ぎると、つまらない選曲になってもいけないので、やはりイベントでスピーカーから出してアナログ・サウンドを堪能したいと思わせる曲を中心に選曲したいですよね。オーディオ・イベントとまでは言わないまでも、いい音で鳴る盤であることには拘りたいですね。…だって、これはまだかけてないということを追究すると、選もれになった曲ばかりになりそうな気もしますからね。それではダメですよね。…フォガットはいい音で鳴りますよぉ。

最近、よくドゥ―ビー・ブラザーズの録音が素晴らしいということでお客さんと納得しているんです。特にマイケル・マクドナルドが加入してからの録音は、皆どれも素晴らしい鳴りを聴かせます。「Takin' It To The Street」はもう誰もが認める高音質録音ですが、「What A Fool Believes」あたりも、あちこちで書いておりますが、素晴らしい鳴りです。それでも、自分がイチ押しのドゥ―ビーはというと、もう少し違うあたりだったりします。そもそも「ドゥ―ビー・ブラザーズをいい音で鳴らしたい」と思った最初のキッカケは「Jesus Is Just Alright」でした。低音がしっかり鳴るスピーカーで聴くと、あの曲のベースは本当にいい音なんですよ。一方で自分がイチバン好きな曲は「Sweet Maxine」なので、あの曲を如何にいい音、迫力のある音で鳴らせるかというあたりも気にはなります。

まあ、何だかんだ言ったところで、自分の好きな曲を、如何にいい音で鳴らせるかというところなんですよ。シルバーヘッドやアトミック・ルースターとかも、LPはまあまあの鳴りなのに7インチ盤の迫力は相当のものですからねぇ。…クイーンとかエアロスミスとかもさ、凄く鳴ってくれない盤とかあるではないですか。その辺、迫力ある音で鳴らしたいロック、…フツーのロックとか言いつつ、そんなことを考えながら「これはどうだぁ」と勝負曲を並べるイベント、楽しそうだと思いません?…私だけかな?

…まあ、自分が楽しめればいいんですけどね。結局こっちが楽しんでいれば、お客さんも楽しめるという勝手な理屈なんですけどね…。いいでしょう、こんなスタンスで10年近くやってきて、相変わらず結構お席が埋まっているんですから。そもそもトークイベントとか言っておきながら、皆さん私の話なんか聴いちゃいないで、勝手気ままに盛り上がっていらっしゃるんですから…。

チラシの曲は必ずかけるわけではありません、こんな辺りという参考例です、…あしからず

嗚呼、「Born To Run」、キチンとスピーカーから出して聴いたら、もの凄い迫力あるんですよ、ホント。…そんなのばっか。オーディオ・イベント的なものということで、いかがでしょうか。…楽しそうでしょ。

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