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CTOでもVPoEでもないエンジニアのポジションの取り方

これは

先日とあるイベントで登壇してきたので、その備忘録です。
イベントはこちら。
このネタであと何回か登壇発表したいので、ぜひお誘いあればいただけると幸いです。

発表資料はこちら

発表概要

発表の趣旨は、「エンジニアのキャリアパスには事業責任者もあるよ」という話です。
僕のキャリアパスはエンジニア→PdM→事業責任者なのですが、 なんでそのようなキャリアパスを辿ったのだろうかと考えていた時に以下のようなつぶやきをしました。

(いいねください)

この「1人で100人分の仕事するエンジニアみたいなものに憧れがあって」という言葉が出てきた時に、憑き物が取れたような気持ちになり、この部分を膨らませて話してみようということ資料を作りました。
自分が実際に事業責任者になった経緯としては、足りないスペースを埋めていったらそうなった、という表現が正しいです。
ただ後から考えた時に、「自分のパワーを最大限事業のためになることに使おう」と思ったからこうなったんだなということに気がつきました。
エンジニアだからこそできるアプローチ、だからこその事業の伸ばし方という部分を信じていたのだと思います。エンジニアとしての正統進化なんだぞという気持ちがありつつもうまく言葉になっていなかたので、言葉にできてすっきりしました。

エンジニアが事業責任者になることでレバレッジが効く理由

今回の発表の反省点としては、なんで事業責任者になることが「1人で100人分の仕事すること」に繋がるのかという掘り下げが甘かったなというのがあるので、このエントリでそこを補足したい。ただこの点だけで6時間語れるのでだいぶ端折ります。
プロダクトで勝負する会社にとって、事業計画から企画から開発から全て一貫してみれるということはものすごく強みになります。
プロダクトで勝負している会社の場合、企画がプロダクトに実装されないと意味ないです。強い言葉ですが意味ないです。
なのでどうやったらそれが実装されるか、この感覚をどれくらい持てるかが企画者としては勝負になります。

なんでどうやったら実装されるかがわかることが重要なのか

これは考えたことが実装されるのかという問題もあるんだけど、考えそのものがうまく広がらないということの方が悪影響なのです。発想が狭まるという言い方ができると思います。
よく「エンジニアがPdMや事業責任者になると実装がわかるだけに発想が狭まる」みたいなことが言われるがそれは嘘です。嘘ではないかも。誇張です。
逆にどうやって作るかもわからないのにでかいことが言える方がレアケースです。偉大で才能があり凡人じゃないです。ギャンブルの勝者であり生存性バイアスの権化とも言えるかもしれないです。
一般的には、作り方や実現方法がわかるから、発想できるという順番だと思います。
言い方を変えると、発想したものが実現しないとどんどん発想が狭まる。逆サイドから言うと、始め発想が小さくても、実現する回数が積み重なるうちに自信になる発想が広がる。なのでエンジニアが企画者になると強い。僕はこの説を推します。
ただこれは個人技が重視される場合の話で、これを乗り越えるためにチームという枠組みがある、という話も3時間はできるのですが、この話はまた今度。
触りだけ話すと、チームで実現を担保して、発想する人の発想を広げていこうという話です。職能の持っているパワーを使ってエンパワメントしようねという話で、決断できる組織にしてリーダを増やしていこうねという話。「専門職の仕事は勇気づけることです」みたいな言い方をよくするんですがこれに関連しています。

認識するということ

発表の中で出てきた「事業計画を引いてみる」はマジでおすすめです。その計画の中で自分にできることはなんなんだろうと考えてみるとめちゃくちゃ視界がクリアになると思います。認識しないと改善できない。

WEBサービスで食べている会社にとって、実現力であるエンジニアリングする力、アウトプットする力が、事業計画をどれくらい変えるか。この認知を持てるか持てないかで、自分の力の発揮の仕方が大いに変わると思います。

誰しも戦い方考えれば最前線で戦える

この発表で一番伝えたかったこととしては、「誰しも戦い方考えれば最前線で戦える」ということです。自分の強みを考え続けて、それをうまく取り組むことに紐付けることがとても大切なことだと考えています。
BASEは「自分の好きなことをしてそれを仕事にしたり経済活動を行っている」人々を応援するサービスです。
だからこそ、そのサービスを作っている我々も、それぞれの人が持つ可能性を信じて、日々日々レベルアップしながら仕事している。このつながり循環が僕は大好きなんです。


最後に一言だけ言わせてください。

3年で転職して年収を上げていく文化はすごく勿体無いと、最近とみに思います。短期的には良くても中長期では勿体無い。
やり方に再現性が持たせられる人間は貴重なんですが、そのテーマに取り組むには長くやって失敗と成功を積み重ねるしかないんです。
転職しやすいこんな時代で転職しやすいエンジニアだからこそ、テーマを持って長く働くのが価値を持つと強く思います。

これはポジショントークです。

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