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体内時計も朝も制する

朝、昼、夜。

なんでご飯って三回食べるんだろう?

こんな疑問を持ったことはありませんか?ちなみに、私はいつも痩せたいと思っているので(笑)、何度も思ったことがあります。そして、”朝”って書き方、すごく曖昧だなと思いませんか?
朝起きてすぐ食事をするのがいいのか、ゆっくり起床して時間が経ってからがいいのか、それらはこれまで調査されたことはあるのか。そして、シフト勤務の人や、よく海外出張に行く人で、自分の生活リズムを作るのが難しい人も多くいます。1日に3回という回数のが重要なのか、食べているモノが重要なのか、よくわかりません。


時間栄養学

という学問があります。
「何を食べるか」ではなく、「いつ食べるのが健康か?」を解明する学問です。生物時間学から派生するもので、「いつ運動すれば最も効果が高いのか」を追求する時間運動学、「いつ薬を飲むと効くのか」を研究する時間薬理学などと同列に分類されています。今日は、私が読んだ本や学術論文から、近年見つかった体の中のリズムを作る「時間遺伝子」が食事で変えられるのかということにフォーカスして、「食事が体にどう影響しているのか」「健康とは何か」、調べたことをシェアしようと思います。コロナで体内リズムが乱れている人必見です。


人は光と食事で身体のリズムを作る

実は人の体は、1サイクル24.5時間と言われています。地下室の中で時間を聞かされずに生活するとゆっくり夜型人間になるそうです、、、!
生活リズムをリセットする外的因子は二つあります。なんとなく予想できそうですが、それは「光」と「食事」です。

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光の刺激が体内のメラトニンの量を制御します。ちなみに、夜にメラトニンが増えると「眠くなる」。夜にブルーライトを浴びないという説は、光を目から取り入れるとメラトニンの生成を抑制してしまうということです。

そして、体内リズムを作るために、理解しておきたい「リズムの構成要素」はこちらの3つ。

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①周期、②位相、③振れ幅です。お年寄りが早起きなのは、周期が短くなっていくからで、リズムの信号になる振れ幅も、15歳をピークに減少していきます。そこで、何歳の方でも調整できるのが「位相」。つまり、朝、体内にリセットボタンを押してやることで、一日のスタート時間を統一すること、これが体内リズムを制することになります。ここからは、薬や寝溜めでなく、食事で体内リズムを作ることはできる、という知見をいくつかご紹介します。

時差ボケしないための食事の工夫

海外旅行に行く際(今は行けませんが)、旅行中ずっと時差ボケだったり、シフト勤務で体調を崩したくない、という方に、今日からできること、それは「翌日の食事のタイミングで食事すること」。時差があるなら目的地の食事の時間に食べること(特に朝食)、夜勤前に少し食事の時間をずらすことで、時差ボケを回避できる可能性が高いことが知られています。機内食が出てくるから食事する、という考えを改める必要がありそうです(ちなみに私はシンガポール航空の機内食が好きです、、、)


絶食時間のコントロール

次に日々の生活で使えそうな情報をシェアします。
朝は必ず朝ごはんを食べた方がいいそうです。消化器官を起こすことが体内リズムをコントロールする基本となります。いくつかの文献の中で、「炭水化物だけでなく、一緒にタンパク質を摂取する」、「脂質は圧倒的に魚の油がいい」という情報が出てきました。ちなみに魚油はツナがもっとも体内リセット効果もあり、さらに花粉症の症状を低減させるとも言われているので、ツナサンドってもしかしてすごく良いのでは?先人の五感には毎度のことながら圧倒されます。

また、絶食時間をできるだけ長くとる(夜ご飯をできるだけ早く済ませる)こと。消化器官を寝かせる時間も同様に重要だそうです。一日一食のマウスよりも一日二食のマウスの方が肥満率が少なかったので食べる回数は二食以上が良いと思います(マウスなので信じるかはお任せします)。一方で、一時期流行った「ちょこちょこ食べ(食事を何回にも分割する)」は、消化器官が常に働き、体内リズムの信号を弱めることになるそうなので、やっぱり三回ってベストだったのかな〜なんて、また先人たちを尊敬してしまいました。


運動する人の食事のタイミング

ここで、私の仲間の「朝型ランナー」の方に悲報です。やはり運動後よりも運動前に食事を摂る方が、糖分の取り込み量が多い、つまり痩せやすい体質になることが分かっています(本調査はヒラメ筋の代謝量です)。私は朝起きて空腹で走るのが好きなので、「だから痩せなかったのか!」ということを理解しました。自分から効果を半減させていたようです。運動後に食事をする場合、運動しない人と同じとまで書かれていて今へこんでます。。
少しだけ時間運動学についてもシェアしますが、ダイエット目的で運動するなら圧倒的に「朝」よりも「昼・夜」の方が効果があるようです。


食事で治せる時代?

 時間栄養学を少し勉強して思ったのが、「食事で健康になる」ことが一番の幸せなのではないか?!と思いました。これは何も、皆オーガニック中毒になれ〜!と言っているのではありません。私はマクドナルドも食べます。つまり、食べるものだけでなく、食べるタイミングを学ぶことで、より自分の体に関する関心が高まって行くのではないかと思いました。自分の身体が欲しいものやタイミングがわかるのが健康オタクとしては、何よりも嬉しいことです。学校では教わらないもんね、こんなに面白い勉強。


空腹って気持ちよくないですか?笑
リモートワークで生活リズムが乱れがちな人に、少しでもハッピーを届けられたら嬉しいです。


※本記載情報は下記の書籍に基づき記載したものであり、諸説あることをご理解いただければと思います。



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